駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

橋下さんが辞めない理由

2013年09月30日 | 人物、男

                 

 橋下徹維新の会代表が堺市長選挙で自党候補が敗北したため、報道陣に維新の会役職辞任するのかと聞かれ、なぜ辞めなければならないのかと答えたとネットで報道されている。私も辞めるほどの敗北ではなく、深く反省すればよいと思う。

 しかし、辞めなくてもいいという理由は橋本さんと私では異なると推測する。私は地元での市長選挙に自党の推薦候補が敗れたことは都構想の一角が崩れたとしても党の役職を辞するほどの大事ではないと考える。これは大きな反省材料として続行が認められる試練と捉える事が許される大いさの事象と思う。

 橋本さんの事情はこれと異なるのではないか。橋本さんは自分の間違いや敗北を認めない精神構造の持ち主だから辞めないあるいは辞められないように見ている。非難には筋違い誤解と反発し、敗北は一部報道の偏向と戦術の失敗と作戦の誤りに転嫁してゆく。役所の怠慢不合理を糾弾する格好よさに拍手した大坂府民も薄々その怖さに気が付いたのかもしれない。

 橋本さんは頭の回転の速い優れた戦術家で弁舌の才に恵まれているが、安倍さんのような毛並みの良さも既得権益の後押しもない。いったん人心が離れれば、再び熱狂を取り戻すのは難しいだろう。

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Do you read me?

2013年09月29日 | 世界

                 

 Do you read me? というのは読んでいますかという意味ではなく、通信の時使うにこちらの信号が聞こえますかという意味だ。毎日いくつかのブログを拝見しているが、コメントを入れられないものやコメントに応答のないものもある。いろいろな姿勢や考え方があると思うが、あれこれ茶々を入れたくなる性質の私はちょっと寂しく物足りなく感じる。遠くイギリスに住むキュレーターLucy Worsleyさんは歴史を背景にユーモア溢れるブログを書かれる才媛だ。お忙しいと思うが、コメントに返事をくれた。ますますファンになってしまう。

 この駅前糸脈にもいくつかのブックマークがある。連絡してマークしたものもあるし無断のものもある。無断での主がご存じかどうかは知らないが、特にクレームは頂いていないし、ブックマークを忌避される方はそう謳っておられるはずなので、そのままにしている。どうぞ、ご容赦を願いたい。ブックマークの基本はコメントを書かせていただいたことがあり、よく読むブログだ。

 ブリヤサバランが今の時代の人なら、どんなブックマークがされているか見れば君がどんな人間かわかると言うかもしれない。尤も、そんなまどろっこしいことをしなくても、文章を読めば分かると言われてしまうかもしれない。ただ私の場合は短時間で書くのでしばしば書き過ぎてしまう。辛しが効き過ぎたのは割り引いてもらえると有り難い。

 インターネットの素晴らしさは世界の隅々の誰とでも、双方向性で通信が出来るという所にあると思う。勿論いろいろな方が居られるので、琴線に触れる言葉を拾い上げることになる。拾い上げた信号と思いがけず連絡が取れると嬉しい。 

 Do you read me?.

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予見は不可能でも予防は可能

2013年09月28日 | 町医者診言

                     

 JR福知山線脱線事故で歴代三社長に、事故の具体的な予見は不可能ということで無罪の判決が言い渡された。裁判というのは市民の感覚とは異なる仕組みになっている。確かに特定の事故を予見出来なかった罪に問うことは、普通に考えれば無理筋で、無罪の判決が出ても反論しにくい。

 では、無罪だから罪がないかといえば、多くの人はそんなことはないと思われるのではないか。第一、罪に問われた社長自身も本心では清廉潔白で何の責任もないとは思っていないだろう?。

 遺族の方に不快な思いをさせる積もりは毛頭ないが、社長個人に罰金何*万円とか懲役何*年とかいう罪と罰を問う性質の問題ではないように思う。罰金や懲役ではない社長個人を標的としない償いや責任の取り方が問われている。それは社会全体で初めて成し得る仕事のように思う。

 東電の社長が放射能汚染はコントロールされていると首相と同じ見解を述べているようだが、それは福島原発現場でガイガーカウンタ-を手にしながら初めて言える事だ。遠隔操作でタンクの漏れ口を糊塗するのでは、放射能漏れを防ぐことは出来まい。ここにも逆方向だがすれ違いがある。意図的なところもあるのですり替えと言った方がいいかもしれない。なぜ、首相と社長が同じことを言うのだろうかと思われてしまう。

 裁判になじまなくても罪や責任がないわけではない。真っ当な償いを求め責任を問うのは社会全体の仕事、とすればマスコミの役割は深く大きい。

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川本三郎再び

2013年09月27日 | 

              

 愛読書が何冊かある。心疲れた時、どれかを手に取る。僅か数行読むだけでああそうだと感じ、数ページ読んで満足し静かに本を閉じることも多い。

 再読に耐えるというより、読む度に新たな味わいがあり、再読を楽しむ。実は著書というよりも著者の人物を好んでいるのかもしれない。

 川本三郎さんは愛読する著者の一人だ。なんとなく礼儀のように感じて、暫く遠ざかっていたのだが、久し振りに手にとって少し読んで見た。良かった良かった、間違いない川本さんが居ると感じた。私が持っている川本さんの本は高々十冊ほどで、何だお前それで愛読者かなどと言われそうだが、実は申し訳ないのだが本格的な評論よりも身辺エッセイの方が好きなのだ。

 勿論、食わず嫌いなだけかも知れない。歳を取ったら読もうなどと、もう歳を取っているのに思っているのだが、叶わぬ夢かもしれない。川本三郎さんは私より少し年上で、東京の兄貴のような感じがしている。東京には私も住んだことあり、おじさんは荻窪に住んでいた。川本さんに感ずる不思議な親しみには東京の香りが少し関係しているかもしれない。

 時間がなく、川本三郎再びに値しない内容だが、久し振りに読んでああ大丈夫だと思ったので書いてみた。

 

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風評という風評

2013年09月26日 | 町医者診言

                      

 暑さ寒さも彼岸までと昔は言った。このごろは過去形で言わないとそぐわない。今朝は秋めいて涼しく道端には彼岸花が咲いていたのだが、十分も歩くとじっとりと汗ばんだ。

 東京オリンピック招致委員会の次の仕事はオリンピックの会期を後ろにずらすことだ。熱帯オリンピックになるのが目に見えている。選手も大変だろうが、観客に熱中症続出では東京消防局と救急病院は大変だろう。マジ、何名亡くなるなどということになっては困る。54年前と同じ会期にしてもらおう。7年先のこと、出来るはずだ。

 話が変わるが、どうも風評被害という言葉が拡散しているように感じる。風評は噂に似ていつの間にかふわふわと広がる。拡散すると行き過ぎと実態両面で問題が出てくる。風評には科学的な歯止めが必要だ。実際に汚染された作物や海産物もあるのだから、面倒でもきちんとした根拠をひとつひとつ提示していくしかないだろう。輸入制限を設けている国は多い。一律に韓国と同じように、嫌がらせだけしからんと反発すると、反って信用を失う。

 どの国にも憎悪の感情に駆られて、行き過ぎる人達は居るのだが、大多数の政府は冷静科学的に対応している。煽らないで煽られないで冷静に対応したい。煽る野次馬が責任を取ったという話は聞いたことがない。

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