駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

円楽逝く

2009年10月31日 | 人物、男
 三遊亭円楽が亡くなった。またかけがえのない存在が一つ消えた。
 残念だが円楽の落語を直に聞いたことはない。テレビラジオで見聞きしたのでは、明るく声も張りがあって、言うことも筋が通っており、華と骨のある人だったと思う。身体だけでなく心技共、本当に柄の大きい人だった。筋を通した生き方、引き際、気持ちの良い笑い声。落語界というより日本はいい男の標本を一人失った。
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当地でも流行始まる

2009年10月31日 | 診療
 ワンテンポ遅いのだが当地でも新型インフルエンザが流行し始めた。小学生が主体だが中学生や高校生にもぼつぼつ出ている。
 当院にも数日前から中高生のインフルエンザが毎日数名やって来るようになった。季節性のインフルエンザよりも初発の症状がやや軽く一気に高熱とはならない例が多い。それでも感冒とは違い重症感がある。以外にお母さん方が冷静で、診察しやすく助かっている。
 肝心の新型インフルエンザワクチンは当県は11月半ばと聞いている。何で自治体間で二週間以上の差があるのだろうか。しかも山口、和歌山、岐阜が早いとは、この三県の脈絡が皆目わからない。
 ワクチンは接種しても効果が現れるまで二、三週間掛かるので、打ってもらってやれやれ安心と腕をさすっている爺さんは勘違いしている。今からでは遅いかもしれない。まして二週後の接種では、効いてくる頃にはピークは過ぎているだろう。誤解を恐れず言えば爺さんよりも孫に打って欲しい。
 足りなくて遅れているのに一回接種だ二回接種だと揺れる厚労省は危機管理失格だ。今ここにある危機は待ったしてくれない。これから二週間くらい学級閉鎖が相次ぐだろう。
 町医者はお母さん方が冷静なので凌げると踏んでいる。碌に事情を知らないのに遠山の金さん気取りでみのもんたが医師を虚仮にしているようだが、前線の医師は今までもこれからも、できることをきちんとしている。勿論、みのもんたのような人がいるわけだからみのもんたのような医師もいるかもしれんが。
 
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無駄とは何か

2009年10月30日 | 町医者診言
 民主政権は無駄の排除を掲げ予算を総点検し始めている。それを見て野党自民党議員の中には景気刺激効果がなくなると非難する人が居る。要するに政府がお金を使うことで雇用が生まれるのに削ってどうするんだと云う考え方のようである。
 経済学の知識はほとんどないのだが、緊縮予算が雇用を減らすのは理解できる。では怪しげな効果を謳って山に穴を掘ることに税金を使うのは土木建設業に雇用を生み出すので妥当かと云われれば首を傾げざるを得ない。
 要するに与党野党の見解の相違というか、違う土俵の上で技を掛け合うような妙な具合になっている。政治家たる所以だろうが、それは分かっているのに、非難を続けている節がある。ジェット機がガスを排出して推進力を得ないと墜落するのと同じで野党政治家は非難批判というガスを吐き出して跳び続けようとする(政治家たり得ようとする)らしい。そこへ行くと自力で浮遊する力のある日本共産党は建設的野党へ舵を切ることが出来るわけだ。
 国民としては民主党に予算の無駄を定義せよと申し上げたい。無駄は自明のようで自明でないのだ。
 民主党は官僚依存脱却を主張しているが、もっと正確に官僚体質脱却と言い換えて官僚を有効に使わねば、それこそ官僚を養う費用が無駄になってしまう。ここでも官僚体質を定義し、元官僚を非官僚体質で活用する理を説く必要がある。
 頭に血が昇っている政治家には町医者の調剤指南も役立ちそうに思うのだが、如何なものだろう。
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応答あり

2009年10月29日 | 人生
 何が運命を分けたのだろう。船内に留まった三人。コンコンと船体を叩く音を何と聞いただろうか。
 闇の中、狭い閉じた空間の中で水だけの四日間、想像を絶する命の限りだ。人間だけが送れる最も単純な信号、トントン。波や風の音ではない。紛れもない救助の信号が狭い闇にどう響いたのだろう。
 救助隊員は丸四日間の閉塞空間からの、思いがけぬ応答に耳を疑ったろう。途端にアドレナリンが噴出し勇躍船内に救出に向かう。
 待つか進むか、いつも危機に直面する時迫られる、生死を分ける決断。
 そして、この奇跡の陰の功労は諦めない精神だと心に刻まれる。
  
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うたた寝習慣

2009年10月28日 | 身辺記
 漸く体調が戻ってきた。月曜火曜は通常通り診療をしたが、慣れた仕事だからこなせた感じで、ミスはなかったものの満足の行く仕事はできなかった。
 昨夜は夕食後BS放送を見ながらいつの間にかうたた寝をしていた。女性アナウンサーの声で気付いたが、一瞬今何時で自分が何処にいるか分からなかった。うたた寝をするにはちょっと寒く迂闊だった。風邪がぶり返さなければよいが。
 短い時間でも眠るのは得意な方で、何処でも昼過ぎ以降なら、15分位の時間があれば寝ることが出来る。うたた寝は夢心地で心地よい。新幹線や退屈な講義ではいつの間にか寝ていることも多い。どちらもあともう少しと云うところで眼が覚めるのが不思議だ。
 講義では聞き逃したかも知れませんがなどと質問することもある。講師は寝ていたのに気付いているはずで、内心図々しい奴だと思っているのだろうが、自分の学生でもなく年上のようなので、大変結構な質問ですなどと大人の対応をしてくれる。
 三十分未満のうたた寝は、睡眠が浅く覚醒が速やかで夜間の睡眠への影響が少なく、上手に取れば日中の活動の効率が上がる。勿論保温や姿勢には要注意で、下手をすると風邪を引く。
 うたた寝とは違うが不眠症の患者に某教授のめい講義DVDを処方したいと思うこともある。万一眠れなくても教養が身に付くという一石二鳥の優れものだ。ヒット間違いないと思うのだが。
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