駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

爺の女子アナ情報

2018年09月30日 | 人物、女

             

 台風二十四号が北上しているようだが、当地は雨風もなく嵐の前の静けさに満ちている。  

 BSと囲碁将棋のNHK杯以外あまりテレビを見ない。そのため今をときめく女子アナをよく知らない。ネットの話題で、へえそうか、ああそうなのと拝見するだけだ。なんだか松尾由美子というアナウンサーが指揮者の川瀬健太郎氏と結婚されたようだ。松尾由美子と聞いても顔も浮かばないのだが、何でも猫がご縁で結ばれ「自然体で許してくれる人、幸せです」とコメントを出している。誠に結構なことだ。一方小川彩佳というアナウンサーは桜井翔と破局、担当の番組からも降りるようだ。これは残念なニュースで、待てば海路の日和ありと申し上げておきたい。

 ちょっとびっくりしたのがNHKの島津有理子アナウンサー、NHKを退職して医師を目指すとのこと。44歳という年齢は私の見解ではやや遅きに失している感じがするが、選ばれる科によっては50歳の研修医でも、一人前になれるかもしれない。女子アナの世界を知らないが、臨床医は一人一人の患者さんをコツコツと診てゆく地道な仕事ですと申し上げておきたい。

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一言では難しいが

2018年09月29日 | 町医者診言

                

 小泉元首相の歴史的評価は尚早かもしれないが、その面目は決断力と時にワンフレイズポリティックスと揶揄された表現力にあった。人間的には内容のない話をくどくどしてまやかす敵愾心旺盛な人よりは好ましいと感じるが、功罪相半ばし罪も大きかったと思う。政治は国民との並走だから、一方だけの問題ではないが、時空に広がる複雑な問題を一言にまとめすぎる傾向の端緒となった。五十年前はちょっと違った。例えば、アーウーと言いながら大平首相は中身の濃い話をされていた。

 今話題沸騰の貴ノ花引退問題も良い悪い敵味方のような、割り切り過ぎた報道が多すぎると思う。限られた時間言葉数と視聴者獲得のために単純化や偏向が起きるのはやむを得ないあるいは当然と開き直る姿勢は、其れこそ使い捨てのプラスチックのような実りのない顛末を迎えることになるのではと危惧する。

 昼飯をカレーにするか天丼にするかは好き嫌いや気分で即決で問題ないが、小は貴乃花引退問題、中はスズキが中国から撤退するか否か問題、大は憲法改正問題まで何時間も何十時間も何百時間もかけて分析討論し、何百頁もの文献を読まなければ実りある決断は下せない問題だと思う。そんなことは分かっているが時間がない。偉そう難しそうなことを言うなというのは違うのではないかと感じる。

 限られた時間、視聴者獲得が課せられているとしても、大切丁寧に問題を捉えた報道はできるのではないかと申し上げたい。

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足腰の痛み、俺も私も

2018年09月28日 | 医療

          

 当院は内科であるが、足腰の痛みを訴える患者さんは多い。腰の痛みの中には稀に内科系の疾患が隠れていることもあるので要注意だが、ほとんどは整形外科的なもので、経過を聞いて専門性や緊急性が無さそうであれば、取り敢えず湿布や鎮痛剤を一二週間出して様子を診ることが多い。そうした対応で治る人や軽快する人はそれでもう少し診てゆく、はかばかしくない人は整形外科へ紹介する。紹介した半数近くは病名がはっきりしなかったり同じ薬が出たなどと戻ってくる。脊椎管狭窄症や変形性膝関節症は手術を勧められることもあり、手術は嫌と戻ってくる人もいる。手術を勧められた人は折りを見て、別の整形に紹介したり送り戻している。

 かくいう私も年に一回くらい腰痛に襲われ二週間位辛い思いをする。軽いぎっくり腰で、仕事は何とかできるがとてもつらい。MRIを撮ってもらったことはあるが、煮え切らない説明でここがちょっと狭いんでしょうかねと確とした異常は指摘できないようだった。同業者なので「わかりませんね」と正直に言ってくれる。同業者なので「わかりませんね」がとてもよくわかる。膝の方は階段を上る時に時々痛む程度で、しばらくサポーターを使うと軽快する。要するに寄る年波で、10歳ばかり後ろにずれはしたが昔の人の言葉は核心を突いている。

 整形外科的な病気は手術をすればうまく治ることも多いが、大抵は非外科的な治療で行きつ戻りつ終わりまでお守りすることになる。しかしながら歩けるということは、馬ほどではないが生きてゆくのに物凄く重要で、寝たきりは早晩の終わりの始まりになるので、膝の手術を勧められたら思い切ってやるのが得策のようだ。腰の手術に比べると経過の良い人が多い。ここからあとは企業秘密な?のだが、手術は術者を選ぶ側面がある。勿論、何事にも100%はないので、あの先生に診て貰ってあの先生に手術して貰って良しというのが究極の結論になる。そう思えるかどうか、医療はいつも患者と医者の二人連れだ。

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不正がもたらす社会的損失

2018年09月27日 | 世の中

         

 ドイツフォルクスワーゲンに端を発するディーゼルエンジン排ガス不正はディーゼル車の不人気減少をもたらす結果となった。自業自得と言えばそれまでだが、結局は大損失を招く不正をどうしてやったかという疑問が浮かぶ。そして本当にディーゼル車は劣っているのかという問題も俎上に上げる必要がある。

 欧米諸国の中ではドイツ人は清潔好き組織的で規則大好きそして生真面目でジョークが苦手など?日本人に似ているとされている。今でも今度はイタリア抜きでやろうなどと言う人が居るらしい。そうしたドイツと日本でまさかという自動車検定のごまかしが出てくると、真面目そうな人ほど大間違いをするのかもしれないと思ってしまう。

 組織の不正でもその場は凌げても結局は不利益をもたらして割に合わないということが浸透していないのだろうか。意外なことにイタリアなどでそうした不正をあまり聞かない(私が知らないだけかもしれない)。個人的に誤魔化したりドジはしても、組織的な不正は少ないのだろう?。生真面目規則人間の方が、組織的な不正をしやすいのか、学者に検証して欲しい。

 ディーゼルエンジンは音が喧しいが、燃費は良く粘り強いトルクを持つという利点もあり、排ガス問題がクリアできればまだ将来のあるエンジンのような気がする。詰まらない誤魔化しで、ディーゼルエンジンそのものが衰退するのは、大きな損失ではないか。

 電気自動車の将来性を正確に見極めるのは至難の業だが、それは経営者の一番の仕事のはずで移行期の今、不正暴露でディーゼルエンジンそのものの評価をなおざりに撤退しては世の中に大損失をもたらす可能性が大きく、社内的でなく社会的責任も問われなければなるまい。

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脳外脳の存在

2018年09月26日 | 

            

  僅かに購入する本の数が減ってきている。仕事がらみの専門書購入もやや減っているが定期購入の学会誌やジャーナルは殆どそのままだ。歩留まりというか、実際に読む割合の減少が購入の減少を上回っているので、情報輸入過多で情報の洪水に押し流されているというのが実感だ。短絡するトランプのように輸入関税を掛ければ済む問題ではない。なぜなら、情報の圧力があるから、未だいくらか情報処理が出来ていると観測するからだ。格好良く情報輸入を絞り込んだりすると、読む総体量が減るように思う。勿論、全く読まない義理の雑誌は切り捨てた方が良い。いずれ収入も減るので年間5000-8000円の支出は大きい。臨床内科医会は辞めることにした。

 なぜ読む割合が減ったかというと、読む時間が減ったのが一番大きい。特別忙しくなっているわけではなく、仕事量はさして変わらないのだが、脳が疲れてしまい、帰宅してから専門書を読むのが大変になってきたのだ。驚くことに何もしないでぼーっと書斎に並んだ本を眺めている時間が増えた。録画しておいたテレビ番組を見ることもあるが、気が付くとうたた寝をしていることが多い。いつ頃から脳の疲労を自覚するようになったかはっきりしないが、明らかに脳力が落ちてきている。考える力そのものよりも持久力というか快復力が落ちているのだ。

 サッカーでは自分が走るよりも疲れないボールを走らせろとよく言う。書斎で二千冊近い本に囲まれている。置く場所がなくて本の前に本を置いているものだから見えない本も多い。年に一二回ほど発作的に百冊くらい廃棄するのだが中々捨てきれない。数ページしか読んでいない本も多いが、順繰りに眺めてゆくとそこに脳外脳があると感じる。二十年前、引っ越しした時に千冊ほどの本を捨てたのだが、一寸後悔している。物理的に所有は難しかったのだが、大切な脳の一部が失われたような気がしている。

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