駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

未だ八月なのだが

2014年08月31日 | 町医者診言

               

 八月の最終日、もう秋の気配が満ちている。気象庁の予報では暑さはぶり返すらしいが、このまま秋に突入にしてもらって何の異存も無い。尤も、一斉に鳴き始めた秋の虫たちは暑さがぶり返したらどうするのだろう。

 名優は猛獣使いでもあったようで、石破幹事長も唯々諾々と権力者には従わざるを得なかったようだ。尤も、決して唯々諾々ではなく亀裂は決定的という報道も数多い。相変わらず藪の中で決められて行くのが政治のようで、正確な情報は流れてこない。

 アベノミクスと言われるが実態はアベノティクスというのが正確で、最重要課題を連発しながら、安倍政治を押し進めて行くようだ。ワンサイドゲームは強い方のファンにはたまらないかもしれないが、いつまでもワンサイドではゲーム自体の衰退が必至と思う。布陣を手直しする強者に、対抗する勢力を結集して切磋琢磨が可能な政治にならないものかと願っている。

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不思議な夢

2014年08月30日 | 小験

                    

 年を取ったせいか、夢を見ることは減ったのだが、先日奇妙な夢を見た。大体、夢はよく憶えていないものだが、この夢は荒筋を憶えている。

 辺りは薄暗ぐらかったので、診察後だと思うが、知人のNさんに頼まれて彼のお爺さんの往診に出かけたらしい。唐突で経緯を憶えていないのだが、ただ黙々と市街地を離れ山奥の方へ向かって車を走らせている。だんだん人家がまばらになり、どんどん道が狭くなる。真っ暗になってしまった。ヘッドライトを頼りにくねくねと道を進んでいると、寺の山道のようなところに出た。人がやっと通れるような道しかない。行き止まりかなと思うと不思議なことに車が進むと道幅が広がり奇妙に通り抜けられる。どういうことと隣に座っているはずのNさんに聞こうと思うのだが、言葉が出て来ない。なんだかNさんの気配もはっきりしない。おかしいなあと思っていると急に道が開け、大きな木が目の前に現れた。慌てて車を止めるとさっと人影らしきものが走るのが見えた。着いたとか来たとか言うような声がしたような気がしたら眼が覚めた。

 ゾゾーの夢ではあるが恐くは無く、なんだか不思議な気分だった、その日は睡眠不足でもなく、何も変わったことはなかった。何だったんだろう。

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MR、基本はセールスマン

2014年08月29日 | 医療

          

 MRの人達の訪問を受けるようになって四十年以上になる。MRはMedical Representativeの略なのだが、実態は自社薬品のセールスマンである。三、四十年前はそれこそゴルフや夜の飲食と接待係のようだったのだが、徐々に規制が強くなり二年前から個々の接待はなくなった。今は講演会の企画後援と訪問自社製品説明が主な仕事になっている。 

 この訪問説明なのだが、これが色々でテープレコーダーのように決まった説明を数分して、ありがとうございましたと帰ってしまうのから、豊富な話題で楽しい時間を過ごさせてくれるのまでかなりの幅がある。一番嫌なのが買ってくれ買ってくればかりで、ライバル社をこき下ろし、最後は泣き落としであと二年だけ(自分の任期中)は自社製品をお使いくださいと最敬礼する奴だ。

 相性もあるのだろうが、年下の友達のようになり転勤で名残惜しい人達も居る。今頃、厳しい名古屋や京都大阪で泣かされていないだろうなと思うこともある。

 自分にはできそうもない仕事のアドバイスは僭越かも知れないが、やはり相手を見て対応するのがよいと思う。色々な話題の中で乗ってよく話すことは好きなのだし、何となく言葉を濁してはぐらかすような話題は好みではないのだ。そうしたことはセールスの基本だろうと思うが、よく分かっていない奴も多い。今の季節は

 「夏休みはどこか行かれましたか」という質問が多い。

 「田舎に墓参りかな」。

 「田舎はどちらですか」くらいまでは良いのだが、

 「それからとか、何日くらい、ご家族と・・・・」などは聞き過ぎで、最初の返答で、展開して良い話題かどうかを見極める能力が求められる。よほど親しくなれば別だが、数回の訪問でプライベートなことを聞かれるのは、嫌がる医師が多いと思う。尤も、ひょっとして、私は難しい顧客リストで申し送られているかも知れない。

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バーガーキング賢明?な判断

2014年08月28日 | 旨い物

                    

 私は経済評論家ではないので、経験感覚からの意見だが、バーガーキングとティムホートンの合併は賢いと思う。日本ではマックが圧倒的、アメリカでもマックが優勢のようだが、日本に来ているアメリカのファーストフード店から、アメリカ国内のファーストフード事情を想像するとずれてしまうところがある。

 市場調査をするのだろうか、やはり日本人に受けやすいアメリカのファーストフードが先ず日本にやってきているように思う。それに微妙だがアレンジがしてあるのではないか。バーガーキングは質より量の陽気で粗野なアメリカ大衆的な印象で、繊細洗練を好む日本人にはあまり向いていないように思っていた。

 ティムホートンのことはつい最近まで知らなかったのだが、よく読むカナダ在住の方のブログで知って、一昨年バンクーバーへ行った時コーヒーの美味しさと穏やかな雰囲気を確認してきた。ティムホートン好みの人はがさつになりはしまいかと多少懸念されているかも知れないが、お互いの長所を伸ばし、短所を補え合えば上手く行くのではないかと予想する。

 合併で思い出したが丸善の場合は、丸善で居て欲しかった気がしている。殿様には殿様の良さがある。

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お金を払う前に考える

2014年08月27日 | 小考

                

 完璧な健康というものなどないのだが、あたかもそれが存在するような、そしてそれが簡便に手に入るような広告が溢れている。私これを飲んで、こんなに元気です。幾ら貰っておられるのか知らないが、自己暗示は犯罪ではないにしても、過大で錯覚を狙った広告が多過ぎる。        

 数多いこれを飲んで元気という健康食品がある。そんな食品が何百もあるだろうか。あるとすれば内容が類似しているはずだ。詳細な成分比較がされているのだろうか。一体原価は幾らぐらいで、広告費は何%くらいなのだろうか。効果がない場合や副作用が出た場合は訴えることが出来るのだろうか。購入する前に考えた方がいい。購入してしまえば支払った費用効果が出る恐れがあるし、それに小さくいろいろ但し書きが付いているかもしれない。  

 別に完璧でなくとも良い、知り合いや同僚に負けない、出来れば凌駕する健康体を手に入れたい人間、人の不幸は蜜の味が止められない人間が本当に効果のある健康食品を誰にでも教えるだろうか。家族とせいぜい親友数人にそっと教える程度だろう。誰にでも、時間限定でお安くなどは儲けたい心のなせる業だ。  

 声を大にして申し上げたいのは、本当にそうした効果があれば、厚労省が必ず公費で各家庭に配り出すということだ。医療費の増大で頭の痛い厚労省は喉から手が出るほど、病気予防対策を望んでいるからだ。

 実は実際にそうした効果のある対策は知られている。勿論、100%には程遠いが適度な運動をすること、過食を避けバランスの取れた食事を取ること、過度のストレスを避けることなどには成人病予防効果がある。ただ、これはお手軽とは行かず、しかも継続しなければならない。  

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