一週間前、インドの月探査機が月の南極付近に着陸した。アメリカソ連中国に次いで四番目だ。インドの科学技術力を証明する快挙だ。今や人口世界一の大国インドは不思議の国で、旅行記やユーチューブを見聞きするととても科学技術の発展しそうな国に思えないが、科学の分野では優れた人物を輩出しており、現在はIT系の人材の宝庫として知られている。その眠れる巨人のインドが目を覚まし世界への影響力を発揮しつつある。
インドに行ったこともなくインド史やカースト制度のヒンズー教にも詳しくないが、インド旅行記愛読者で何人かのインド人医師を知っているので、インド快挙の感想を一言書いてみたい。インド人は日本人と大違いで同調圧力が弱く組織的に動くのが苦手というか嫌いで、個々が確固とした自分の考えを持っている様子だ。しかもその考えは独自且つ理屈強固でなあなあは通さない。北と南では顔貌も異なり、多言語多宗教の多民族国家でまとまりが悪い。君臨すれども統治せずのイギリスだからインドを植民地化出来たのではと素人観測をしている。
モディ首相が如何なる人物か詳しく知らないが、長期政権を維持しこの難しい国を率いているのは凄いことだ。インドの科学的な潜在能力はロシア中国を凌ぐのではないかと思うが、残念ながら組織的に動けずまとまれないので後れを取ってきたと見ている。これからどうなるか目を離せないのだが、気が付いている日本の政治家は少なそうだ。