goo blog サービス終了のお知らせ 

晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

2月18日に撮影した木星

2024年02月21日 | 木星
2月18日に撮影した木星です。日没後の高度がだいぶ低くなりました。撮影を開始した18時30分過ぎの高度は約50°ほど… 日没後に撮影できるのは2月末まででしょうかね~。

 撮影時の木星データは、光度 -2.3等級、視直径37.6″、地球からの距離は7億8600万kim(5.24au)です。さすがにここまで遠く離れると木星といえども小振りな感じがしますね。


18時35分、撮影時の高度50°

2024/2/18 18h35m CMI=62.6° CMII=109.0° CMIII=175.1° μ210+Plan5×+ASI290MC+UV/IRcut
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=300 (50%) 25% of 8522frames ap26


本日のベストフォト!(photo



判別しにくいですが木星の右下に沈む大赤斑が写っています。

2024/2/18 18h37m CMI=64.3° CMII=110.6° CMIII=176.8° μ210+Plan5×+ASI290MC+UV/IRcut
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=300 (50%) 25% of 8569frames ap21



こちらは惑星カメラを少しだけ引き出して拡大率を大きくした木星です。

2024/2/18 18h40m CMI=65.6° CMII=111.9° CMIII=178.0° μ210+Plan5×+ASI290MC+UV/IRcut
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=333 (55%) 25% of 8558frames ap26


 気流が悪いときの拡大率は小さめの方がいいですよね。分かってはいるのですが今のシステムは簡単に拡大率を変えられるのでつい大きくしたくなるんですよね~。(^^ゞ

2月14日の木星(シン・システム 解像度 比較 編)

2024年02月16日 | 木星
2月14日に実施した顕微鏡対物レンズによる木星解像度テスト撮影の記録で~す。

 テスト撮影は、顕微鏡対物レンズ→望遠鏡アイピース→パワーメイトの順番で行いました。ピントは機材交換の度にピント支援装置で正確に合わせてピンボケによる差が出ないようにしてあります。

 では早速ですが、撮影画像と撮影時のシーイング動画をご覧くださ~い。

顕微鏡対物レンズ WRAYMER Plan5×

2024/2/14 18h35m(JST)CMI=152.3° CMII=229.2° CMIII=294.3°
Duration=60s  Shutter=8ms Gain=350 (58%) 25% of 7497frames ap22
WRAYMER Plan5× 合成焦点距離 5250mm 倍率 2.2倍

顕微鏡対物レンズ WRAYMER 5× 撮影時のシーイング

望遠鏡アイピース TAKAHASHI TPL-25mm

2024/2/14 19h14m(JST)CMI=176.0° CMII=252.7° CMIII=317.8°
Duration=60s  Shutter=9ms Gain=350 (58%) 25% of 6666frames ap22
TAKAHASHI TPL-25mm 合成焦点距離 4950mm 倍率 2.0倍

望遠鏡アイピース TAKAHASHI TPL-25mm 撮影時のシーイング


パワーメイト TeleVue Powermate2×

2024/2/14 19h39m(JST)CMI=191.0° CMII=267.6° CMIII=332.7°
Duration=60s  Shutter=21ms Gain=350 (58%) 25% of 2858frames ap24
TeleVue Powermate2× 合成焦点距離 5300mm 倍率 2.0倍

パワーメイト Powermate2× 撮影時のシーイング

〈考察〉
・撮影終了まで気流は大きく変化することがなかったので撮影条件的にはそれほど差異はなかった。それを加味して判断をすると3種の光学装置は解像度的にはほぼ同等レベルと言える。
・同条件比較をするためレジスタックスのウエーブレットも同じレイヤーを使って行ったが画像処理はそれぞれの画質特性で変える必要があるので一概には言えないが今回の処理では顕微鏡対物レンズ が若干ではあるが模様の抽出具合が良かったようだ。
・今回の比較で分かった大きな違いがひとつある。それはパワーメイトのシャッタースピードが遅くなるということだ。光学装置の明るさ(F値)を比較するため惑星カメラのゲインを350に固定したのだが、 顕微鏡対物レンズ と望遠鏡アイピースはシャッタースピードが8~9msだったのに対しパワーメイトは適正露出にするためには21msまで遅くしなければならなかった。これはメーカーで言っている「レンズ枚数と硝材の厚みにより透過率の点では不利になっている」ことの現れだろう。
・速いシャッターを切れる顕微鏡対物レンズ と望遠鏡アイピースは気流の悪い東北地方や冬場の撮影では効果を発揮する。ゲインを押さえて撮影できることでノイズを軽減できるメリットもある。季節や気象条件、対象天体でこれらの3種を使い分けることでより適正な惑星撮影ができるだろう。


↓ こちらは今回いちばん写りが良かった顕微鏡対物レンズ Plan5× で撮影した動画(60sec)を25%スタックした4枚をDe-rotationした木星です。

本日のベストフォト( WRAYMER Plan5× → 60s×25%×4 De-rotation)

2024/2/14 18h35m-41m μ210+WRAYMER Plan5×+ASI290MC(8ms × 60sec × 25% ×4 )

 さて、今回の撮影で顕微鏡対物レンズのテスト撮影は終了です。あとはISS拡大撮影用に顕微鏡対物レンズを30cmドブに転用するだけですが… これがなんぎしてまして、なんと、ピントが合いませ~ん。合焦しないのです! 困ったぞ~

 はたして、Go SHO-Time はやってくるのか? ISS拡大撮影への飽くなき挑戦はさらに続く…
~To be continued.


2月13日の木星(シン・システム テスト撮影 編)

2024年02月14日 | 木星
偏西風の南下予報が出ていたのでシン・システム解像度テスト撮影を行ったが、急激に気流が悪くなりやむなく中止となった。

 そのため望遠鏡アイピースvs顕微鏡対物レンズvsパワーメイトの解像度比較はできなかったが備忘録として撮影の様子を記録しておくことにする。
 
25mmアイピース(TPL-25mm)で撮影した木星

2024/2/13 18h19m-22m μ210+TPL-25mm+ASI290MC(6.5ms × 60sec × 25% ×3 )

 25mmアイピースで撮影した時のシーイングの様子



上記動画をAS!3で25%スタック→Regstax6でウエーブレット処理した画像

2024/2/13 18h22m(JST)CMI=346.3° CMII=70.9° CMIII=135.7°
Duration=60s  Shutter=6.5ms Gain=350 (58%) 25% of 9223frames ap20


〈顕微鏡対物レンズ PLAN 5×〉

 顕微鏡対物レンズは25mmアイピースとパワーメイト2×の倍率に近づけるため、PLAN 5×システムに装着した惑星カメラを2cmほど引き出して全長を135mmとした。

 今回はピントを正確に出すためピント支援装置を使ってベテルギウスでピント合わせを行ったが、ここでμ210のファインダーのズレが発覚、ファインダーの調整に手こずってしまい顕微鏡対物レンズ PLAN 5× を木星に向けたのが18時50分を過ぎたころだったのだが…

 ここで信じられない映像がPC画面に… なんと急激に気流が悪化して先ほどの木星とはぜんぜん違う姿が、いや、これまで見たことないほどの悪気流に翻弄される木星が映し出されています。

 こんな感じでした~。笑うしかないです…


 当然ですが、スタックしてレジスタックスでウエーブレット処理をしてもな~んにも出てきません。




 ここでテスト撮影は中止です。以下の画像は全長を135mmにしたPLAN 5× シン・システムの倍率を確認するための比較図です。



 こんなに短時間で気流が変わるようでは解像度比較テストはできそうにもありません。気流が落ち着くようになったらテスト撮影の続きをすることにしましょう。


1月11日の木星

2024年01月12日 | 木星
1月11日に撮影した木星の記録です。

 数日前からWindyの高層天気図で偏西風が南下する予報が出ていたので注視していたのですが、直前の予報では250hPa(10km)が風速25m/sという冬ではあり得ない穏やかな風速になっていました。

 まー、いくら風速25m/sといっても真夏の風速25m/sとはモノが違うよね~、とは思いましたがどんなもんか確かめるべく撮影を決行しました~。

 本日の木星データは、光度 -2.5等級、視直径42.5"、地球からの距離は6億9450万kmです。11月3日の衝の時は、光度 -2.9等級、視直径49.5"、地球からの距離は5億9700万kmだったので1億kmも遠ざかっていたのですね。

 で、撮影システムは、μ210+アイピースPL25mm+TCA-4+ASI290MC(UV/IRcut)にしてみました。ピント合わせはピント支援装置を使わずPC画面上の木星で判断しましたが、木星が小刻みに揺れているのでピンの追い込みはイマイチでした。

 やはり、250hPa(10km)=風速25m/sといっても真夏とは大気の質が違います。期待するほどの解像度にはならないとは思いますが、この気流でどの程度写るかはやってみないと分からないので空の状態が悪くなる前に撮影を始めましょう。


こちらが本日のファーストショット、写っている衛星はイオです。17時52分、高度62°

2024/1/11 17h52m(JST)CMI=162.9° CMII=139.5° CMIII=195.5°
Duration=60s  Shutter=6ms Gain=350 (58%) 50% of 9997frames ap27


17時53分、高度62°

2024/1/11 17h53mCMI=164.0° CMII=140.5° CMIII=196.5°
Duration=60s  Shutter=6ms Gain=350 (58%) 50% of 9994frames ap27


17時55分、高度62°

2024/1/11 17h55m(JST)CMI=165.1° CMII=141.6° CMIII=197.6°
Duration=60s  Shutter=10ms Gain=310 (51%) 50% of 5998frames ap29


18時03分、高度63°

2024/1/11 18h03m(JST)CMI=169.5° CMII=146.0° CMIII=202.0°
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=350 (58%) 50% of 8573frames ap31


18時04分、高度63°

2024/1/11 18h04m(JST)CMI=170.4° CMII=146.8° CMIII=202.9°
Duration=90s  Shutter=7ms Gain=350 (58%) 50% of 12857frames ap31


18時06分、高度63°

2024/1/11 18h06m(JST)CMI=171.5° CMII=147.9° CMIII=204.0°
Duration=60s  Shutter=13ms Gain=300 (50%) 50% of 18618frames ap31

 う~む、どーもピントがイマイチなので、ここで望遠鏡をベテルギウスに向けてバーティノフ・マスクを使ってピント合わせタイムです。ついでに拡大撮影アダプターTCA-4をちょっとだけ引き出して拡大率をアップしました!

 惑星カメラのパラメータで確かめたところ合成焦点距離は5400mmから5450mmに… あれ?そんだけ? PC画面上ではいい感じに大きくなったのですが…

 しか~し、それが奏効したのか、調整後の撮影で本日のベストフォトが出ました!(単に気流がよかっただけだとは思いますが…)
 
本日のベストフォト! 18時08分、高度63°

2024/1/11 18h08m(JST)CMI=172.7° CMII=149.1° CMIII=205.2°
Duration=60s  Shutter=13ms Gain=300 (50%) 50% of 4616frames ap30

 シーイングはこんな感じでした。↑ 18時08分の元動画です。

18時09分、高度63°

2024/1/11 18h09m(JST)CMI=173.5° CMII=149.9° CMIII=206.0°
Duration=90s  Shutter=13ms Gain=300 (50%) 50% of 6922frames ap34


18時12分、高度63°

2024/1/11 18h12m(JST)CMI=175.0° CMII=151.4° CMIII=207.4°
Duration=60s  Shutter=7ms Gain=350 (58%) 50% of 8572frames ap31


18時13分、高度63°

2024/1/11 18h13m(JST)CMI=175.9° CMII=152.3° CMIII=208.3°
Duration=90s  Shutter=7ms Gain=350 (58%) 50% of 12856frames ap31

 本日の結論として真冬のWINDY予報=250hPa(10km)風速25m/sは、真夏の好気流とは大気の質そのものが違いますが、この時期としては十分撮影に耐えられる気流の目安になることが分かりました。

 今年は暖冬で寒さもそれほど厳しくないので、気流の具合を見ながら惑星の撮影をしてみることにしましょう。

11月21日の木星(シン・システム構築 アイピース対決 編)

2023年11月26日 | 木星
11月21日に木星で実施した「シン・システム構築 アイピース対決編」のレポートです。

〈シン・システム4thトライアル 〉
・撮影日時:2023年11月21日21時19分~
・撮影機材:μ210+アイピース25mm+拡大撮影アダプター+ASI290MC(UV/IRcut)
・使用アイピース:TAKAHASHI TPL-25mm、SE200N 付属品 PL25mm
・合成焦点距離:f 7,177mm(F34、倍率2.97倍)
・露出:Shutter=5.5ms、Gain=350 (58%)
・木星データ:視直径48.71"、光度 -2.86等
・画像処理(AS!3→RegiStax6)

TPL25mmで撮影した木星

2023/11/21 21h19m(JST)CMI=157.0° CMII=161.5° CMIII=204.0°
Duration=60s  Shutter=5.5ms Gain=350 (58%) 25% of 5540frames ap36


PL25mmで撮影した木星

2023/11/21 21h22m(JST)CMI=158.9° CMII=163.4° CMIII=205.9°
Duration=60s  Shutter=5.5ms Gain=350 (58%) 25% of 5541frames ap36

Powermate2× で撮影した木星

2023/11/21 21h31m(JST)CMI=164.2° CMII=168.7° CMIII=211.2°
Duration=60s  Shutter=5.5ms Gain=350 (58%) 25% of 6071frames ap36


25mmアイピースとPowermate2×の比較図

・同条件比較のため惑星カメラの露出、画像処理ソフト(AS!3とRegiStax6)のパラメーターはすべて同一にしています。

〈考察〉
・25mmアイピース対決では、廉価品代表として望遠鏡付属のPL25mmアイピースを、メーカー品代表としてTAKAHASHI TPL-25mmをセレクトして比較してみたが結果は意外にも付属品PL25mmの方が解像度が良い結果となった。この日は気流が不安定だったこととピント合わせはピント支援装置を使わず目分量で行ったのでその差が出た可能性はあるが追跡調査でその差を確かめる必要があると感じた。
・さらに意外だったことはPowermate2×で撮影した木星の解像度が今回の比較では思ったほど良くなかったことである。これも撮影時に気流が悪かったと言ってしまえばそれまでだが、Powermate2×は凹レンズが持っている光路の広がりを補正させるためにメニスカス凸レンズが入っている分、硝材の厚みがあるのでそれが影響している可能性もある。こちらもさらなる追跡調査が必要だ。


こちらはアイピースを18mmに換えて試し撮りしてみた木星画像です。μ210に18mmアイピースを装着すると合成焦点距離は f 11,200mm(F53)、拡大率4.6倍になるので惑星カメラセンサーに投影される木星像の大きさは2.7mmになります。


 ASi290MCのイメージセンサーは縦3.2mm×横5.6mmなのでギリギリ画面に収っているといった感じで、さすがにこれは過剰すぎる拡大率だと感じました。気流の落ち着いたときの天王星、海王星を撮影するときには使えるかも…といったところですね。

↓ 25mmアイピース、パワーメイト2×と比較すると実はこんなに大きさが違います!…の図


 さて、今回のアイピース対決の総括ですが、25mm比較では更なる検討が必要なので保留ということにしておいて、あらたな気付きとしてはパワーメイトが万能というわけではないかも…という観点が見えてきたことです。

 バーローレンズ系では最強と言われるパワーメイトですが、「研磨の良い単体オルソと比較して、レンズ枚数と硝材の厚みにより,ゴースト,フレア,透過率の点では不利になる」とテレビュー・ジャパンのHPで説明しているようにアイピースの方が上回る点があることはたしかなようです。

 パワーメイトよりアイピースを使用した方が拡大撮影では透過率が良いということは、前回のCSS撮影時にパワーメイト使用時より感度を落とさないと露出オーバーになることからも体感的に実感できています。

 ゴーストとフレアに関してはISS拡大撮影ではいつも悩まされるファクターなのでこれが押さえられるとしたらアイピースによる拡大撮影法には大きなメリットがあると思われます。

 次回のブログではアイピースによる拡大撮影法で撮影した土星画像からメリットでデメリットを探ってみたいと思いま~す。

11月14日の木星とガリレオ衛星

2023年11月15日 | 木星
11月14日の夜のコトで~す。

 衝をむかえた天王星を撮影する前に新しく購入したアイピースで木星を見てみようと思って望遠鏡を木星に向けてみると…

 ほひょ、木星の東側で3つのガリレオ衛星が並んでキレイな正三角形を作っています。これはめずらしいので記録しておこうと思って、急いで惑星カメラを装着して撮影した画像がこちらです。

11月14日20時25分のガリレオ衛星(撮影機材:μ210+ADC+UV/IRcut+ASI290MC)

2023/11/14 20h25m(JST)Duration=60s  Shutter=9ms Gain=236 (39%) 70% of 6667frames ap53(photo

 ふむ、望遠鏡(100倍)で見たガリレオ衛星は輝度が高くキラキラしてはっきり見えるのですが、惑星カメラの露出を木星に合わせると、どこにいるの?と探さないと分からないほど暗くなりますね~。

 ということで、ここでパワーメイト2倍を装着してターゲットを東側のトライアングル衛星に絞って撮影です。


トライアングルに並んだ3つのガリレオ衛星(撮影機材:μ210+Powermate2×+ADC+UV/IRcut+ASI290MC)


2023/11/14 20h38m(JST)Duration=60s  Shutter=8ms Gain=2348(58%) 70% of 7427frames ap41(photo


 むむ、今日は気流が良くないので期待していなかったのですが、思いのほか衛星がシャープに写っています。こ~れはオドロキです!

 よく見るとガニメデ表面の模様だけでなくカリスト表面の模様(色の違い?)も写っているようです。直径の違いも正確に写っている感じがします。光軸修正の効果がここで発揮されたかも…


 さらに特筆すべきは写っている衛星の色と輝度(暗さ?)です。ガリレオ衛星の中でアルベド(反射率)が一番低いカリストですが、その黒さ(0.20)が忠実に表現されているようです。

 エウロパ(5.3等)とカリスト(5.7等)は光度の差はわずかですがアルベドはエウロパが0.67でカリストが0.20なので大きく違います。その様子が見て取れるという点では貴重な写真だと感じます。


 今回はたまたま見たキレイに並ぶガリレオ衛星を撮るという目的で撮影したのですが、なかなかおもしろい発見がありました。昨日の気流で衛星の表面の様子が写るのであれば夏場の好気流だったらさらに細部が写るのでは…と単純に思ってしまいますが、どうでしょう?

 来年の夏はガリレオ衛星の表面模様にも注目して撮影をすることにしましょう。



〈11月16日追記〉
画像処理前の元動画~シーイングの様子

 11月14日の木星とガリレオ衛星~その1


 11月14日の木星とガリレオ衛星~その2

11月3日の木星(衝)

2023年11月06日 | 木星
11月3日23時48分に木星が2023年の衝を迎えました。

 その瞬間を撮影すべく準備を始めたのは木星高度が60°になる21時30分を過ぎたころ…

 いつもの手順として惑星カメラを装着して始めに恒星でピント合わせを行いますが、今回はここで第2回目の光軸修正を行いました~。

 修正は恒星を惑星カメラで捉えてPC画面上にディフラクションリングを写して、それを見ながら副鏡の修正ネジを調整するという方法でやってみました。

 この方法だとディフラクションリングを見ながら直接修正ネジを動かすことができるので効率よく微調整ができます。

 気流が悪かったのでディフラクションリングは揺れていましたがアイピースで見るより大きく見えるので調整はしやすい感じがしました。

 で、こちらがその時撮影した焦点内像の動画です。筒内気流でブレブレですがじっと見てると、内輪、中間輪、外輪が見える瞬間があります。完ぺきではありませんが前回の調整で追い込めなかったところは解消できたように感じます。

ディフラクションリング(焦点内像)



 さあ、ここから木星の撮影開始です。木星の高度は60°を超えているので今回もADCを外しています。残念ながら今日の木星は気流がめまぐるしく変わって落ち着くことがなかったので画像によってレジスタックスのパラメーターを変える必要があって画像処理には時間がかかりました。

 そのため光軸修正の効果があったのかまったく分からない画像ですが、衝というメモリアルな日なのでとりあえず撮影した画像を全て記録として残しておくことにします。



22時15分 本日のファーストショット! 木星のすぐそばで第3衛星ガニメデが輝いています。
2023/11/3 22h15m(JST)CMI=227.0° CMII=8.5° CMIII=46.2°
Duration=60s  Shutter=14ms Gain=285 (47%) 25% of 4287frames ap38




22時19分の木星、ガニメデ、イオ  イオは19時~20時台に木星面を通過したようです。


この時点でのシーイングはこんな感じでした。

22時50分、高度64°  ガニメデの木星面通過まであと少しです… 気流は更に悪くなってきました。



23時02分、高度65°  木星表面に衛星ガニメデの影が見え始めました!



23時11分、高度65°  ガニメデの影がまん丸です! 衛星本体と影の距離が近~い!



23時16分 木星面を通過中のガニメデの表面が画像として写るほど明るいのは衝の影響なのでしょうか?



23時25分、高度65° 大赤斑が正面にきましたが、気流が改善する気配はまったく見えません…



23時28分、65° 11/3の木星正中の時刻は23時20分でした。このあと高度は徐々に下がります。



23時36分、高度65° 23時30分すぎに気流が良くなってきたぞ~、と思ったのですが、



23時48分 2023年 木星の衝の瞬間フォト!  衝の瞬間の気流は最悪でした…

2023/11/3 23h48m(JST)CMI=283.5° CMII=64.6° CMIII=102.3°
Duration=90s  Shutter=9ms Gain=315 (52%) 25% of 9997frames ap36



2023年11月3日23時48分の木星(衝)


23時51分、高度64°  この頃から気流がやや落ち着いてきました。

 

23時58分、高度63° 本日のベストフォト! この時間は気流が落ち着いてガニメデの影がクッキリでした~




0時09分、高度62° 気流が良くなったかと思えば次の瞬間には気流が悪くなる…今日の木星は撮影者泣かせです。

 

0時30分、高度60° まもなくガニメデの影が木星表面から外れていきます。



0時39分、高度59° 本日のラストフォト、ガニメデのベストフォト!

2023/11/4 0h39m(JST)CMI=315.0° CMII=95.8° CMIII=133.5°
Duration=90s  Shutter=9ms Gain=319 (53%) 25% of 8947frames ap36




こちらは22時15分から0時39分までのザックリGIFアニメで~す。



 11月3日の天気図を見ると仙台には寒冷前線がすぐそこまで迫っていて、翌日4日には寒冷前線が通過したので気流が良くない状態とはいえ撮影できたことは超ラッキーでした。


参考資料〈11月3日21時の天気図〉

 今年は1ヶ月遅れで季節が進んでいた感じでしたが、さすがに冬の気流がやってきたようです。Windy予報を見るとこの先250hPa/10kmの風速が40mを下回ることはまったくありません。

 11月14日には天王星が衝を迎えるので撮影にチャレンジする予定ですが、木星の撮影に関しては今回の撮影が千秋楽となりそうですね~。

10月30日の木星

2023年11月01日 | 木星
10月30日夜の出来事で~す。

 18時30分過ぎから土星の撮影を始めたのですが、1時間後には空一面がポコポコとした綿雲で覆われて撮影会は早々と終了~。やむなく機材を撤収していると、ほほう、東の空の雲間で昇ってきた木星が、お~いワシも撮影してくれ~ と言わんばかりのまぶしさで光っています。

 今日はたしか20時過ぎまでは大赤斑が見えているはずです。う~む、撤収は八割方は終わっていますが撮影したい衝動を抑えきれなくなり、再び望遠鏡を設置… で、撮影した動画をスタックしてレジスタックスをかけて画像チェックをして見ると


2023/10/30 20h32m02s(JST)CMI=251.8° CMII=64.4° CMIII=101.0°
Duration=60s  Shutter=13ms Gain=300 (50%) 50% of 2752frames ap41


 う~む、どうでしょう… これは、光軸ズレが無視できないところまできている感じがします。惑星撮影に使っているミューロン210は精度の高いTAKAHASHIの望遠鏡で光軸のズレはほとんどないのでこれまで光軸修正は一度もやってませんが、う~ん、光軸修正はやった方がいいのか迷います。

 そもそもドール・カーカムの光軸修正はやったことがないので未知の世界なのですが… 定期的な点検は必要ですよね~。なせば成る,なさねば成らぬ何事もなので、意を決してμ210の光軸修正をすることにしました。

 で、初めての光軸修正なのでミューロン210の取説をごそごそと取り出してマニュアルどおりにやってみました。まずはなるべく高度が高い2~3等星の恒星を導入して、ディフラクションリングがよく見えるアイピースを選びます。筒内気流があると焦点内外像にモヤモヤとした気流の動きが見えますが、望遠鏡を設置してから1時間以上過ぎているので筒内気流はまったく見えません。

 ではここからスタートです。ディフラクションリングをよく見ると中心点(芯)が若干右下にずれて中間輪と外輪もずれているのが分かります。芯が右下にずれているときは筒先から見て副鏡にある3つの光軸修正ネジの右下方向にあるネジを締めればいいのですが、これがビミョーでなかなかうまくいきません。

 うまい具合に芯のズレ方向にネジがあればいいのですが、そうはならないので、まずズレがある方向の反対側にあるネジをちょろっと緩めて、ズレ方向のネジをわずかに締めたら、接眼鏡を覗いてズレの方向を確かめます。

 これを繰り返して光軸を追い込むのですが、これが簡単ではありません! 径2.5mmのへクスキーで副鏡ネジに戦いを挑むこと約2時間… やっと内輪、中間輪、外輪が同心円状になってきました。まー自己評価値としては97%と言ったところですがこれで手を打ちましょう!

 おっと、そうそう、副鏡ネジを動かすとファインダーもズレますので、最後にファインダーのズレを極細のへクスキーで調整して完了です。

 では、木星でテスト撮影をしてみましょう。時刻は22時を過ぎているので木星の高度は60°に達しています。高度60°以上はADCがいらないのでパワーメイト2倍のみを取り付けて木星を導入してみます。

 おお~、これはオドロキです。なんとPC画面に精細な木星表面が映っています!さきほどの大赤斑木星とはぜんぜん違います。もちろん高度が上がったことと気流が落ち着いていることの影響は多分にありますが、光軸修正の効果が出ている感じがします。

 ほんの少しの光軸ズレだったのでさほど変わりはないかと思っていましたが、光軸ズレの影響は甚大だったようです。

光軸修正後のファーストショット

2023/10/30 22h09m12s(JST)CMI=311.0° CMII=123.1° CMIII=159.8°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=273 (45%) 50% of 6377frames ap41


22時29分の木星、高度61°

2023/10/30 22h29m31s(JST)CMI=323.4° CMII=135.4° CMIII=172.1°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=277 (46%) 50% of ? frames ap34



22時31分の木星、高度61°

2023/10/30 22h31m33s(JST)CMI=324.6° CMII=136.6° CMIII=173.3°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=277 (46%) 50% of 6196frames ap34


22時37分の木星、高度62°

2023/10/30 22h37m13s(JST)CMI=328.1° CMII=140.0° CMIII=176.7°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=277 (46%) 50% of 4603frames ap33



撮影時のシーイングはこんな感じでした。



22時46分の木星、高度62°

2023/10/30 22h46m13s(JST)CMI=333.5° CMII=145.4° CMIII=182.1°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=280 (46%) 50% of 5624frames ap34




22時55分の木星、高度63°

2023/10/30 22h55m20s(JST)CMI=339.1° CMII=151.0° CMIII=187.7°
Duration=60s  Shutter=14ms Gain=279 (46%) 50% of 4284frames ap34



22時59分の木星、高度64°

2023/10/30 22h59m10s(JST)CMI=341.5° CMII=153.3° CMIII=190.0°
Duration=60s  Shutter=14ms Gain=281 (46%) 50% of 4027frames ap34



23時05分の木星、高度64°

2023/10/30 23h05m19s(JST)CMI=345.2° CMII=157.0° CMIII=193.7°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=281 (46%) 50% of 6410frames ap34



23時10分の木星、高度64°

2023/10/30 23h10m44s(JST)CMI=348.5° CMII=160.3° CMIII=197.0°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=281 (46%) 50% of 5890frames ap34


23時13分の木星、高度64°

2023/10/30 23h13m34s(JST)CMI=350.2° CMII=162.0° CMIII=198.7°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=281 (46%) 50% of 5693frames ap34



23時19分の木星、高度65°

2023/10/30 23h19m42s(JST)CMI=354.0° CMII=165.7° CMIII=202.4°
Duration=90s  Shutter=14ms Gain=281 (46%) 50% of 5480frames ap34


 気流が落ち着いた10月中旬以降に撮影した木星が、どー画像処理しても以前のように解像度が上がらずモヤモヤしていたのですが光軸のズレがその要因だったようですね。

 今回撮影した木星はレジスタックス処理をしただけでステライメージによる画像処理はほとんどしていません。望遠鏡は光軸を合わせないとその性能を発揮しないのだな~と痛切に感じました。

 さてさて、11月は木星の衝(11月3日23時48分)と天王星の衝(11月14日4時20分)があります。光軸合わせをしたμ210でどのように写るのか天気の具合を見ながら試してみることにしましょう。



10月11日の木星

2023年10月28日 | 木星
10 月11日夜の木星撮影記録です。

 真夏のようなどっしりした気流ではありませんでしたがまあまあの好気流でした~。

木星データ:Diameter=48.61" Magnitude=-2.86 
撮影機材:μ210 + Powermate2 +ADC + ASI290MC


23時53分 高度61°

2023/10/11 23h53m43s(JST)CMI=251.9° CMII=208.4° CMIII=240.0°
Duration=90s  Shutter=10ms Gain=321 (53%) 25% of 8996frames ap62


23時55分 高度62°

2023/10/11 23h55m17s(JST)CMI=252.8° CMII=209.4° CMIII=241.0°
Duration=90s  Shutter=10ms Gain=321 (53%) 25% of 8995frames ap62



23時58分 高度62°

2023/10/11 23h58m58s(JST)CMI=255.1° CMII=211.6° CMIII=243.2°
Duration=90s  Shutter=10.50ms Gain=321 (53%) 25% of 8571frames ap62


0時22分 高度64°

2023/10/12 0h22m07s(JST)CMI=269.2° CMII=225.6° CMIII=257.2°
Duration=90s  Shutter=10ms Gain=321 (53%) 25% of 8997frames ap62


0時24分 高度64°

2023/10/12 0h24m03s(JST)CMI=270.4° CMII=226.8° CMIII=258.4°
Duration=90s  Shutter=10ms Gain=326 (54%) 25% of 8997frames ap62


0時29分 高度65°

2023/10/12 0h29m40s(JST)CMI=273.8° CMII=230.1° CMIII=261.8°
Duration=90s  Shutter=10ms Gain=326 (54%) 25% of 8996frames ap62


 10月12日03時の天気図はこんな感じでした。

 今年は残暑が長かったので今になって移動性高気圧がやって来ているようですね。高気圧が来たからといって必ずしも好気流というわけではないのですが、10/24~10/25に偏西風の南下による好気流が出現したので撮影を行いました。

 撮影の機会に恵まれなかった2023年でしたが10/24~10/25は土星・木星の今季ベスト画像が取得できたように思えます。現在、鋭意画像処理中ですが、遅々として進んでないのでブログアップはもう少し時間がかかりそうで~す。(^^ゞ


7月30日の木星

2023年08月03日 | 木星
7月30日未明の木星で~す。

木星データ:Diameter=39.51" Magnitude=-2.38 
撮影機材:μ210 + Powermate2 +ADC + ASI290MC


2時54分 撮影時高度44°

2023/7/30 02h54m32s(JST)  CMI=193.2° CMII=353.4° CMIII=5.4°
Duration=90s Shutter=15.00ms Gain=336 (56%) Autostakkert3 50% of 5999


3時00分 撮影時高度45°

2023/7/30 03h00m18s(JST)  CMI=196.2° CMII=356.5° CMIII=8.4°
Duration=60s Shutter=11.00ms Gain=347 (57%) Autostakkert3 50% of 5434


3時00分 撮影時高度46°

2023/7/30 03h05m14s(JST)  CMI=199.3° CMII=359.4° CMIII=11.4°  
Duration=90s Shutter=10.50ms Gain=352 (58%) Autostakkert3 50% of 8555


3時10分 撮影時高度47°

2023/7/30 03h10m10s(JST)  CMI=202.7° CMII=2.9° CMIII=14.8°
Duration=90s Shutter=10.00ms Gain=360 (60%) Autostakkert3 50% of 8997


2時54分から3時10分までの自転の様子




 撮影時のシーイングはこんな感だったので早々と切り上げたのだが、その割には模様がそこそこ出ているな~。もう少し続けても良かったかも… (^^ゞ





こちらは7月28日に撮影した木星です。
よ~く見ると木星面(右下)を通過中のエウロパが分かりま~す。

7月28日 2時32分 撮影時高度38°

2023/7/28 02h32m24s(JST)  CMI=223.5° CMII=39.1° CMIII=50.6°
Duration=90s Shutter=5.41ms Gain=389 (64%) Autostakkert3 50% of 16630


7月28日 2時41分 撮影時高度40°

2023/7/28 02h41m10s(JST)  CMI=229.3° CMII=44.9° CMIII=56.3°
Duration=90s Shutter=3.92ms Gain=403 (67%) Autostakkert3 50% of 11851



こちらは上記写真を2枚並べたものですが、交差法で見るとステレオ写真に見えるかも…

立体視で見ると右下にあるエウロパが木星の手前に見えると思うのですが…どうでしょう?



こちらは7/25に撮影した今シーズンのファーストショットです。

7月25日 2時18分 撮影時高度36°

2023/7/28 02h18m42s(JST)  CMI=101.9° CMII=300.5° CMIII=311.1°
Duration=60s Shutter=24.00ms Gain=349 (58%) Autostakkert3 50% of 2501

 どの木星も梅雨明け後に撮影したものですが、写りはどれもイマイチですね~。夜明けが近づくと気流が悪くなる傾向が撮影時にはあったので仕方ないですかね~。気流が落ち着くチャンスを待つことにしましょう。