毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
雲
2021-03-11 / 日々
その昔、私が珈琲を飲みに、お店にも通い始めた二十歳前後の頃は、
店名に「 カフェ 」 という言葉がつている飲食店はまだまだなくて、
でも昔から営業している 「 喫茶店 」 も少しずつ減ってきているような、
そんな時期でした。
「 喫茶店 」 とも違う、企業が運営しているのではない個性的な個人経営の、
現在の「 カフェ 」 の前身?のようなお店を探し、見つけては、その独自の
素敵な空間でひととき珈琲とともに過ごすこと。
それが当時の私には、何よりも大事で、この上ない喜びでした。
そのような店を探して、私は街歩きに励みました。
若者の特権としての時間だけはたっぷりとありましたからね。
それは、店全体が、店主の価値観を表現しているようなお店であり、
知的な、引き締まった雰囲気があり、
何といっても静けさを提供してくれ ( 静かなざわめきとでもいいますか・・ )、
テーブルやカウンターにつくと、自然と日常からすっと離れられる、
そのようなお店、そのような空間、なのでした。
そして、そんなお店は、間違いなく美味しいお店なのでした。
社会人になって、重い ” 忙し病 ” に罹ってしまい、私は結構長い間そのような
好きなお店の空間で、珈琲をたのんで一人の時間を過ごすことをおざなりにして
おりました。ずーっと。
忙し風を吹かせるよりか、好きなお店で美味しいコーヒーを淹れてもらって
飲む時間の方がどんなに元気になり、また価値のあることなのか、
解っていなかったのですよね・・・・。
結婚して出産して、子どもが大きくなって、少しずつ手が離れてきた頃から、
少しずつ少しずつ自分一人の自分を思い出し始め、同時にお店の珈琲の時間も
思い出し始めましたが、長らく離れていたせいもあって、なかなかヒタヒタっと
気持ちに添うお店に出会えずにいたのです。
出会えずに時は流れていたところ、
この3月1日の月曜日、見つかったんです、そんなお店が!
本当に久しぶりに 「 ここは良い! 」 と素直に感動しました。
以前から一度行ってみたいと思いながら、遠くて二の足踏んでたお店でした。
決心して、地下鉄とバスに乗って行ってみて、予想以上の、モノではない何か
をもらって帰ってきた感じです。
こちらの感受性を心地よく刺激してくれる何か。
美味しさと同時に、なくてはならない何か、がきちっと備わったお店でした。
そのお店の名前は、アイヌの言葉で 「 雲 」 という意味だそうです。
雲のように のんびりと。
次に行くときは、きっと、もっとそうしてみたいのです。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
春はなんだかお腹が減りませんか?
当店の丸パン、
気軽にパクリと食べるのですが、なかなかに食べ応えがあり
バタやチーズをのっけると、十分な一食になるでしょう。
こんがりと焼けたきつね色の丸いパンを山盛りにして、
ご来店お待ちしております!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
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