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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)5th 観望記録 10/13

2024年10月14日 | 彗星
紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)の 5th 観望記録です。

 今回の観望場所は山形県遊佐町の西浜海水浴場駐車場です。現地に着いたのは16時30分頃、ここは周りに視界を遮るものがなくてとても眺望のいいところです。

 後ろを振り返ると夕日を浴びた鳥海山がキレイに見えていて、水平線の彼方に目をやると… お、飛島が見えます。真っ平らですね~。(φ(.. ):飛島は島の平均標高が約50メートルの平坦な台地状地形です)

さて、遊佐町の日没17時05分でしたが、カメラが 紫金山・アトラス彗星を最初に捉えた時刻は17時47分でした。40分過ぎには写ると思ったのですがなかなか見つからず少々焦りました。(^^ゞ

2024/10/13 17h47m09s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f56mm F2.8 ISO1250 1/5sec (photo)

 今日の天文薄明開始は18時02分です。彗星の尾は17時50分頃から写るようになりました。

2024/10/13 17h53m49s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f56mm F2.8 ISO8000 1/8sec (photo)


 18時を過ぎると双眼鏡を使わなくても彗星頭部が肉眼で見えたので、尾も肉眼で見えたらいいけど、それは無理だよね~と思いながら目をこらして見ると、

2024/10/13 18h10m23s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO12800 1sec×5 (photo)

 なんと、いとも簡単にコメットテイルがはっきり見えました!超オドロキです。わぉ!

2024/10/13 18h12m31s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO12800 1.6sec×3 (photo)


 肉眼で見えたコメットテイルの角度は約5°でした。天文薄明が進んで空が暗くなると同時に月明かりが明るくなった影響なのか尾が5°より長く見えることはありませんでした。(それでもスゴイ!)

2024/10/13 18h12m31s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO12800 1.6sec×3 モノクロ反転 (photo)


 こちらは画像処理なしの1枚画像です。

2024/10/13 18h23m16s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f60mm F2.8 ISO6400 3sec (photo)

 この頃が一番条件が良かったようで頭部から下に伸びるアンチテールが写っていました。

2024/10/13 18h24m14s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f60mm F2.8 ISO6400 3sec×3 (photo)

 地球から見てループ状になっているダストトレイルは明日以降はまっすぐ見えるようになるので、尾はさらに長く見えるはずですが月明かりがどれくらい影響するかビミョーなところですね。

2024/10/13 18h24m14s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f60mm F2.8 ISO6400 3sec×3 モノクロ反転 (photo)


紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)は、ネオワイズ彗星(C/2020 F3) に引けを取らないみごとな大彗星になりました。これが新月期だったらもっとスゴイことになっていたと思うのですが… おしいなぁ~。

2024/10/13 18h29m59s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO3200 5sec×4 (photo) 


水平線に近づいても頭部と彗星の全体がはっきり写っています。これもスゴイ!

2024/10/13 18h34m39s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO6400 5sec+8sec×2 (photo) 


 こちらは眼視で見た様子を再現した画像です。尾の全体はこんな感じに見えました。

2024/10/13 18h34m39s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO6400 5sec+8sec (photo) 


水平線から尾だけが立ち上がる紫金山・アトラス彗星!これぞグレートコメットの証ですね!

2024/10/13 18h38m00s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO4000 4sec×2 (photo) 


本日のラストフォトは砂浜を肉眼で見た色に忠実に合わせて画像処理した超リアルカラーです。月明かりの中で見た星空と水平線から立ち上がるコメットテールも再現していますよ~。

2024/10/13 18h40m43s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 10sec (photo) 



紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)4th 観望記録 10/12

2024年10月13日 | 彗星
夕方の西空にやって来た紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)の初観望記録です。

 本日の観望場所は石巻市の上品山です。標高は460mほどで西空の眺望がとてもいい場所です。
 
 紫金山・アトラス彗星の光度はたぶん1等星くらいなので、1等星が見え始める時間の17時40分頃にはカメラに写るはずと信じてシャッターを押してはモニターを確認すること数十回…

 お、ありました! 17時45分にカメラがC/2023 A3を捉えました。彗星の高度は約5°です。

2024/10/12 17h45m23s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1000 1/4sec (photo)


 ここからは望遠レンズに切り替えて撮影です。尾がしっかり写っていますね~。

2024/10/12 17h52m06s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f210mm ISO8000 F5.3 1/5sec×3 (photo)

 双眼鏡でも尾が上に伸びている様子がはっきり見えました。とってもキレイに見えてプチ感動です。

2024/10/12 17h55m17s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO12800 F6.3 1/8sec (photo)


 おとなりさんが肉眼でもはっきり見えますよー。と教えてくれたので目をこらして見たのですが私の目ではかすかに存在が分かる程度でした。トホホ…

2024/10/12 17h55m17s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO12800 F6.3 1/8sec (photo)

 天文薄明の時間、17時58分になりました。彗星の高度が2°を下回る時間です。

2024/10/12 17h57m54s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO8000 F5 1/2.5sec×5 (photo)


 まもなく低層のもやに突入します。大気減光で暗くなったのでもう肉眼では見えませんが、

2024/10/12 17h57m54s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO8000 F5 1/2.5sec×5 (photo)


 これぞ、ほうき星!という姿を見せてくれた紫金山・アトラス彗星に拍手ですね!

2024/10/12 17h58m27s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO8000 F5 1/1.6sec×2 (photo)


 頭部が山の端に沈んだのを見届けて観望会は終了となりました。

2024/10/12 18h07m58s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO12800 F5 1sec (photo)


 観望開始から終了までの空の様子はこんな感じでした~。

白昼の紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)撮影中に写ったのは…

2024年10月11日 | Weblog
昨日、10月10日の出来事で~す。

 C/2023 A3が前方散乱で最大光度になる10/9は曇りで撮影できませんでしたが、10/10は太陽が雲間から顔を覗かせていたので庭木で太陽を隠しながらC/2023 A3の位置が晴れるのを待つこと十数分…

 雲が切れてきたのでココから撮影開始です!と言っても今日の天気では完璧な快晴にはならないので、本日は適正露出を探るためのテスト撮影です。

 ズームレンズの焦点距離を200mmにして庭木で太陽を隠します。太陽の上方4°のところに彗星があるので太陽がファインダーに入らない画角で撮れば写野の中のどこかにC/2023 A3があるはずです。

 問題は露出です。太陽の近くなのでISO200に設定して、今回はシャッタースピードを1/1600、絞り値はf/14にして撮影してみます。この露出で連続高速シャッターを切ってコンポジットをして画像処理するのがイチバン良さそうですが…

 彗星の明るさが-5等級程度では確認はかなり難しい気がします。ま、とりあえず今日はプラクティスとして3コマずつ何セットか撮影をしてみることにしましょう。

 ふう、3コマを4セット撮影して本日のテスト撮影は終了です。

 では、データをPCに移して画像チェックです。まー、今日の天気では彗星らしきものが写ることは無いよなぁ~と思いながら見ていくと、最後の画像に小さな光点が写っていました。

2024/10/10 13h39m38.59s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f210mm f/14 ISO200 1/1600sec(photo

 はて、水星にしては明るすぎるし、金星はこの位置にはありません。再度確認してもこの画像1枚だけにしか写っていないので、ドット抜けか輝点ノイズかと思ったのですが…

 よくよく見ると、わ~ぉ!驚愕の事実を発見… なんと、4セット目の画像3コマのすべてに光点が写っています! しかも移動しています。これは超高速飛行物体です!

2024/10/10 13h39m38.19s+38.39s+38.59s D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f210mm f/14 ISO200 1/1600sec(gif)

 驚くべきはこの3コマは連続高速シャッターを切ったのでシャッター間隔はわずかに0.2秒だということです。つまり1枚目から3枚目までの経過時間はたったの0.4秒です。

 一体これはなんでしょう? 焦点距離は210mmなのでステラナビを使ってざっくり換算すると、この物体が0.4秒で移動した距離は角度にして約3°(満月6個分)です。人工衛星にしては速すぎます。(この時間にISSが通過していないことは確認済み)

 う~む、考えられるのは昼間の流星ですが… どうなんでしょう?

 こちらは比較明合成した画像です。手持ち撮影のためブレがあります。


 これは雲基準の合成画像ですが雲は東へ移動しているので飛行物体の2-3コマ間が短くなっています。


 飛行物体の速度を実感するために実際の撮影間隔である0.2秒でGIfアニメも作ってみましたが、動きがあまりにも速いのとブレがひどいので見ていて気持ちが悪くなりました。笑
*オススメできませんが見たい方はこちらからどうぞ→閲覧注意GIFアニメ


〈10月12日追記〉
今回撮影した超高速物体がどのくらい速かったかを検証するために眼視で見える人工衛星では最もスピードが速い落下直前の衛星と比べてみた。(参照ブログ→大気圏再突入直前のDRAGON CRS-23 DEBについて

 今回撮影した超高速物体は0.4秒で約3°(満月6個分)移動しているので、これを秒速に換算して見かけ上の平均移動角度を落下直前衛星及びISSと比較すると下記のようになる。

・超高速物体=1秒間に満月15個分(見かけ上の角度=およそ7.5°)
・落下直前衛星=1秒間に満月4個分(見かけ上の角度=およそ2°)
・ISS=1秒間に満月2個分(見かけ上の角度=およそ1°)

 以上のことからこの物体が人工衛星ではない…ということが言える。

となると残る可能性としては、やはり白昼の流星と考えるのが妥当である。

 流星の初期速度は最小が11.2km/s、最大で72.8km/s なので単純計算すると最速の流星は秒速7.7kmのISSの約10倍のスピードを持つことになる。そう考えると1秒間における見かけ上の移動角度が満月15個分(およそ7.5°)も納得できるスピードだ。

 しか~し、超高速物体が写っている画像を拡大してみると、流星ではないような気がする。

↑ この画像はレベル調整やシャープ処理をしていない素の画像だが、よくみると何か規則的な配列のようなものがあるように見える。(13h39m38.59sに撮影した画像)(photo)

 で、画像処理をするとこんな姿が浮かび上がった。

 はて、これはなんでしょう? 人工的な物体であることは確かなようです。(photo)

 この形を見てピンときたのは、AST SpaceMobile 社が2022年9月10日に打上げた通信衛星ブルーウオーカー3(BlueWalker 3)だが、HEAVENS ABOBEの通過情報をみると10月10日13時39分には上空を通過していなかった。(そもそもスピードが違いすぎるのでブルーウオーカー3ということはありえない)

 となると、この超高速物体は… う~む、ナゾが深まります。

2024年10月りゅう座流星群は出現したのか?

2024年10月10日 | ☆星見隊
今年の10月りゅう座流星群は13年周期の活動年に当たるので心待ちにしてたのですが、晴れなかったので「なよろ市立天文台きたすばる流星群ライブカメラ」で流れ星ウオッチングをしました~。



 今年の10月りゅう座流星群は、日本での観測時間にダストトレイルとの遭遇予報はないのでそれほど注目はされていませんが、10月りゅう座流星群は不意打ち的に流れることがあるので13年周期の活動年は要注意です。

…と言いつつも、なかなか流れることのない流星群なので「きたすばる流星群ライブカメラ」にアクセスしたのは極大時間3分前の21時57分でした~(なんたるていたらく…)(^^ゞ

 ところが、見始めたらすぐに散在流星がながれて、りゅう座群っぽいものも数個流れてます。わぉ!
突発出現というほどではありませんがその様子をキャプチャーしたのでどうぞご覧ください。
(画質が悪いので全画面での視聴はおすすめしませ~ん)


 この動画で写っている流星に10月りゅう座流星群が含まれているかどうかは正直なところ分かりませんが、21時57分30秒過ぎにゆっくりと流れ落ちる流星はりゅう座群っぽいですよね。

 来年は母天体の21Pジャコビニ・チンナー周期彗星が回帰する年なので活発な活動を見せてほしいですね。期待しましょう!

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)3rd 観望記録 10/2

2024年10月03日 | 彗星
紫金山・アトラス彗星の3rd 観望記録 です。
 
 3回目となる今回の観望にはテーマがあります。それは、ジャジャ~ン「尾の長さを実測せよ!」です。外国のサイトでも尾がかなり長く伸びている様子が投稿されていますからね~。

 え!? 尾の長さを測るといっても、薄明の中では尾は薄くしか見えないので無理ですよね~ と思いのあなた… そのとおりです!空が明るい薄明では実際の尾の長さを撮影することはできません。

 では、どうするか? 思いついた方法は、夜明け前に見えるグレートコメット(DAWN COMET)だけに与えられた特権「尾から昇ってくる」を利用して薄明が進む前の暗い空で尾の先っちょを撮影して、頭部が昇った後の写真と重ね合わせて尾の長さを実測する…です。

 う~ん、それってうまくいくか~?という疑問はありますが、為せば成る為さねば成らぬ何事も、なのでとりあえずチャレンジしてみることにしました。

 ということで、観測場所はなるべく空の暗いところがベストです。今回は東の水平線が見えるところでソラノクラサが SQM21.79、標高170m、自宅からは車で90分ほどの場所をチョイスしました。

 で、現着後の4時12分に撮影した夜空はこんな感じでした。あらら,スターリンク衛星祭りです。(-_-;)

2024/10/2 04h12m41s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f32mm F2.8 ISO8000 10sec

 おっと、薄明開始時間は04時03分でした。撮影を急ぎましょう!こちらの写真は4時16分に撮影した3秒露出の画像を8枚コンポジットした写真です。

雲があるので分かりにくいのですが、うっすらと尾が伸びている様子が分かります。拡大photo

2024/10/2 04h16m-04h17m D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO8000 3sec × 8

 モノクロ反転画像にすると雲の流れと違う方向に伸びているテイルが浮かんできます。

2024/10/2 04h16m-04h17m D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO8000 3sec × 8(photo

 こちらは4時21分に撮影した画像(5秒×5枚)ですが、空がかなり明るくなっています。

2024/10/2 04h21m-04h22m D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO6400 5sec × 5(photo


 彗星の頭部をカメラが捉えたのは04時35分でした。すでに空は航海薄明になっています。

2024/10/2 04h35m29s D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO3200 1.6sec(photo


 この雲ではしかたないですね~。雲越しでこの明るさなので光度は2等級台に突入したかも…です。

2024/10/2 04h35m26s D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO3200 1.6sec トリミング(photo

 では、本題に戻って、暗い空で写った尾の先っちょと頭部が写った写真を重ねてみましょう。ステラナビで星の位置を確認して計測すると、尾の長さは約16°のようです。

本日のまとめの写真

2024/10/2 04h35m29s D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO3200 1.6sec(photo

 本日のラストフォト(彗星高度 約4°)


2024/10/2 04h42m30s D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 1sec トリミング

 見かけ上の位置が太陽に近づいたのでC/2023 A3の夜明け前ウオッチングは今回で見納めになります。透明度が良くない中での撮影だったので尾の長さ16°はあくまでも推定値ですが、少なく見積もっても10°はあるので条件が良ければ夕刻の西空でも同程度の尾が撮影できそうです。

 すでに近日点を通過しているのでこれ以上明るくなることはないと思いますが、西空では太陽から遠ざかる様子を見ることができるので長期間楽しむことができます。10月末までは等級上は肉眼彗星なので眼視で見えるかも要チェックですね。


〈おまけの画像〉
 天文薄明が始まる前に撮影した冬の大三角とオリオン座、15秒露出の1枚画像


2024/10/2 03h54m57s D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f24mm F3.5 ISO6400 15sec photo

紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)2nd 観望記録 10/1

2024年10月01日 | 彗星
紫金山・アトラス彗星の2nd 観望記録 で~す。

 本日の観測場所ですが、さすがに連日の遠征は無理~なので超近場の高台です。(^^ゞ

 観測場所に着くと月齢27.7の二十九夜月が見えてました~。ふむ、晴れてはいますが低層にもやがありますね~。今朝は県内全域に濃霧注意報がでているのでさらに透明度が悪くなる可能性があります。

2024/10/1 04h18m51s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 2sec

 現在時刻は04時18分なので、紫金山・アトラス彗星が地平線から顔を出しているはずです。撮影は薄明が進んで星が見えなくなる04時50分まで続けます。撮影可能時間はわずか30分間ですので気合いを入れて頑張りましょう!ファイト~

 ふう、撮影はあっという間に終わりました。で、結論から言うと… 今回もまったく見えませんでした~。やはり光害のある仙台市郊外では無理…というか紫金山・アトラス彗星とボクの相性がたぶん良くないんだなぁ~などと思いながら帰宅して画像を確認すると…

 わぉ!小さいながらに写っています!カメラは紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)をしっかり捉えていました。それでは、仙台の街灯りの中で写した紫金山・アトラス彗星をどうぞご覧くださ~い。

カメラが最初に紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)を捉えた(写っていた)時刻は04時27分でした。

2024/10/1 04h27m07s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO3200 2.5sec


↓ この画像を撮影時したときの彗星の高度が2.4°で太陽高度は-12°、航海薄明が始まりました。

2024/10/1 04h31m20s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 3sec


 彗星はまだもやの中にありますが、中央集光が強いので核が明るく写っています。

2024/10/1 04h34m52s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 2sec


 彗星の高度は3°を超えました。地表が霧で覆われて行く様子が見えます。こっちに来ないで~。

2024/10/1 04h35m11s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 3sec


 月の下にあるしし座の77番星と比べると、彗星の光度は3等級台に入っていると思われます。

2024/10/1 04h38m43s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 3sec+4sec トリミング


  こちらは2枚コンポジットして画像処理したものです。長い尾が伸びている様子が分かります。

2024/10/1 04h39m09s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 3sec+4sec トリミング

 画像を反転してステラナビで確認してみると、写っている尾の長さは約5° でした。

2024/10/1 04h39m09s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 3sec  トリミング

 彗星の出があと30分早かったらもっと見栄えのするほうき星になったと思うのですがね~

2024/10/1 04h46m36s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F2.8 ISO1600 1/2sec トリミング

 C/2023 A3 紫金山・アトラス彗星はマイナス等級になると予想された2024年期待度MAXのほうき星でしたが、う~む、ちょっと期待外れでしたね。頭部の明るさはまあまあありますが何より小さすぎ(尾の派手さがない!)ですね。

 これに比べるとC/2020 F3 ネオワイズ彗星はこれぞほうき星!と言えるグレートコメットでした。下の写真は今回と同じレンズ、同じ画角(f70mm)で撮影しています。

2020/7/17 20h32m21s  D810A AS-F NIKKOR 24mm-70mm F2.8 ED f70mm F4 ISO2000 60sec

 しか~し、落胆するのはまだ早い!C/2023 A3 紫金山・アトラス彗星が本領を発揮するのはこれからです!(…と思いたい)そう、C/2023 A3が日没後の空にやってくる10月12日以降は薄明の終わった暗い空で見ることができます。

 これで、もし、百武彗星のように地球近傍で核の崩壊などを起こしたら、空前絶後の大彗星になります。その可能性はゼロではありません!ほうき星は水物です。大いに期待しましょう!

 個人的には10/12と10/13に見えるであろうムチがしなったようなダストテイルとまっすぐ伸びるアンチテールが見えるかに大注目です。相変わらず不安定な天気が続くようですが気象情報とにらめっこしてチャンスの神様の前髪を掴む勢いで撮影に臨むことにしましょう。