レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

エアメールの習慣

2009-09-04 05:43:29 | ドイツ
 先日、母に友達から絵葉書が届いた、ハワイから。その右下部分、差出人住所氏名が書いてある上にフセンのようなシールが貼られていた(はがせるけど)。これは何か?答:リターンアドレスはこの位置に書いてはいけないので一応消してあるのだ。私自身も失敗して初めて知ったことだった。
 98-99年にフライブルクで過ごしたが、そのまえに旅行して、住むことになっているアパートに着いたら私の郵便箱にけっこうたくさんの葉書が入っていた。私が旅行中に日本に出したものである(きちんと配達されたものももちろんあったが)。JAPANと書いた上に消印が押されて見えなくなったから、リターンアドレスとして書いた住所に戻ってしまったのだろうと私は思って、郵便局に持って行って出し直してもらった。そのとき、窓口の職員が、私のリターンアドレスの上にバツ印かなにか書いていた。
 ハガキを横にして使い、左半分に本文を、右に宛名を書いたとする。日本人の感覚では、その宛名の下に自分の住所氏名を書くことには違和感がないだろう。しかし、ドイツその他(どのくらいの範囲でのルールなのか知らない、少なくともアメリカは同様なのだろう)から出すときにこれはダメ、右下は宛名なのだ、差出人は左上。(封書の場合も同様。リターンアドレスは裏でもいいけど) 
 上記の失敗のとき、私がこのルールを知らなかったことはむしろ幸いだった。郵便のミスだとばかり思っていたからこそ、堂々と送り直しを要求できたのだ。あとできいて知った。

 外国との郵便のやり取りに関してついでに。
 海外文通の本では、自分の住所氏名を、
ーー便宜上、架空のものをつくってみるーー
123-4567 東京都世田川区中北沢 3-4 高田真美
ならば、
Mami Takada
3-4, Nakakitazawa, Setagawaku, Tokyo 123-4567, JAPAN
と、小→大にひっくり返して書くように例示してある。
 しかし、受取人はそのまま書き写すのだろうし、日本側で処理するのだから、普通に日本式をそのままローマ字にすれば充分ではないのか。受取人が日本人または日本語がわかるならば、JAPAN以外は日本語で書くのが妥当ではないのか。返送されるとしても、とにかくJAPANに届きさえすれば、あとは日本で処理するのだから。むこうの国の配達人が差出人の住所氏名までわかる必要はないのだし。でも、なんとなく、海外に出すとなるとローマ字にしてしまうことがよくある。まぁ、わからなかった住所の読み方が判明するなんていう副産物はあったけど。
 ついでに言えば、名前・姓にひっくりかえすことも必須にしなくていいよな、と思う。上記の例でいえば、
TAKADA, Mami と姓を全部大文字で書くことによってこちらがファミリーネームだと伝えることができるのだし。
 手元にある『ドイツ語の手紙』という本を見ると、
「番地と町名の順は逆にせず、日本風の書き方をそのままローマ字表記したほうが、返事をもらう場合配達しやすいでしょう」、「日本人に出す場合は、日本側の住所は日本語で書いてかまいません、ただし都市名、国名JAPANだけはローマ字で」 とは書いてある。発信人の住所氏名は「正式には左上」としてある。
 ほかの本で記載があるかどうか知らないけど、
  右下に書くのは宛名! ここに差出人を書いてはダメ!
ということをもっと伝えたほうがいいと思う。
コメント
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