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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

ブーメラン患者

2015年12月17日 | 診療

              

 今日はちょっと冷え込んだ、と言っても例年よりは暖かく患者の出足は良いようで、待合室から話し声が聞こえている。

 定期的に通院していた患者さんが何かの拍子に他の医院に変わられることがある。浮気とは違う、否少しは似ているのかも知れない?。去る者は追わず来る者は拒まずでやっているので、問い質すことはないが、通院が不便、相性が悪い、他科の医師に引き留められた・・・が主な理由と推定する。今は外科というのは開業医としては成立しがたく、多くは消化器とか整形外科に手を広げ**クリニックとしてやられている。実際には内科疾患を診ている外科出身医院も多い。痔や外傷で受診した患者にどこに通っているかを尋ね、飲んでいる薬を聞いて、それは私の所にもある、あるいはもっと良い薬があると転院を勧めることもあるようだ。患者の口から聞くことがあるので、間違いのない事実だ。患者が主治医にこういうことがありましたと話すのをご存じないのだろうか?。

 いずれにしても、この頃来なくなったという患者さんが年に十名近く居られる。中には急変で総合病院に移られたり、亡くなられた患者さんも居る。ご家族から訃報と御礼が入信することもある。

 来なくなった患者さんがブーメランのように半年一年ぶりに戻ってこられることがある。「あれ、どうしていたの?」に正直に答える患者さん、言葉を濁らせる患者さん色々だが、今はお薬手帳があるから、どうしていたかを知ることが出来る。どこの医者に掛かるかは患者さんの自由なので、当方は転院を気にしないのだが、気にされる患者さんも居られ、今までと同じように対応すると大変喜ばれることがある。

 まあしかし、その時先の医院のあからさまな悪口を言われる患者さんには要注意だ。私の歓心を買おうという気持ちもあるのだろうが、度が過ぎた非難は聞き流しあっさり対応するようにしている。それとブーメランも二回までだろう。頻繁に掛かり付け医を変えられては信頼が崩れてしまうからだ。

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