駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

似たもの夫婦

2010年04月28日 | 
 吉村昭を少し読んだので、津村節子も読んでみようと「似ない者夫婦」を手に入れた。後書きに編集者女史?嬢?に勧められた「似ない者夫婦」の題に抵抗したと告白されている通り、実はこのお二人は似たもの夫婦なのを知った。
 小説家というのは非常識人種だと思っていたのだが、吉村昭と津村節子のご夫妻は共に律儀で昔気質で、常識に溢れ市民を生きている。
 なんだかいろいろさりげなく夫の随筆に妻が、妻の随筆に夫が登場するのだが、どうもご馳走様と言いたくなるような夫婦仲なのが知れる。私的なことは面映ゆく書きにくいと思うのだが、嫌みなくそこはかとなく夫婦の心が伺われ恐れ入った。
 妻に芥川賞を先に取られ、遂に自分は縁がなかったのだが、陰で離婚を噂されながら数多くの名作を残した吉村昭も、芥川賞受賞後もこつこつと佳作を物にされた津村節子も、ご夫婦だったからこそできたのではと思ったりした。
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イチローに桝添

2010年04月27日 | 町医者診言
 理想の上司一位にイチロー、首相に相応しい一位に桝添。所詮、人気投票と知りながら首相となれば恐ろしい気もする。
 町医者ごときが見巧者を気取ってと批判される方もおられようが、確かに妙な結果だと首肯される方も多いだろう。
 イチローは前人未踏の安打を放ち、更に高みへと我が道を行く孤高の剣士に見える。シーズンオフにテレビに出てよくしゃべるので、気さくな人と思われる人が多いようだが、イチローは自分の感興で話をしている。所謂、気さくとは違う。それは個で傑出した仕事を成し遂げる人によく見られる性向で、干渉はするのもされるのも嫌う。十人並みの部下にはきつい上司だと思う。
 ベストテンに入っていないが松井の方が上司としての適性はあると思う。それはチームメイトの扱いからもわかる。
 桝添氏が、首相に相応しく見えるのは、テレビ著名人で顔が売れており、巧みな言葉使いと強そうな外見によるのだろう。
 俺が俺がという人の怖さと危険を知らない人が多いのだと思う。優柔不断なというか追随する人には、頼もしく見えるのはよくわかる。
 全ての意見が一致するなどという薄気味悪いことはあり得ない。意見が違えば、結果が出なければ、悪いのはいつも相手。これはマナー違反の発言だが、最も確かな情報源片山さつき氏も言っている。古巣を悪し様に言う人だと。
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妻も首を傾げる

2010年04月26日 | 身辺記
 安藤忠夫の斬新な建築様式にコンクリートの打ち放しがある。ほとんど独学で建築家として名を成した人で、例によって海外の評価が高い。私にも門外漢ながら既成概念にとらわれない構想の新しさ力強さはわかる。
 しかしながら、本家を真似れば良いというものではなく、有象無象といっては失礼かも知れないが、街角の設計士まで、ここはコンクリートの打ち放しでと言い出すのには鼻白む。「僕はコンクリートの打ち放しをテーマにしているんですよ」。と言われ、遂に医院の玄関の支えはコンクリの打ち放しになってしまった。未だ円柱だから受けいれられるのだが、コンクリ表面の良い処理方法が思い付かないからといって(私の邪推かもしれない)、そのまんまというのは不満だ。良い処理方法が思い付かないし費用も安く済むというので、打ち放しにするとしたら芸がない。確かにある質量感や構造があれば、それなりに面白いのだろうが、単純な四角でしかも玄関となれば、おいおいということになる。妻も首を傾げた。
 設計と施工は分けた方がよいと聞き、自宅も医院も設計と施工を別にした。概ねそれは正しかったと思う。ただ設計士との相性が非常に大切だと感じた。設計士の中には、自分の美的感覚(これは当然だろう)に加え建築的信念というか私のテーマをお持ちの方が居て、これがなかなか微妙で、相性が良くないと施主の感覚考えとぶつかることになる。
 施主は素人だから考え希望を述べ、プロの設計士はそれを形にしてゆくのが有効で建設的な手法なのだが、なかなか百点満点は難しい。施主の言うとおりにすればそれこそ使いにくい建物になること必定だし、設計士が上手く施主の希望感覚を取り入れないと、上手くできても、住む人に違和感が残ってしまう。慣れがあるので、何時までも尾を引くことは少ないかもしれないが、ここはなあという思いは残る。二十年経ち、馴染んだのでまあいいかとも思いながら入り口のコンクリ柱を撫でている。
 
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穴熊禁止法

2010年04月25日 | 趣味
 禁酒法はギャング暗躍で、逆効果だったようだ。穴熊禁止法も同様だと思うが、そう言いたくなる気持ちは将棋ファンなら多少はおわかりになるだろう。
 対穴熊ならまだしも、相穴熊は興味半減。今日のNHK、どちらが勝ったのかな、失礼ながら途中で寝てしまって気が付いたら将棋盤でなく碁盤が映っていた。
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つぶやき

2010年04月25日 | 町医者診言
 はげましあった。しかし欲張るとひでおことにますぞえをくうのでよういちっしょになれなかった。  
                東国原英夫氏 桝添要一氏との会談後述懐
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