駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

猫の首に鈴を

2021年04月30日 | 小考

       

 

 報道によれば最近菅首相は独りで部屋に籠もって聞く耳を持たず独断を下すようになっていると聞く。視野が狭く頭の固い上司が依怙地になるほど傍迷惑なことはない。小企業なら自己責任で済むかもしれないが、国では迷惑で済まず恐ろしいことになる。

 猫ではなく首相の、首ではなく脳に、鈴ではなく薬を付けないと危険だ。誰かに首相の脳が柔らかくなり現場が見え医療者の声が聞こえるようになる薬を飲ませてもらわないと命を失う国民が増える。無理にオリンピックを開いても一将功成らず万骨枯るになってしまう。それはなんとしても避けなければならない。

 鈴を付けられる人物は誰だろう??。

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味わい深浅い人達

2021年04月29日 | 人物、男
          

 アポロ十一号乗組員で月面に降りず月周回軌道でアームストロングとオルドリンを独りで待ったマイケルコリンズさんが亡くなった。九十歳だった。そんな年だったのかと驚いたが、ついこの間のことのようでもう五十二年前のことだ。
 人間を月に降り立たせるアポロ計画はケネディ大統領の発案で、その言葉通り十年以内の1969年に偉業が達成された。なかなか演説で表明しても実現は難しいものだ。それを実際に達成したアメリカは凄い国だと思う。
 アポロ十一号の三人の乗組員は深謀遠慮で厳選されたと聞く。月面に立つという偉業をアームストロングとオルドリンの二人に譲り、たった一人で月を回るアポロ十一号に残る仕事ができる人物と見込まれたコリンズ氏は見事にそれを成し遂げた。裏方に徹し忘れられた飛行士と呼ばれたコリンズ氏、きっと味わい深い人だったと思う。
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他山の石に

2021年04月28日 | 政治経済
             
 
 果たして二階発言の他山の石が表現の自由の問題だろうか、違う。他山の石の意味をご存じないのだろうかと疑問が浮かぶ。ご存じだったとすれば、自分の不祥事を他人事に見せて煙に巻こうという意図?が読み取れる。
 高邁な理念や政策に疎い二階さんが自由民主党を牛耳っているのが不安だ。確かに損得、有利不利を目ざとく察知し立ち回る才能には恵まれておられるようだが、それで新型コロナウイルスや社会の劣化に対応できるとは思えない。
 次期首相候補に河野太郎氏と小泉進次郎氏の名が挙がっているが、違和感を覚える。河野太郎氏は迅速な決断と行動力に優れておられるようだが、奇矯で常人には理解しがたいところがあり危うい感じがする。小泉進次郎氏は容姿声に恵まれもっともらしく話す才能があり人気があるようだが、失礼ながら中身に乏しい。自民党内には政策や理念で優れたもっと首相に相応しい人が何人もおられると思う。
 それを他山の石にと野党に申し上げたいところだが、残念ながら枝野さんは有能なのに人を引きつける魅力が足りない。多くの人はアレルギーをお持ちのようだが、志位さんや小池さんの方が相応しいと思えてしまう。
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境界値は難しい

2021年04月27日 | 診療
        
 
 スポーツの第一人者に必要なのは心技体とよく言われる。仕事で成功するには運根鈍と言う。確かにその通りだろうと思うのだが、この三つ揃って名人とか第一人者というのは三つに鍵があるような気がする。何に限らず何かを極めるにはいくつかの要素が必要だがそれを理解しやすく捉えるのに三つの要素視点が有用らしい。そうでなければこれ程三つは出てこないだろう。
 あんまり数字にこだわり特別な意味を込めると思い込みのように聞こえてしまうので控えるが、臨床医学でもしばしばトリアスとトライアドと言って三兆候を病気の診断の手がかりにしてきた。もっと基本的には問診、診察、検査が病気の診断の心技体に当たるもので、今も内科診断学で最初に教えられていると思う。
 半世紀前にそう叩き込まれた老医の私はそれを実践しているのだが、この頃は検査の比重が大きくなり鼎が傾き始めている。そのために時々戸惑う。つまり無症状で検査だけに異常が出ることがあるのだ。
 一つは所謂人間ドックもう一つは高血圧症や脂質異常症などで幅広く検査を行なった場合だ。勿論、無症状でも肥満があるとか大酒飲みであるとかの情報があったり異常値が大きければ、疾患を絞り込めるのだが、品行方正中肉中背で異常が境界値を僅かに超えた軽度のものである時はさてどうしたものかと考えこんでしまう。重大疾患の手がかりのこともあるし、放置してよい個体差誤差のこともあるからだ。
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ヨモギ皮に粒餡が好み

2021年04月26日 | 旨い物
             

   柏餅が出てきた。毎年楽しみにしている。こし餡粒餡味噌餡と三種おいてあるところもあるが、味噌案はあまり好きではない。ヨモギ皮の粒餡が一番好きだ。二十年ほど前、よく行く和菓子屋の主人が今年はヨモギ皮とこし餡でやってみた、どうかねと常連の私に感想を聞いた。面白い悪くないと答えたのだが、その試みはあまり評判がよくなかったようで、すぐヨモギ皮と漉し餡の組み合わせは取りやめになった。
 そのベテランになっても進取の精神を失わないご主人も五年ほど前に亡くなり今は息子の代だが、同じ味を受け継いで季節の和菓子を提供してくれる。値段も洋菓子の三分の一程で求めやすい。さほど大きな店ではないが私のような固定した常連客が数多く居るようで続いているのは嬉しい。
 このご時世、大規模店、コンビニやチェーン店が増え、和菓子に限らず寿司屋床屋など店を閉めるところも多い。個性溢れる個人経営の店が減るのは残念だ。常連客としてわざわざ出向いてでも支えてゆきたい。G氏に教えられ十五年ほど前から通う床屋は今年百年目になるという。一寸遠いが、清潔で律儀な三代目がたった一人で(奥さんが時々洗髪はする)コツコツやっている。何とも気持ちの良い仕上がりで、末永く通いたい店の一つだ。
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