野田さんが亡くなった

　　　　　　　　　　　　　

　カヌーイストで作家の野田知佑さんが亡くなった。桜咲く候、享年八十四歳だから大往生と申し上げてよいだろう。いつかはと思っていたが寂しい。何がきっかけだったか四十年ほど前から読み始め、たぶん著書の七割は読んでいるだろう。子供の頃川遊びが好きだったこと、群れず自立独行旅好きなところで波長が合ったような気がする。一度お目に掛かりたいと思っていたが、コロナや仕事でお会いできなかった。一度お目に掛かりたいと思いながら果たせぬことが多く、もう後期高齢者になったので愛読書者には機会を捉えてお会いしたいと思いなしている。川の向こうではガクが駆け寄っているだろう。

春眠暁を憶えず

　　　　　　　　　　　

　春眠暁を覚えずの影響か、眠くなりやすくテレビを見ながらうつらうつらしている。折角放送してくれた森保ジャパンのベトナム戦も、ワールドカップ出場が決定しているせいか緊張感がなく、同点以降夢うつつだった。ベトナムが強いのには驚いた､まず体格が良くなった。監督が韓国人で日本対策がきちんとできていたようで堅守が光った。日本は動きがちぐはぐで、久保旗手柴崎山根原口と期待外れだった。特に久保旗手は駄目で、森保采配に不安を感じた。ウッチー推薦の柴崎も流れを中断させていた。才人ウッチーの再分析も聞きたい。

　プロ野球も始まり、選抜も準決勝、桜も満開になってきたが、ウクライナ侵略戦争と新型コロナ蔓延で晴れ晴れした気持ちにはなれない。難事に目を逸らすことなく落ち着いて粘り強く正面から対峙したい。平気で一昨日と違うことを言い立てるテレビ発言人の言葉に踊らされると間違いが起きる。目立ちたがり受け狙いの言い分は聞き流すに限る。

何故また太平洋横断

　　　　　　　　　　　　　

　堀江謙一さん、六十年前マーメイド号で太平洋を一人で横断した時は快挙だと思った。しかしその後何度も太平洋を横断を試みたり北極点を目指したりするのを見聞きしていると又かと言う気持ちもしてくる。八十三歳で太平洋横断に出かけるというが、これは成功しても凄いと認めても快挙とは感じない。地道な普通の仕事はできないのだろうかという疑問が浮かぶ。これは特別に皮肉な見方というわけではなく、同じように感じておられる方も居られるだろう。　

春の嵐

　　　　　　　　　　　　　　

  　今朝は薄曇りで桜は五分咲きの春らしい朝だが、一昨日は春の嵐で夜の強い雨風に参った。春雨はもっと穏やかで濡れても大丈夫な量のはずなのに、車のワイパーが最速でも前が見えにくかった。確かに天気予報は良く当たるのだが、土砂降りもここまでとは思わなかった。山道だったせいもあると思われる。高々数百メートルの山でも平地よりも雨量は多いようだ。

　山の動物たちは大雨の時は何処に潜んでいるのだろう。彼らには予想外とか迂闊ということはないのだろうか。気候変動にどの程度耐えられるのだろう。大雨で崖から落ちるなどということはないのだろうか。無事に山から帰還してほっとしながらそんなことを思った。

一体何が起きているのか

　　　　　　　　　　　　　

　新型コロナが変異を繰り返して中々終息せず､ウクライナでロシアの侵略戦争が起きている。この二つの地球規模の全人類に悪影響を及ぼす異変を人々は日常生活の中でどのように感知し対応しているのだろう。

　もしこれが五百年前のことだったら庶民はどのような情報を得てどのように対応していたのだろうかと想像する。

　今は瞬時に世界に伝わるテレビ、インターネットと十数時間で反応する新聞で異変の情報が得られる。庶民はその情報を得て個々にどうなるかどうすれば良いか考えている。勿論、個人でできることは限られているので専門家の意見を聞きながら、政府に様々な対応を依頼期待している。

　新型コロナに関しては蔓延防止措置やワクチン接種で移動制限外出制限など身近に明らかな影響を受けるので分かりやすいが、ウクライナ侵略戦争の影響は時間的なずれがあるのでまださほど感じられない。しかし、ロシア制裁の反動、難民受け入れの負担は必至でガソリン小麦粉高騰など経済的な影響が出て、不況インフレが起きてくると言われている、ガソリンは高くなり既にその兆しを感じる。

　少ない情報よりも多い情報の方が良いような気がするが、今はむしろ情報過多でそこに情報操作が加わっているので、解釈対応は却って難しいかもしれない。しかしいずれにしても現実の暮らしが苦しくなれば､いくら大人しく従順な日本国民でも強く不満を表出するようになるだろう。嘘つきと弱虫は御免被りたい。