駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

NHK杯戦優勝者

2011年03月31日 | 趣味

 平成二十二年度のNHK杯戦は将棋は羽生善治名人の三連覇、囲碁は山田規三生九段の初優勝で幕を閉じた。

 勝負は行方が分からないので面白いのだが、正直決勝戦に羽生さんが出てくるともう決まりと言った感じで、面白さが半減する。あの傍若無人で物怖じしない異才糸谷君も羽生さんの前では恐縮しているというか遠慮しているのが伝わってきて、糸谷君も人の子かと苦笑してしまう。糸谷君、精一杯あがいたのだが余されて完敗だった。如何に羽生力が凄いかは解説者で名人挑戦者の森内九段が、「何で羽生さんはこんなに強いんだろう」。と感嘆しているのでも分かる。名人戦、ファンは接戦を期待しているので挑戦者が相手の強さに感嘆していて大丈夫だろうかという気がした。森内先生、最終局までもつれ込ませるようにたのんまっせ。

 囲碁の方は山田規三生九段の初優勝。相手の依田九段は既にNHK杯三連勝の偉業を達成し何度も優勝しており、準優勝でも悪びれず山田規三生九段の優勝を祝福していたかのように見えた。最近の山田九段、後輩に道を譲るような妙な発言をしていたので気になっていたがこれをきっかけに本来の力を発揮して欲しい。それはご本人も自覚しておられるようだ。羽生名人の玲瓏の心境を学ばれれば大活躍する力量の持ち主と見ている。山田ファンに乞うご期待と申し上げておこう。

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原発の真実から最小被害へ

2011年03月30日 | 町医者診言

 原発災害のマスコミの報道は今まで通りのその場その場に追随する表層的なものが多い。質問する方は原子力の知識不足があるようで連絡したかとか指示があったかとか危険はないかなどといった行政事務的情緒的なものが多く、答える方は直ちに健康に影響はないといった曖昧な判断と現在の放射能レベルはいくついくつといった断片的で意味不明のデータ公開が主で、判で押したように最善を尽くしながら検討中という当たり前の締めくくりとなる(あまり地上波を見ないので印象)。

 原子力発電所事故の真実は核燃料棒からの放射能漏れが起きその制御が困難ということに尽きるのではないか。これから何週間何ヶ月何年もの悪戦苦闘が続くわけで、周辺環境へ放射能汚染は避けられないと判断すべきだ。そのための抜本的な対策を打ち出す必要がある(屋内に留まるなんて、一週間が限度。自主的避難と避難指示の使い分けは姑息)。

 初動の不首尾後も視野狭窄頑迷で電光石火の好手が打てない菅を戴くのは不幸なことだが嘆いても始まらない。船頭多くして船山へ登らないように、下部組織が迅速に最小被害に動いていただきたい。なぜ今再び仙石氏か理解し難いが、彼が危機管理能力に優れるなら菅首相を差し置いて縦横無尽に活躍して頂きたい。

 原子炉放射能漏れに妙策がないのは明らか、当初断った米欧の助けを借りて対応しながら、行政は放射能汚染に対する手を打つのが急務と判断している。この素人判断が意外と正しいのではないかな。

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エリザベステイラーの印象

2011年03月29日 | 人物、女

  

 既にやや旧聞に属するが、エリザベス テイラーさんの訃報に接した。彼女の映画は殆ど見て居らず、女優としての彼女を論評する資格はないが、私の心には美人といえば若き日のエリザベス テイラーと刻まれている。十三歳年上の長兄がぞっこんだったのを憶えているが、小学生の私には西洋人形のような人だなあという記憶しかない。ちょっと色気づいてからは、世の中にこんな美人が居るのかとずしんと鳩尾あたりに衝撃があった。

 佳人の魅力はその人柄を知って増す、あるいは人柄を知って美しく見えてくるのが本筋なのだろうが、エリザベステイラーは人柄も何もとにかく形態で圧倒的に美人だと思う。何をしていても何処を見ても美しい。まあ、それが本当の美人なのだろう。

 

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未だ冷たい春の風

2011年03月28日 | 小考

 例年だと今頃は桜が三分とか五分咲きで吹く風も柔らかいのだが、今年は未だ桜はちらほらで吹く風も冷たい。それでも空は明るい青に晴れ渡り、木々に新芽の淡い緑が美しい。どこか例年との違いを感じながらも、東北北関東の惨事が信じがたい気がしてしまう。

 人の苦しみや悲しみに関わりなく運行してゆく自然は容赦がない。あるいは神も容赦がないのだろうか。去年今年貫く棒のごときもの、それは不条理というものと鬼の哄笑が聞こえる。例年初詣に出掛けるけれども、願いや祈りは聞き届けられても叶えられるものとは違うらしい。人間には知り微かに秘やかに味わう辺りまでが許されているのだろうか。

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謎を解いて

2011年03月26日 | 小考

 作業員が被爆した福島原発3号機に溜まっていた水から冷却水の一万倍の放射能が検出されたという。一体この放射能はどこから来たのか、科学者や技術者には語弊があるかもしれないが面白い謎解きだと思う。現在相当のデータが蓄積されているので、福島原発で何が起きているか推理が可能になっているはずだ。ファインマンが生きていれば海の向こうから、アドバイスをしてくれそうだが、日本の科学者技術者が智慧を絞れば相当の所まで、何が起きているかを解明できると思う。そうすれば自ずと対策が出来てくるはずだ。

 ハリウッド映画ではないがロボットは何処にいるかと思う。遠い昔マジックハンドを見た記憶がある。五十年後の今なら遠隔操作できるマジックハンドがあるのではないか。

 素人の私には計算できないが、この原発事故による経済的損失は地球規模の波及効果を考えれば地震による被害に匹敵するほど大きくなる危険性を含んでいるのではないか。恐ろしいことだ。被害は予測し備えることで何分の一かに小さくできるはずだ。どうか、後手を踏まないように、政府は迅速明確な判断と指示を出してほしい。私は原子力に強いと嘯く首相が臨界とは何かなどと医学部出身者でも知っていることを聞くようでは甚だ心許なく、本当に心配している。

 

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