駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

川の街、広島

2014年04月30日 | 

              

 広島というとどうしても反射的に原爆を思い起こし、そこで地勢への興味が停止してしまい、広島が太田川という川の三角州に出来た街なのを知らなかった。先日、衛星放送で広島の川をテーマにした番組の後半を見た。たぶん半分も見られなかったと思うが、えっ広島の街というのはこんなに川と橋に彩られた情緒豊かな所だったのかと新鮮な驚きがあった。

 未だ市電が走っており、あの独特の広島弁が話されている。市電が橋を渡る音を朝な夕なに聞いて、生まれ育った町に生きる喜びを感じているという蕎麦屋の女将が出てきた。「そうじゃろなあー」と聞いた。

 水の流れる川の他にネオンの川もあるようで、そこで溺れる人も多いらしい。この川を渡ると午前様になるけん、今日は止めとくというお兄さんや、いやあここでママに憂さを聞いて貰って、明日からまた働くんよというおじさんも出てきた。ネオン街は不振の都市が多いようだが、広島では健闘しているらしい。

 友人に広島出身だが、当地の病院に出張させられ?、当地で開業したT君が居る。今度会ったら「なんでー、広島に戻らんかったの、広島ええとこやないの」。と聞いてやろうと思う、否これは酷な質問かもしれんな。

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やっぱりとあっぱれ

2014年04月29日 | 世の中

                   

 やっぱり見落とし、不明者照会。数が多いもんでと言われても阪神界隈の警察ではね。色々反論弁解はあるのだろうが、やっぱりと思う。

 あっぱれ、岡崎慎司。ブンデスリーガで香川を抜いて日本人最高の14得点。あっぱれマー君、開幕以来無敗の三勝、宿敵レッドソックスまでが本物と賞賛。どういうわけか彼等は阪神界隈の出身なのだ。

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麗子に似た人

2014年04月28日 | 人物、女

              

 恐る恐る書いてみれば多和田葉子さんはどこか麗子像に似ている。別に恐る恐るでなくてもよいのだろうが、麗子像は作品によっては愛くるしいとは言えず、多和田洋子さんも女性作家なので、素朴な感想も余計なお世話に響くのではと気遣ってしまう。

 「溶ける街透ける道」が寝しなに読む本に加わった。短い旅行記の形をした文章が一つ一つ美しい花瓶のような作品になっている。こうした端正でつややかな美しさを持った文章に出会うのは初めてのような気がする。睡眠薬の世話になることなく眠りに誘われる本が一冊増えた。

 多和田葉子さんは写真でしか見たことはなく、それもぼんやりとした記憶だったので、こうした文章を生み出す人はどんな人なのだろうとインターネットで画像を探し拝見してみた。佳人というのではないが才能を秘めた異彩を放つ人に見えた。私の古びた灰色の脳細胞が光り、どこか麗子に似ていると閃いたのだが、三人ともいい顔はしないだろうな。

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理解には体験が欠かせない

2014年04月27日 | 小考

            

 多くの人は人間の理解は脳の思考だけでは困難なのがわかっていても是正できていないのではと思う。私は街中の医者でしかも低所得者の方の多い地域で何十名もの生活保護の患者さんを拝見し、月に何十軒も往診に行っているからあらゆる階層の人達と直に接触している。だから格差のある生活をかなり理解出来ていると思う。尤も、富裕層の患者さんは殆ど居ないので本当の富裕層に対する理解は不足しているかもしれない。

 純粋の思考の産物のような数学も講義が分かったようでも、問題を解いてみないと本当は分かったことにはならない。臨床は全くその通りで、実際の症例の経験がないと診断できないと言ってもよいくらい、経験が大切だ。

 何が言いたいかというと、体験のない知識は不完全不十分ということだ。勿論、感受性の乏しい碌に考えない人に体験を振り回されても困るのだが。

 格差社会とよく言われた。今はそうした報道が減らされているようだが、本当に格差社会が存在するのなら、其処からの報道報告が必要だろう。其処に居る人がもっと発言しなくてはと思う。女子アナなどともてはやされる人達は立派なエリートで到底貧困層の理解などなしえていないのではと危惧する。

 メーデーが近い。時に目をそらすのも智慧かもしれないが、直視する精神が問題理解解決には不可欠と思う。体験の裏付けのない理解から発せられる巧言令色にはご注意だと申し上げたい。

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オバマの航跡

2014年04月26日 | 政治経済

            

 オバマ大統領が来日して残していったものはなんだろうか。それはアメリカが環太平洋とりわけアジアを重視しているのが本当だという事実ではないかと思う。共同声明の評価はさまざまなようだが、防衛はO、TTPはXのような判定が多いようだ。

 アメリカが望んでいるのは当たり前だが、アメリカの安定安寧でオバマのメッセージはそれに尽きるだろう。プロ?とされる政治外交評論家の解釈は、官房長官的で官房長官以下の説明が多い。まあ、本当のプロなら我田引水の解釈はしないと思う。

 晩餐会に牛肉を出さなかったようだが、そういうのが外交なのだろうか?

 オバマ大統領は賢明で強い人だ。それでもアメリカの抱える国内外の難問に対処してゆくのは大変なストレスのようで皺と白髪が増えた。

 

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