『ブーリン家の姉妹4 悪しき遺産』 フィリッパ・グレゴリー 集英社文庫
1はアン・ブーリンとその妹、2はメアリ・テューダーとエリザベス、3はエリザベスとダドリーとその妻エミー。
4は時代をさかのぼって、ヘンリー8世の4人目の妻と5人目の妻。それに、アン・ブーリンの兄ジョージの妻だったジェーン・ブーリンの3人が代わる代わる語り手となる形式をとっている。
著者あとがきで書いてあるように、4人目5人目はあまり注目されない。この小説で描かれた、実家で兄の専制に苦しめられていたアン・オブ・クレーヴが、嫁いだイングランドで立派に務めを果たそうとしていてそれが阻まれ、宮廷を追われて、それでも自由を得てそれなりに幸せをつかもうとしている姿はたいへん共感できる。 この兄というヤツも、この息子だけにかまけて娘をないがしろにしている母も、心底嫌いだ!
アン・ブーリンもキャサリン・ハワードも使い捨てにしているノーフォーク公爵、つかみかかって首しめたいくらい憎々しい。だけど、史実では悪運強いらしい、あー腹立たしい・・・。
(話それるけど、そもそも野心というものは、権力や金を使ってなにか有意義なことを為したい、という意志があってこそ肯定されるものではなかろうか。単に、地位や富が欲しいだけで邪なことをしたがる連中の気が知れない)
このテューダー王朝シリーズは7冊出たそうだ。エリザベスとメアリ・スチュアートの戦いに1冊、エリザベスと晩年の寵臣エセックスで1冊といったところだろうか。ヘンリーの最後の妻のキャサリン・パーは出来た人だということだけど、ここは描かれるか?
あ~、続々と出てくれて羨ましい~~!
『カンタレラ 禁断ノ愛ハ毒トナル』 ビーズログ文庫
タイトルで見当がつくとおり、ボルジア。ミュージカルが原作だそうだ。
ライトノベルの軽さはある程度許容できるけど、セリフ表現の奇妙すぎる点はナンである。枢機卿のはずのジョヴァンニ・ディ・メディチがルクレチアの婚約者になったりするのはムチャすぎるし。
出来の悪いホアンのキャラにそれなりに取り柄が加えられたのはわりに良し。
『美少女戦士ジャンヌ・ダルク物語』 藤本ひとみ
ジュニア向けの「青い鳥文庫」、そうでなければあんまりなタイトルだろう。(でも美少女という史実はないし、この本の中でもことさらにそういう設定というわけでもない)
彼女をめぐる史実の大筋をつかむにはいいだろう。
同じレーベルの中の『三銃士』がまた書店に並んでいるのは、近々上映される映画への便乗か。
1はアン・ブーリンとその妹、2はメアリ・テューダーとエリザベス、3はエリザベスとダドリーとその妻エミー。
4は時代をさかのぼって、ヘンリー8世の4人目の妻と5人目の妻。それに、アン・ブーリンの兄ジョージの妻だったジェーン・ブーリンの3人が代わる代わる語り手となる形式をとっている。
著者あとがきで書いてあるように、4人目5人目はあまり注目されない。この小説で描かれた、実家で兄の専制に苦しめられていたアン・オブ・クレーヴが、嫁いだイングランドで立派に務めを果たそうとしていてそれが阻まれ、宮廷を追われて、それでも自由を得てそれなりに幸せをつかもうとしている姿はたいへん共感できる。 この兄というヤツも、この息子だけにかまけて娘をないがしろにしている母も、心底嫌いだ!
アン・ブーリンもキャサリン・ハワードも使い捨てにしているノーフォーク公爵、つかみかかって首しめたいくらい憎々しい。だけど、史実では悪運強いらしい、あー腹立たしい・・・。
(話それるけど、そもそも野心というものは、権力や金を使ってなにか有意義なことを為したい、という意志があってこそ肯定されるものではなかろうか。単に、地位や富が欲しいだけで邪なことをしたがる連中の気が知れない)
このテューダー王朝シリーズは7冊出たそうだ。エリザベスとメアリ・スチュアートの戦いに1冊、エリザベスと晩年の寵臣エセックスで1冊といったところだろうか。ヘンリーの最後の妻のキャサリン・パーは出来た人だということだけど、ここは描かれるか?
あ~、続々と出てくれて羨ましい~~!
『カンタレラ 禁断ノ愛ハ毒トナル』 ビーズログ文庫
タイトルで見当がつくとおり、ボルジア。ミュージカルが原作だそうだ。
ライトノベルの軽さはある程度許容できるけど、セリフ表現の奇妙すぎる点はナンである。枢機卿のはずのジョヴァンニ・ディ・メディチがルクレチアの婚約者になったりするのはムチャすぎるし。
出来の悪いホアンのキャラにそれなりに取り柄が加えられたのはわりに良し。
『美少女戦士ジャンヌ・ダルク物語』 藤本ひとみ
ジュニア向けの「青い鳥文庫」、そうでなければあんまりなタイトルだろう。(でも美少女という史実はないし、この本の中でもことさらにそういう設定というわけでもない)
彼女をめぐる史実の大筋をつかむにはいいだろう。
同じレーベルの中の『三銃士』がまた書店に並んでいるのは、近々上映される映画への便乗か。