毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
エヴァの匂い
2009-02-25 / 映画
・・・なのですが、・・・・、寝てしまった。
大盛況の場内、なんと、空席は最前列しかなくて、初めて一番前に座りました。
どのあたりから睡魔に魂を渡してしまったのか・・・・・
ジャンヌ・モローが、真っ白い ( 白黒映画なのですが、多分真っ白だと思う )
コートを着て登場、お金持ちの老人とのデート中 嵐に遭遇し、
えーと、ずぶ濡れでボートから降りて近くに建っていた洒落た家に勝手に入って
雨宿りしていて、彼女は知らない人の家なのに恐ろしいほど大胆不敵に寛いでいて
お風呂にも入っちゃって、そこへ、その家のオーナーである新進作家の男が帰って
きて、エヴァ ( ジャンヌ・モロー ) のデート相手の老人は、その男につまみ出
されて、そうしてお風呂中のエヴァとその作家の男、主人公の二人が出会ったんだ
けなあ? 確か・・・そう・・・。
エヴァは、とにかく煙草。 煙草を ふわあーっとね。
おんなくわえたばこ大会 なんつーものがあったなら、エヴァは絶対に
10点!10点!10点!10点!10点! の、コマネチ( 古い? )みたいに
審査員全員満点の、伝説の” くわえ美 ” スモーカーだな。
で、またまた、うとっ、うとっ、うとっ・・・・・ZZZZZZZ・・・・・
あれっ、なんだ なんだ? 眠ってた?私?・・・・・フワア~・・・・ZZZ・
ZZZ・・・ガクンッ !!
ハッ、いかんいかん、しっかりしろっ!!
コーヒーを一口、気持ち新たに、もう一口・・・よしっ。
ビリー・ホリディがお気に入りのご様子ですねえ、エヴァは。
『 柳が泣いている 』 が 全編で、エヴァの煙草の煙のようにくゆっています。
何故か、ビリー・ホリディ。 何度も何度も流れるのです。
作家の男は、エヴァとの初対面でエヴァウィルス( 猛毒 ) に感染、
その後はやはり、気の毒だけれど、地獄の道行き、のようでした。
強烈な眠気の合間、チラリ、チラチラ、画面が現れてはまたガクンと意識失う
という極限状態の中、わずかに覚醒した瞬間、目の前すぎる蠍座の大画面に映って
いるのは、エヴァのくわえ煙草姿、または男の狂っていく人生の様なんですもの。
纏わり付く男を邪険にあしらう、くわえ煙草のエヴァ。
悪女、っていうのかしら、こういう人を。
全編、これの繰り返し ( だったと思う、なにせ、三分の二寝ていて、残りの
三分の一は、このような アチャー、とほほ、な場面ばっかりでしたから )。
こんなに寝ていて感想を言える資格は少しもないかもしれないけれど、
まあ、60年代のオシャレ映画、って感じかなあ、『 エヴァの匂い 』 は。
ジャンヌ・モローのイメージフィルム、ともいえるかも。
そして、映画終了直前、ようやく目が覚めた私の頭には、ビリー・ホリディの
あの声がせつなく歌う 『 WILLOW WEEP FOR ME 』が、
繰り返し、繰り返し、流れ続けておりました。
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