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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

民間企業による世界初の月面着陸に挑む「Nova-C/ Odysseus」

2024年02月19日 | 宇宙開発
民間企業による世界初の月面着陸に挑むインテュイティブ・マシーンズ社の月着陸機「Odysseus(オデュッセウス)」が月に向かって順調に飛行しています。予定通りに飛行すれば月面着陸は2月22日に実施されます。

 オデュッセウスは2月21日に月周回軌道に入り翌日に月の南極点からわずか300kmのところにあるマラパートAクレーター地域に着陸を挑みます。

 オデュッセウス着陸船はランディングの直前、月面から約30m(98フィート)上空でEagleCamカメラを搭載したキューブサットを放出し、先に着地したEagleCamからオデュッセウスが着陸する様子を撮影してオデュッセウス着陸船へのWi-Fi接続を使用してその画像を地球に中継する予定があるそうです。

 民間企業として月着陸を目指していたispace社のHAKUTO-R・M1ランダーとアメリカのアストロボティック社が開発した「ペレグリン」が月面に着陸することができなかったのでインテュイティブ・マシーンズ社の月着陸機「Odysseus(オデュッセウス)」が成功すれば世界初となります。

月着陸機「Nova-C」©Intuitive Machines

…という情報を入手したので晴れスター拡大撮影班がオデュッセウスの着陸予定地点「マラパートAクレーター」の撮影に挑みました~。

 こちらは2月17日に撮影した月の南極付近の画像です。(photo


  撮影した2月17日は上弦の月でした。オデュッセウスが着陸するのは月面の南端です。(photo


 地形がよく分かるように南極点を上にしてみました。(photo



 南極点が影でよく見えなかったので翌日2月18日に撮影した画像がこちらです。(photo

2024/2/18 18h23m(JST)μ210 Plan5× ASI290MC  Duration=30s Shutter=8ms Gain=218 (36%)  70% of 1425frames ap393

 この日は緯度秤動が -5.70°だったので南極点付近がよく見えました。(photo

 オデュッセウスの着陸地点のMalapert-Aクレーターはまだ影のようですが2月22日には太陽光が差し込むのでしょうか。オデュッセウスは太陽電池パネルが電源となっているので月面上での運用は7日間のみのようです。越夜に耐えられる設計はしてないそうです。

 オデュッセウスは着陸後も垂直離陸、巡航、垂直着陸を行うことで第2の着陸地点に移動することができる機能があるようですが、そのミッションを今回行うかの発表は今のところないようです。



〈こちらはMalapert-Aクレーター同定のために使用した資料です。〉





 余談ですがマラパート山(Malapert Massif)は5000m級の山で、尾根の裏側は地球からの電波が届かない影の中にあり、地球からの電波ノイズが遮断されるため月面での電波望遠鏡設置の場所として提案されているそうです。興味深い場所ですね。



南極月面図


SLIMの着陸地点 拡大撮影(1/31)

2024年01月31日 | 宇宙開発
通信が確立して再観測を始めたSLIMですが、着陸地点はまもなく日没を迎えます。
その前にSLIMが着陸した正確な場所を特定すべく拡大撮影を試みました~。

 SLIMが着陸した場所は、月面グーが見えるクレーターとして知られているテオフィルス・クレーター(下記写真右側)とキリルス・クレーター(下記写真左側)の境界付近にある小さなクレーター「SHIOLI(しおり)」の55mほど東側です。

テオフィルス・クレーター(右側)とキリルス・クレーター(左側)

2024/1/31 0:14 μ210 ASI290MM Shutter=4.864ms Gain=385 (64%) 30sec

その正確な着陸場所を探すため公開されているJAXAの月着陸結果の資料を見たのですが…

 よく分からないので、Google Moon とISASの資料(SLIMの着陸目標地点のクレーターの名称について 2019.11.6)を照らし合わせてクレーター「SHIOLI」の位置を特定してみました。

 これで「SHIOLI」の位置は分かったのですが、Google Moon マップが満月の時の画像のようで月面の高低差がまったく分かりませんね~。キリルス・クレーターの中にある峡谷をたよりに照合すると…

 たぶんこの辺だと思われます。

2024/1/31 0:55 μ210 ASI290MM Shutter=2.045ms Gain=297 (49%) 30sec

 拡大画像で見るとこの辺り…かな~ もう少し右側の感じもしますが…

 ↓ ISAS資料の画像の右上に写っているのはテオフィルス・クレーターの縁で左側にはキリルス・クレーターの峡谷が縦長に写っているのでだいたい合っている感じはしますがね~。

 冬場の撮影なので真夏の好気流で撮影したらもう少し小さなクレーターが写る可能性もあるので気流の落ち着いたときにいつか再チャレンジしてみることにしましょう。


本日のまとめ画像(photo

 2/1以降はしばらく休眠に入るとSLIMの公式Xで発表があったので超夜の可能性も十分あるということですね。1か月後にSLIMから「おはよう」の声が届くことを期待して待つことにしましょう!


2024/1/31 01h22m07s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO400 F6.3 1/640sec


SLIM着陸地点 2024/1/31

超オドロキ! 月への宅配便が来年から可能に!?

2023年12月22日 | 宇宙開発
2024年から月へ宅配を送れるサービスが始まる!?  え、なに? 誰に何を届けるの? 白うさぎさんに餅米ですか~? それとも宇宙人でもいるの? え~これホントの話なの?
A:ハイ、本当の話です。宅配の正式名称は「商業月面輸送サービス(CLPS)」です。

 商業月面輸送サービス(CLPS)は、月着陸システムを保有していないNASAが観測機器やローバーなどを搭載したペイロードの月面輸送を民間企業に有償で委ねるサービスです。現在CLPSに参加している企業は14社あります。*CLPS(Commercial Lunar Payload Services)

 このサービスは観測機器等を月面へ輸送するためにNASAが民間企業に委託しているものですが、NASAのペイロードの要件に干渉しないものに限り独自に追加のペイロードを搭載することができる(NASAもこれを奨励している)ため各企業は個別に依頼された物品を月面へ輸送することができます。

 その月面輸送第1便となる月着陸船「Peregrine(ペレグリン)」が2024年1月8日にリフトオフする予定です。この記念すべき第1便を打ち上げる企業は、月惑星ミッション用の宇宙ロボット技術を開発しているアメリカの民間企業「アストロボティック・テクノロジー社」です。

↓月着陸船「Peregrine(ペレグリン)」 (Credit: United Launch Alliance,ULA)

 月着陸船「ペレグリン」にはNASAのペイロードが5つ、それ以外として、6カ国、数十の科学チーム、数百人の個人から依頼されたさまざまな科学機器、技術、記念品をパッキングした16のペイロードが搭載されています。→MISSION 1 | PEREGRINE

 搭載する観測機器以外のユニークなものとしては下記のような輸送物があります。
・マイニングされるビットコイン(暗号通過)の最初のブロックであるジェネシスブロックのコピー(BTC INC.)
・月面に永遠に足跡を残すサービスとして世界中から寄せられた足跡のデジタルストレージ(LUNAR MISSION ONE UK)
・ビットコインそのものを1枚(BITMEX SEYCHELLES)
・個人的な記念品を月面に永遠に残すサービスとして個人の写真や小説、学生時代の作品など(DHL MOONBOX)
・追悼宇宙旅行サービスとして月面に残す遺骨及び家族のDNA(CELESTIS USA)
 

 そして最も注目すべき輸送物としては今回参加した中では唯一の日本企業となる大塚製薬が依頼した「ルナ ドリーム カプセル(Lunar Dream Capsule)」です。

↓月着陸船「ペレグリン」の側面に見える青い缶が「Lunar Dream Capsule」です。

 これは世界中のこどもたちが描いてくれた185,872通の夢のメッセージと、ポカリスエットの粉末をポカリスエットの缶型をしたドリームカプセルに封入し、38万キロかなたの月面に民間の力だけで届ける人類史上初の挑戦というもので2014年に始まったプロジェクトです。

プロジェクトの詳しい内容はこちらを→「Lunar Dream Capsule Project
宇宙で初めて使用する青い色「ポカリブルー」も日本の技術の粋を集めていて興味深いですね。

 ポカリスエットの粉末は、近い将来、夢のメッセージを描いた君たちの中の誰かが月に行き、カプセルを開けて月の水で溶かしたポカリスエットを飲んでくれる日が来ることを願ってカプセルに入れてあるそうです。なんとも夢のある話ですね。

 ドリームカプセルは月着陸船から落下して月面で未来の宇宙飛行士が来るのを待ちます。

 1月8日にリフトオフした月着陸船「ペレグリン」は2月23日に月面に到着する予定です。

 月着陸船「ペレグリン」が成功すれば民間企業として世界初の月着陸となりますが、アメリカの民間宇宙企業インテュイティブ・マシーンズ(Intuitive Machines)が、開発している月着陸船「Nova-C」の打ち上げを2024年1月12日以降に再設定したと発表しています。

 「Nova-C」は打ち上げから約7日後に月面着陸をするので開発の進み具合によってはインテュイティブ・マシーンズが民間企業初の月面着陸となる可能性があります。

 ほかの民間企業も着々と開発を進めているので、2024年は「商業月面輸送サービス 元年」となりそうですね。ワクワク…


落下人工衛星ALE-1(エール・ワン)観望記録 10/2

2023年10月03日 | 宇宙開発
落下予報が出ているALE-1(エール・ワン)の観望記録で~す。

 ALE-1の通過時刻は19時45分ですが地球の影に入っているので衛星が大気圏に突入しなかったときは何も見えないパスです。しかも落下予報時刻の17時間も前なので大気圏突入の可能性はほぼゼロですが、日本上空を夜間に通過するラストパスなのでウオッチングしてみました~。

軌道高度は187kmだったのでよもや…と思いましたが結果は何も見えませんでした~。笑

通過図

イベントデータ


 ALE-1は2019年1月に革新的衛星技術実証1号機に搭載された「人工流れ星実証衛星」です。放出機の不具合で人工流れ星の実験は成功しませんでしたが現在3号機の打上げに向けて準備中とのことです。

 ALE-1の落下予報時刻は10月3日12:00(JST)頃のようです。人工流れ星の素を積んだままの衛星がどのような落下をするのかは興味深いところですが、どこかでその様子が見られるといいですよね~。

まもなく落下予報時刻です。落下目撃情報が届くのを待つことにしましょう。


月探査機 ルナ25号

2023年08月18日 | 宇宙開発
久々の宇宙開発ネタで~す。 (それ以前にブログ更新が久々ですね…) (^^ゞ

 なんと、ロシアが47年ぶりとなる月探査機ルナ25号を打上げたというビックリニュースが飛び込んできたので分かる範囲でまとめてみました。

↑ 2023年8月11日にボストチヌイ宇宙基地からリフトオフするソユーズ2.1bロケット(Credit Roscosmos)

 そもそもロシアの月探査は1976年のルナ24号がラストミッションだったはずですが、47年を経てルナ25号が月に向かうとは想像すらしていませんでした~。(関連ブログ→月の石


↑ ルナ24号のバックアップ機(完全な形で現存している唯一のルナランダー)

ルナ25号についてはロシア科学アカデミー宇宙研究所のHPに説明があったので要約してみました。
↓ 組み立て工場で最終検査を受けるルナ25号(Credit Roscosmos)

〈プロジェクトの内容〉
・Luna-25は月の南極、月の外気圏の領域の表面の上層を研究し、着陸と土壌分析技術をテストするために、自動惑星間着陸ステーションを立ち上げるプロジェクトである。

〈プロジェクト目的〉
・月へのフライトを提供する
・南周極地域(UPL)の選択された海域における月面への軟着陸
・月面での作業技術の開発と月の夜の宇宙船の生存により、搭載機器と科学機器の複合体の1年間の運用
・レゴリスの組成と構造の科学的研究を実施し、遠隔法と接触法によるUPLの月の外気圏の研究

〈主な科学的課題〉
・月の極性物質中の水と揮発性化合物の探索、極性レゴリスの表面と上層の元素と同位体組成の研究
・太陽風とレゴリスの上層との相互作用、表面近くの月面近くの外気圏のプラズマおよびダスト成分の研究

〈科学技術課題〉
・将来の月面プロジェクトの宇宙船の高速かつ安全な着陸システムをテストするための表面不均一性のマップの構築
・レゴリスの物理的および機械的性質の研究


〈ミッション〉
 21世紀には、月の極地が研究にとって最も興味深いものになりました。ソビエトとアメリカの宇宙計画の一部として作成された、無人と有人の1950年代と1970年代の最初の着陸船は、赤道近くと温帯緯度で月を着陸させて探検しました。しかし、20-21世紀の変わり目に行われた月の遠隔研究によって示されるように、月極近くの条件は以前に研究された地域の条件とは大きく異なります。主な違いは、極性レゴリス(土壌の最上層)には揮発性化合物が多く含まれており、その主なものは水であるということです。

 ロシアの中性子望遠鏡LEND(IKI RASで作成され、アメリカのオービター月偵察オービターに設置された)を含む21世紀の初めに得られたデータは、極レゴリスには水から複雑な分子で終わる宇宙起源の揮発性化合物がたくさんあることを示しました。これらの化合物は彗星を月にもたらしました。月の極は、何億年もの間極レゴリスの冷たい罠の中に、地球の衛星にこれまでに落ちたすべての宇宙揮発性物質の霜の層が蓄積して持続している天然の冷蔵庫と比較することができます。太陽系の発展の初期の痕跡を保存することができるのはここにあるので、これは研究にとって非常に興味深い場所です。

 さらに、極地は居住可能なものを含む恒久的な月面基地の創設に関心を持ち始めています。レゴリスに凍った水が存在すると、将来の宇宙飛行士は地球からこの貴重な資源を届ける必要性から解放されます。また、酸素の製造、そして長期的には水素燃料の製造にも必要になります。しかし、月の状態は人間にとって危険な場合があります。将来の宇宙飛行士は、大気の欠如と低重力だけでなく、宇宙放射線や月の塵によっても脅かされており、その特性は地球の塵の特性とは著しく異なります。

 したがって、Luna-25ミッションは、地球の自然衛星の起源と進化の問題の開発に関連する科学的タスクだけでなく、将来の月探査の可能性に関連するより実用的なタスクを設定します-天然資源(および主に水)の分布の研究、レゴリスの構造と組成の研究、塵と微小隕石の状態、放射線条件など。

 Luna-25は一連のソビエト自動惑星間ステーションLunaを継続し(1976年にLuna-24宇宙船は約170グラムの月の土を地球に届けることに成功しました)、ロシアの月面計画を開きます。Luna-25ミッションの後には、Luna-26オービターとLuna-27着陸機が続き、その後、レゴリスサンプルを周極地域から地球に届け、衛星に本格的な科学ステーションの展開を開始する予定です。

ふ~む、ふむ、なかなか壮大なミッションですね。Luna-25は南極地域への着陸システムの構築とマップ作成を行い、2027年に打上げる月軌道周回機Luna-26では月面地形図の作成と2028年に打上げる着陸機Luna-27とのデータ通信ステーションとしての機能を確立、2030年に打上げるLuna-28で極地域のサンプルリターンを行って有人月面基地への展開を開始する…という計画のようです。

↓ ミッション概要には着陸の技術的内容についても詳しく載っていました。

〈ステーション、フライトおよび着陸の技術的特徴〉

↑ ルナ25号の着陸降下装置(Credit Roscosmos)
宇宙船重量: ~1605 kg
KPA 重量: ~30 kg
 降下プローブの着陸は、最後のソビエト着陸任務のシナリオに従って行われます、すなわち、装置は月の周りの低極軌道で移動し、それから減速と垂直降下を行います。1976年に最後に行われたソビエト自動ステーションの着陸とは異なり、宇宙飛行学の歴史の中で初めてルナ-25は70°近くの月の極地に送られます。比較のために:ノリリスクは地球の北半球の同様の緯度に位置し、ロシアの南極基地ノボラザレフスカヤは南半球にあります。

 着陸エリアはいくつかの条件に従って選択されました。まず第一に、着陸機は着陸段階でアクティブな操縦システムを持っていないので、それらは十分に大きくなければなりませんでした(楕円30x15 km)。楕円内の表面の傾きは15°を超えることはできず、表面は十分に滑らかでなければなりません。極緯度では太陽は地平線より上に低いので、地平線は太陽と地球を長期間隠すべきではありません。月の日の日照時間(月)の長さは少なくとも40%であるべきであり、地球からの電波可視性の間隔は50%以上であるべきではありません。

 照明、無線通信、および救済に関するこれらの工学的要件を満たすすべての候補領域の中から、表面の上層の水の質量分率の推定値が最大である3つが選択されました。
 着陸目標地点はボグスラフスキークレーターの北にある南緯69.545度、東経43.544度です。予備目標地点はマンジニクレーターの南西(68,773 S、21,210 E)とペントランドAクレーターの南(68,648 S、11,553 E)です。月面上の探査機の活動寿命は少なくとも1地球年です。


↑ 緑点が主目標地点、白点と赤点が予備目標地点(Credit Roscosmos)

Luna-25の着陸予定日は 8月21日ですが、現在、南極着陸を目指して飛行している探査機がもう1機あります。それはインドの月探査機チャンドラヤーン3号です。7月14日にリフトオフしたチャンドラヤーン3号は8月23日21時17分(日本時間)に南極地域(南緯69.367621° 東経32.348126°)への着陸を試みます。

 チャンドラヤーン2号は月面降下中に通信が途絶えて失敗しましたが3号が成功すれば米、露、中に続いて4カ国目の月面着陸成功となります。さらに南極地域への着陸はどの国も成し遂げていないので世界初となるわけですが、チャンドラヤーン3号の2日前の8月21日に着陸を計画しているLuna-25は南極地域の一番乗りを目指してスケジューリングしているように感じるのですが…考えすぎでしょうか。

 ランダーが南極地域に着陸することは技術的にもかなり難易度が高いと思われますのでどちらの探査機にもリスクはあります。月面南極一番乗りを果たすのはルナ25号かチャンドラヤーン3号か、はたまたどちらも涙をのむ結果となるのか、この一番乗りレースをしずかに見守ることにしましょう。

 

スターリンク衛星(G6-7)& ISS 観望記録 7/29

2023年07月30日 | 宇宙開発
スターリンク衛星とISSの観望記録です。

 今回のスターリンクは西の空で地球の影に入るのでプチ遠征も考えましたが結局自宅からのお気楽観望となりました~。

2023/7/29 20h46m14s D810A NIKON VR24-70mm f/2.8 ISO10000 f55mm F2.8 1/3sec

イベントデータ




 お気楽観望と言っても今回の通過は最大光度で3.8等級なので肉眼ではかすかに見える程度でした。月明かりの影響も多分にあったかな?

2023/7/29 20h46m37s D810A NIKON VR24-70mm f/2.8 ISO10000 f55mm F2.8 1/3sec


 双眼鏡ではこの画像と同じように見えました。

2023/7/29 20h47m48s D810A NIKON VR24-70mm f/2.8 ISO10000 f55mm F2.8 1/3sec

 まさに空を駆け抜ける銀河鉄道ですね。

2023/7/29 20h47m55s D810A NIKON VR24-70mm f/2.8 ISO10000 f55mm F2.8 1/3sec

 こちらはスターリンク衛星が地球の影に入っていく様子を捉えたGIFアニメです。



 スターリンク衛星通過の10分後にはISSがほぼ同じコースで通過して行きました。

 こちらもうしかい座で地球の影に入りました。



 今回のISSの光度は-2.9等級でしたが暗~いスターリンク衛星を見た後なのでトンデモなく明るい物体に感じました~。さすが国際宇宙ステーション!


スターリンク衛星(G6-7)観望記録

2023年07月29日 | 宇宙開発
7月28日13時01分(JST)にリフトオフしたスターリンク衛星(G6-7)が同日の20時33分頃に秋田→岩手上空を通過する予報が出たのでウオッチングしてみました~。


 今回の通過は打ち上げから7時間後なのでたぶん短めの銀河鉄道に見えるはずです。撮影はいつものATOM Cam2とD810に今回はF2.8(f28mm)レンズを装着して動画撮影をします。で、本日のウオッチャーは私と晴れ時どき宙ガール(妻です)の2名です。

 さて、そろそろ時間です。スターリンク衛星が屋根を越えて見え始めるのが北斗七星の柄の部分なので、通過まであと30秒ほどですが待ちきれない妻は、ほら、あれじゃない? 今、見えたよ… と言ってますが明らかに違います。北斗七星はもう少し北です…と思った瞬間。キター!…見えました~。ほぼ同時に妻も見つけたようです。

 あー、予想どおり短めなので肉眼では光る棒です。が、双眼鏡で見ると20数個の光の隊列にしっかり見えました。色は緑色っぽく見えてとてもキレイでしたが、北の空では白色だったので眼視の偽色?だったのかも…です。

 双眼鏡を覗いている妻が、わ~綺麗!…とご満悦だったので、どうやら本物のスターリンク衛星を視野に捉えたようです。スターリンク衛星は北斗七星とほぼ同じ明るさで輝きながらはくちょう座のデネブに向かって進んでいます。

 予報どおり、りゅう座の頭とはくちょう座の間で徐々に暗くなり地球の影のトンネルに入っていきました~。下図の赤枠はATOM Cam2のおおよその画角で~す。


スターリンク衛星(Starlink G6-7)通過の様子
 デジカメ動画の方は、F2.8のレンズだったらISO12800でなんとか写るだろうと楽観視して撮ったのですが、まーなんとか20数個の隊列は写っていましたが、例によってYouTubeに落とすと画質が5割引き?になってしまったので、全画面ビューにして部屋の電気を全消灯にすると開始14秒から数秒間だけ見えます。(^^ゞ

スターリンク衛星(G6-7)


 以上、スターリンク衛星(Starlink G6-7)のお気楽観望記録でした~。


スターリンク衛星(Starlink G5-15) 観望記録

2023年07月18日 | 宇宙開発
7月16日12時50分(JST)にリフトオフしたスターリンク衛星(Starlink G5-15)が、7月17日20時35分頃に日本上空を通過する予報が出ていたのでウオッチングしてみました~。

 今回の通過はリフトオフから31時間後なのでいい感じの銀河鉄道に見えると思われますが、最大光度が2.8等級なので光害のある郊外でははたして見えるのかビミョーなところです。

 で、撮影計画ですが、動きのある銀河鉄道を記録するためにスチールは捨てて動画のみ! 
キャノン50mm(F1.4)のオールドレンズをD810に装着して感度はISO12800+0.7段増感で撮影します。

 待ち伏せポイントはしし座の尻尾のデネボラと背中のδ星ゾスマ付近にして双眼鏡で捕獲します。

 さて、時間です。時報が20時34分を告げています…が、双眼鏡で見てもなにも見えません。ふむ、20時35分になりましたが、まだ見えません。あれ~、今日は見えないのか~と思った瞬間です。キター!

 おっと、まさしく銀河鉄道です。カメラをスタートさせて双眼鏡で確認しましたが、おとめ座に入ったところから急に暗くなって肉眼ではほぼ見えなくなりました。ラッキーなことに動画では見え始めの明るい部分が写っていました~。

スターリンク衛星(Starlink G5-15)通過の様子

 ↑ 元動画ではもっとたくさん写っているのですがYouTubeに落とすとほとんど見えませんね~。画面の中央でピカピカ光っている星はおとめ座のε星(2.8等級)です。全画面で見た方が見えるかな?

7月19日にも通過予報が出ていますが日にちが過ぎているので明るくは見えないかな? 

天気がよかったらダメ元でウオッチングして見ることにしましょう。


〈追記)
スターリンク衛星がへびつかい座で地球の影に入る様子

スターリンク衛星 観望記録(5/4)

2023年05月09日 | 宇宙開発
5月4日に通過したスターリンク衛星(G5-6)の観望、撮影記録です。

 観望したのは5月4日の19時15分頃、この時刻はスターリンク衛星のリフトオフから約2時間45分後(地球2周後)なので、目撃できればそれほどバラけていない銀河鉄道が見られるはずです。

 しか~し、いかんせん条件が悪すぎます。19時15分は航海薄明中(日没45分後、太陽高度-9°)なので、それだけで十分明るいのですが南東の空には満月に近い十三夜が輝いています。

 しかも、今回の通過は最大仰角がわずかに34°で最大光度が3.2等級です。この明るさでは眼視観望はまず無理なので待ち伏せ作戦にしたいところですが、通過コースは暗い星が連なるうみへび座です。

 しかたないので、南西の空低いところで尻尾を振っているおおいぬ座を待ち伏せポイントとしたのですが、その付近での光度は5等級です。双眼鏡を使ったとしてもはたして見えるのかどうか…

 …おっと、時間です。双眼鏡でおおいぬの尻尾付近を捜索したのですが…う~む、移動光点はまったく見えません。時刻は19時15分を過ぎました。スターリンクはすでにおおいぬ座を過ぎてうみへび座の方に移動しているはずです。

 その付近を双眼鏡で探すもまったく発見できず…ダメかと思って双眼鏡から目を離すと… ほひょ? なんじゃありゃ!? 肉眼で移動光点が見えます。え!? スターリンク? 眼視で見えるの…!?

 これは驚きです! 南西方向にある庭木の上を移動光点が、いや、光点ではなく光る棒です。短い光る棒が、ほぼ真横に移動しています!

 すぐ双眼鏡で確認すると… おー、スターリンク衛星です。眼視では光る棒に見えましたが、双眼鏡では小さな光点が連なっている様子がはっきり見えます。双眼鏡から目を離してもう一度眼視で確認すると、おー、はっきり見えます。

 ちょうど真南を通過中で、ほほう、銀河鉄道というよりは一両編成で田んぼの中を走る栗原電鉄のようですね。(ローカルな話でスミマセン…)

 まもなく月明かりの中に入りますが、まだ見えているので撮影にチャレンジしてみましょう。今回の撮影は通過記録としてはいつものATOMCam2ですが、動画撮影用としてはD810Aに150mm-600mmズームレンズを付けて準備していました。

 D810Aのファインダー越しには捉えることができましたが、はたして写っているでしょうか。では撮影した動画を見てみましょう。

こちらはATOMCam2で撮影した通過の全行程です。3倍速にしてあります。
 スターリンク衛星(G5-6)通過の様子(5月4日19時15分~撮影)


で、これが望遠レンズで捉えたスターリンク衛星ですがYouTubeではかすかにしか見えないようです。オリジナル動画では確認できるのですが…ざんねん~。


こちらは動画から静止画キャプチャーした画像です。これなら分かるかな?

 さて、今回のスターリンク衛星ですが、月明かりの中で3.2等級の衛星通過が肉眼で見えたということはとても興味深い現象です。この現象はどう理解すれば良いのでしょうか。 

 ATOMCam2の画像ではいくつかの恒星が写っていますが、それぞれの明るさは、プロキオンが0.4等、アルファルドが1.99等、レグルスは1.36等、アルクトゥールスが-0.05等、デネボラが2.14等なので3等級の星はひとつも写っていません。

 本来、人工衛星のように移動する光点は同じ明るさの恒星とくらべてカメラに写りにくいもの…とこれまでの経験則から思っていましたが、今回はその逆転現象が起こっています。

 なぜ、高感度のATOMCam2が3等級の星を捉えることのできない空で3.2等級のスターリンク衛星が眼視で見えて動画にも写ったのでしょう? 謎が深まります。

 その理由をいろいろと考えて見たのですが、この現象はスターリンク衛星ならではの「天の川効果による増光現象」ではないかと思います。

〈本来なら天の川は肉眼では見えない!?〉
 夏の夜空、街明かりのない場所で空を見上げるとうっすらと天の川が見えます。天の川を構成する星々はどれも6等級以下の暗い星なので本来なら肉眼では見えないはずです。では、なぜ夜空を横切る天の川を肉眼で見ることができるのでしょう?

〈見えないはずの星が見える天の川効果〉
 その理由としては、6等星以下の微光星が密集することで、肉眼で光を感じることのできる星と同等の明るさになるから…だと思われます。例えるなら、1個ではそれほど明るくないLEDを数十個密集させればかなり遠くからでも認識できるようになることと同じだと思われます。

 なので、今回のスターリンク衛星はリフトオフ直後でほぼ連続して見えたため天の川効果で実等級より明るく見えた…というのが晴れスタ的考察です。(あくまでも晴れスタ的考察なので的確かどうかは分かりませんが…)


 今回のスターリンク衛星は銀河鉄道には見えないローカル一両編成でしたが、そのおかげで思わぬ発見がありました~。次回、スターリンク衛星を観望できるのはいつになるか分かりませんが、次の通過を楽しみに待つことにしましょう。


〈スターリンク衛星 通過およびイベントデータ〉






衛星落下予報 赤外線天文衛星「あかり(ASTRO-F)」

2023年04月09日 | 宇宙開発
AEROSPACEに日本の赤外線天文衛星「あかり」の落下情報が掲載されました~。

「あかり(ASTRO-F)」は2006年2月22日にM-Vロケット8号機によって内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられた日本初の赤外線天文衛星です。衛星本体の寸法は 1.9m x 1.9m x 3.7m ですが太陽電池展開幅は 5.5m ほどあります。衛星の中には有効口径68.5cmの反射鏡があります。

 2011年11月24日の運用終了から約12年での大気圏再突入となります。


 落下予報範囲内で仙台上空を通過するのは下記の3回ですが、2回は昼間の通過で4月11日の夜間の通過も地球の影を通るので残念ながら可視通過は一度もありません。


 夜間通過時のイベントデータ及び通過図・地上軌跡は下記のとおり…



 上記通過は落下予報中央時刻の約3時間前(地球2周前)なので落下が早まれば大気圏突入の様子が見られるということになりますが、はたしてどうでしょうか?

 天気が良かったらウオッチングしてみることにしましょう。



 4月15日追記:「あかり」(ASTRO-F)大気圏再突入について 
「あかり」(ASTRO-F)は2023年4月11日に大気圏に再突入したようです。

 今回はISASからもコメントが出ていました。