電波とインターネットの力で世界中のニュースが瞬時に入感する。おかげで行ったことのない土地をまるで訪れているかのように知ることができる。ものすごい時代になったものだ。
グーグルアースの縮尺を拡大すると家や道路まで見ることができる。自分の家まで見つけることができる。恐るべき解像度だ。それで知り得ることは確かに増えたのだが、地平が広がって知らないことも増えた気がする。何をもって村や町や大都会や国を知ったと言えるのだろう。勿論、意義深いことだが旅で訪れただけでは十分ではなさそうだ。二三年住んでみないと、言葉がある程度話せるようにならないと分からない気がする。
カナダに興味を持ち、グーグルアースで見て回っているが、都会よりも広大な農地や小さな町や村に惹かれる。高々百人の村にも名前がある。どれどれどんな所かなとウイキペディアで探して読んでいる。笑ってしまうのだが、数千軒の町でも不動産屋がユーチューブであれこれ物件を解説している。結構正直に良い所悪い所を教えている。五十年若ければ、包丁一本晒しに巻いて行ってみたいところがたくさん見つかる。女性にも新天地を求める人が居ると思うが、何を持ってゆくのだろう。