駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

報道のバランス

2018年04月28日 | 小考

  

 顔は見たことがあるが山口達也という人のことは殆ど知らない。この人がしたとされる無理強いは問題だと思うが、当事者間で和解が成立しているようだし、マスコミの報道の仕方や制裁は過剰のように感じる。山口氏に何故記憶にないあるいはやっていないとしらを切らないのか聞いてみたい。それだけ良心?が残っているということだろうか。もし記憶にないあるいはやっていないと主張したらマスコミはどう反応しただろう。

 一方政治行政界では記録があっても記憶にないがまかり通っている。それどころか、被害者の方を加害者のように扱う報道さえ出ている。この不釣り合いは何なのだろう。

 昨朝、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との首脳会談が板門店の韓国側の施設で行われた。この会談の意義や内容については高低様々な評価があるようだが、多くの人は二人が笑顔で握手することに某かの前向きな意義を認めるだろう。笑顔で握手の事実は重い。

 約束を反故にする嘘つきは確かにしても、嘘つきは政治家の始まりというくらいで、眼を内に向けても事例に事欠かない。専門家と言われる誰が半年前に、昨日の会談をトランプとジョンウンの会談設定を予測していただろう。科学はともかく政治と生活は誰もが自力で吟味判断できる事柄と思う。時にバランスを欠いたマスコミの報道を離れて、真贋に目を凝らしている。

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ホーキングの言葉

2018年04月26日 | 人物、男

 

                                      スティーブンホーキング博士が三月十五日76歳で亡くなった。世界中どこに行っても自分が誰だか分かってしまう。濃い色のサングラスやかつらをかぶってもだめだ。車椅子で分かってしまうと残念がっておられたように、学生時代21歳で発症した筋萎縮性側索硬化症で動くことの出来ない不自由な身体で人生を送られた。

 ホーキング博士は不自由な身体の割に理論物理学が良く出来たというわけではなく、本当に超一流の理論物理学者だった。五体満足でも愚痴をこぼし碌な仕事も出来ない自分には驚異であり、心から尊敬する。博士は学問だけでなく一般人に科学を分かり易く解説する才能にも恵まれ、珠玉の名言を数多く残されている。

 知性と知能指数とは違う。 自分のIQを自慢するのは敗者のすることだ。

 自分がいかに知識不足かを知る。 知識の最大の敵は無知ではなく知識があるという幻想だ。

 失敗は重要。 失敗したことを誰かに責められたら、それは良いことなのかもしれないと言おう。不完全性がなければ、私もあなたも存在しないはずなのだから。

 自分の運命は決まっているとは考えない。 私が21歳になったとき、期待値はゼロになった。それからは、何もかもがボーナスだ。

 女性。全くの謎だ。  この点だけは私とどっこいどっこいだったらしい?。

 私はブラックホールがいかにして蒸発するかを理解できないが、ホーキング博士が本物で優れた人物だったことは分かる。

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何かが足りない

2018年04月22日 | 町医者診言

 

 前事務次官と前新潟県知事の不祥事。驚き呆れた最初と違い、今は多少違う印象を持っている。これは似て非なる不祥事で、事務次官の方はパワハラの要素があると見ている。知事の方は充血で目が眩んだと見ている。

 共通するのは人を指導し範となければならない公的地位に相応しい能力に欠けるところがあったことだ。私は事務次官の方が悪質のように感じる。知事には同情というと誤解を招くかも知れないが、理解譲歩するところもある。性はプライベイトなことだし子孫を残そうと植え付けられた情動は意馬心猿を巻き起こす、そればっかりはと分からんでもないのだが、医師で弁護士で知事でと分別が求められる立場なのに軽率と言われれば、返す言葉がないだろう。それが趣味と言われればどうしようもないが、大人には色々な方法があるはずだし、何で居ないのとも言いたくなる。まあ、よく知らないのにあれこれ書きすぎたかも知れない。

 お二人共大切なことを身に付ける機会がなかったようだし、危機管理も出来ていない。その経歴でどういうことだろう、もしかしてその経歴だからか。 

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目を疑い耳を覆うニュース

2018年04月19日 | 町医者診言

  

 目を疑い耳を覆うようなニュースばかりだ。事務次官は公僕の鑑と思っていたが、違うらしい。知恵がなければ事務次官には成れないと思っていたが、都合の悪いことは忘れる悪知恵があればよいようだ。

 物事をしがらみから解き放ちバイアスを払拭して、虚心で評価分析する精神が肝要で欠かせないという意識がないと間違いが起きる。安倍首相が好き嫌い信用する信用しないを離れて、今起きていることを評価分析しないと、日本は駄目になってしまう。膿を出し切ることのできるのは、国民だけ。膿んでいる人達にはできない。

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内科学会で京都へ

2018年04月16日 | 

   

 内科学会総会で京都へ行ってきた。京都の宿泊施設も増えたはずだが、一万人近い出席者のある大きな学会なのでホテルを確保するのに苦労した。清水寺の下の新しいホテルに泊まったのだが、タクシーの運ちゃんも知らず、ナビ頼りで辿り着いた。この頃は学会に家内を連れて行くことにしている。私が勉強している間、家内には多少旅を楽しんでもらおうという魂胆だ。今回は生憎の天気でタクシーが中々捕まらず乗ってものろのろで、思った所に行けなかったようだ。

 会場の都メッセは設備がもう一つで、会場費に一万円も取りながら東京の国際フォーラムに比べるとかなり見劣りがした。京都は学会などの会議が頻繁に開催されるところだから、都メッセを建て直したらと思った。国際会議場は如何せん遠すぎるし、周りが寂しい。観光収入が巨額なはずだから資金はあるはずだ。ちょっと良くてかなり高いのが京都という処だ。人を呼べる施設なのだから絞ればお金が出てくると思う。

 学会での移動にはタクシーをよく利用する。最近は減ったけれども京都のタクシーには時々乱暴な運転や不親切な人が居て楽しくないことがある。MKが良いのだが雨天では選んでいられない。田舎者の印象では東京のタクシーの方がスマートで感じが良い。吉村昭さんが書いておられるが、タクシーは単なる移動手段でなくその土地の第一印象を司っている役回りもあると申し上げる。

 どういうわけが繁華街を少し外れると政治家のポスターが多い。町の美観を損ねるとは言わないが、党派を問わず一杯貼ってある。それこそ応仁の昔から、政変の波風をかぶってきたから政治を見つめる伝統があるのかもしれない。今も国政に力量のある人物、時に転ぶ人も居るようだが、を送り出している。

 残念ながら今回は時間が取れずBALの丸善に寄れなかったが、丸善の伝統を感じさせる素晴らしい書店で今では東京本店よりも贔屓にしていくらいだ。帰りに京都駅で定番の赤福を買ったのだが、微妙に値上がりしていた、赤福よお前もか。

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