駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

マルクスと言っても

2020年05月27日 | 人物、男

            

 

 マルクスガブリエルという新進気鋭の哲学者が居る。思想界に疎い私でも今どき哲学者と減少危惧学者のように感じるが、NHKで二回ほど特集が組まれたので知るようになった。

 果たして哲学が今の時代に多くの人、特に本を読まない若者を引きつけるだろうかと疑問に思うのだが、マルクス氏は若く見た目も気難しくなく軽い乗りの多弁で映像に向いており成る程人気が出るだろうなという感じの人だ。その主張は世界は存在しないという私にはよく分からないものなのだが、柔軟友好的で攻撃的な感じはしない。流石哲学者というか何についても淀みなく見解解説を披瀝してゆく。高々一二%しか分からないがトータルな統合的な世界などというものはないという主張らしく、神のごとく全部分かったなどと言い出す哲学には与しないらしい。

 当たり前のようだが、若いので今までの哲学を学びそこから新しい考え方理解を提示しているようだ。私にはちんぷんかんぷんなので外見や話し方断片的な主張から印象を語るしかない。ドイツ人なのだが英語を母国語のように話す。英語だけでなく日本語は駄目らしいが数カ国語を流暢に話せるようで、語学の天才でもあるようだ。多彩な分野の人国文化に興味があるようで、壁を作らず気軽に出かけてゆくので視野は広い。

 まあ哲学というのはこの世に生まれてここは何処私は誰、なぜどうすればと誰もが一度は疑問に思う問題に答えようとする難解な学問なので、簡単に分かるわけはないのだが、世界は存在しないってどういうことと聞き耳を立てたくなる。

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さほど似ていないのではないか

2020年04月15日 | 人物、男

            

 

 イギリスのジョンソン首相が回復し退院した。退院時のメッセージには医療関係者、特に具体的な名前を挙げての看護師への感謝が込められており胸を打つものがある。当初、ジョンソンは自分本位イギリスファーストでトランプと似ているように言われたが、一連の国民に向けての演説を聞いているとどうもさほど似ておらず、結構視野が広く味わいのある人物のように印象が変わった。確かに、所謂イギリス紳士とは違うようだが、機微を解し頼りになる人のようだ。

 なぜ欧州が新型コロナの感染爆発を防げず苦境に陥っているのか、医療政治社会の専門家に依る分析が必要で、日本が後手を踏んでいるにもかかわらず今のところ爆発的感染を防げている理由も知りたい。

 現在進行形で分析しながら手を打っていかないと伝染拡大を防げないが、内閣には信頼できる誠実果敢な人材が少なく動きも鈍いようなので、より末梢の知事、市長、区長の動きに期待し、そして何よりも自分で自分の身を守るのが最善と思われる。

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味わい深い人

2020年02月13日 | 人物、男

            

 

 野村克也さんが亡くなった。ついこないだもテレビで話しているのを見たので未だ未だお元気と思って居たのだが、八十三才で虚血性心疾患とのこと、野球界否日本は貴重な人を失った。

 巨人の華のある長島に対し南海の地味な野村で脚光は少なめだったかもしれないが、現役引退後も名監督名コーチで直接多くの後輩を育てたし間接的に考える野球で影響を受けた野球人も多いはずだ。皮肉っぽい語り口でぼやきも多かったので分かりにくいが、冗談の分かる智慧のあるそして謙遜な人だったという印象がある。決して全体の実績では長島に引けは取らないと思う。

 令和になって子供の時に親しんだ名優名選手が次々と居なくなり、何だか昭和が遠くなったように感じる。

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俺らの誇り、代わりは居ない

2020年01月26日 | 人物、男

         

 

 おまえが一番 名古屋の守護神。これは名古屋グランパスの正ゴールキーパーでかって日本代表のゴールを守った男、楢崎正剛の応援歌だ。

 先日彼の特集番組をNHKで見た。彼のゴールキーピングを高く評価していたが、彼の引退が特集番組として取り上げられたのには驚いた。同時に分かっている人は分かっていたのだととても嬉しかった。ゴールゲッターに比べれば地味なゴールキーパー、その中でも華のある川口能活に比べれば地味で無骨な感じの男が脚光を浴びた。楢崎がどんな選手かは知っていてもどんな男かはこの番組を見るまでよく知らなかった。思っていたとおり無骨で含羞の人物だった。知的で謙虚、意気に感じ地道に努力する男。

 楢崎正剛の横顔を知り得たのも良かったし、こういう人物をきちんと評価する目があるのを心強く感じた。NHK名古屋にも拍手。

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レジェンド落合

2019年12月30日 | 人物、男

                 


 一昨日、NHKで三度の三冠王に輝いた落合博満の番組を見た。王長島世代なので落合の現役時代の活躍には詳しくなく、凄い選手が居るなあといった程度の印象だった。中日の監督になってからは元中日ファンとして興味を持って見ていたが、どうも実力に比べると評価と人気がもう一つで残念な感じがしていた。西武の森監督ほどではないがスポーツ記者の覚えがもう一つ良くない?ようで十分に理解されていないなあと思っていたのだが、一昨日の番組では落合を多面的に正当に評価し、成る程そうかという技術と味わい深い人柄を捉えていた。見る人はきちんと見ているのだなあと感心し末端の一ファンとして安心した。さすが?NHKと褒めたい。

 落合はプロ野球選手として正統な道を歩いていない。高校時代の活躍も変則的で体育会系のやり方が嫌いで退部を繰り返すという変わり種で、社会人野球ティームを経て25才でプロ入りするという遅咲きだ。独特で俺流の所がファンの層をちょっと狭くしたかもしれない。しかしこういう人物をきちんと評価しないと野球否スポーツ全体の魅力が削がれてしまう。番組は、レジェンド落合がまさにレジェンドである由縁を見事に切り取っていた。改めて味のある人物と感じた。

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GLOBEで読んだ瀬尾重治という人

2019年02月03日 | 人物、男

     

 

 瀬尾重治という人をご存じだろうか。私は今朝、朝日のGLONBEを見読んで初めて知ったのだが、こういう人の存在を知るのは大きな励みであり喜びだ。

 1967 倉敷の生まれ、海皮池に囲まれて育つ

 1976 近畿大学農学部水産学科に入学

 1979 恩師原田輝夫のもとで、世界で初めてクロマグロの人工孵化と仔魚飼育に成功

 1981 青年海外協力隊に参加しザンビア政府水産局に赴任

 1986 ザンビアで住民のたんぱく源となるミラーカーブの人口種苗生産に成功

 1988 JICA専門家としてマレーシア農科大学に赴任

 1990 高級魚マーブルゴビの人口種苗生産に世界で初めて成功

 1999 マレーシアサバ大学に助教授として赴任

 2004 同大教授に、2016近大サバ大水産養殖開発センターを設立しセンター長に就任、鰻と日本ナマズの人口種苗生産に本格着手

 この経歴を見ただけで単なる優れた水産学者だけではないのがわかる。飢餓貧困の地で己の研究力を生かした人生。世界平和のためになどというのは簡単、ではあなたは何をしたかが問われる。瀬尾さんは実績を誇大に誇るわけでもなく、自分が育成した魚介類の料理店が並ぶのをえへへと見守る程度だ。この記事を読んで自分も何か人の役に立続けたいと思った。

 Globe(グローブ)は幅広い題材をなだらか柔軟な取材力で滋味ある記事にしており、広く読まれて欲しいと感じた。

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真摯の意味を変えた人

2018年11月03日 | 人物、男

              


 最も信頼されていないのは議員と口にしたその人は中でも一番信頼されていないように見える。内閣を支持しない理由の一番が首相の人柄が信頼できないからとなっているからだ。これを何と受け止められているのだろう。聞かれれば勿論真摯に受け止めるとお答えになるだろうが、必ず野党への反撃と我が党の実績を誇示することをお忘れにならないだろう。

 安倍首相は打たれ強いように見えるが、鉄面皮や蛙の面に水とは一寸違って、批判にはまともに答えず相手の昔の失策や関係のない不祥事を持ち出して非難し返す、はたまた自分の実績を誇示して筋違いの返り討ちを食らわす、冷静とは言いがたく敵愾心が強すぎるのではないかと感じる。そのために残念ながら議論が深まらない。普通はこうした態度は評価を下げると思われるのだが、権力維持に長けた腹心お仲間が居るので中々崩れない。

 首相が言い出してはならないとは書いてないと開き直る。書いてないからいいと言うのは子供だましの反論で、憲法を読む以前に文章を読み解くことができない?、あるいは恣意的に自分に都合良く解釈されるのか、自分の野心である安倍式復古憲法改変に執心のあまりなりふり構わず猛進されているように見えてしまう。

 安倍首相の数多い実績を認めるにやぶさかではないが、議論を深めない本来の熟語の意味を失わせる言葉遣い、敵愾心から筋違いの反論を繰り返してしまう諾否しかない短絡反応は、より良い解決を導く妨げになっているのではと申し上げたい。

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享年の驚き

2018年10月16日 | 人物、男

       

 出版ニュースを見ていたら神奈川近代美術館で寺山修司展を開催とあり、寺山修司が四十七歳で亡くなっているのに気づいてぎょっとした。六十歳くらいで亡くなったような気がしていたからだ。勿論、昭和五十八年寺山が亡くなった時には、まだ若いのにと思ったはずなのだが、三十五年を過ぎていつの間にか、六十歳くらいで亡くなったように記憶が変わっていたらしい。

 私の四十七歳と言えば開業三年目で、まだ駆け出しの気分で居たし、七十過ぎた今でも馬齢を重ねただけで、何かを成し遂げたという感じは乏しい。何かの業績や作品を残した人はそれなりの年齢まで生きたような感覚(錯覚)が出来ていたらしい。四十七歳と言えば今の感覚ではまだまだ若いという気がする。

 寿命が延びると生きた内容も薄まり、四十五十では十分に生きた業績や感覚が生まれにくくなっているのかもしれない。

 書を捨てて街へ出ようと言った寺山が平成三十年の世を見たら、携帯を捨てて書を手に取ろうと言ったかもしれない。

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先駆けている人のやろうとしていること

2018年08月17日 | 人物、男

   

 トランプ大統領が出てきて、フェイクニュースやポストツルースという概念が目新しく取りざたされた。確かにアメリカの大統領でこうした手法をあからさまに打ち出した人は居なかったかもしれない。しかし、こうした手法に慣れてくるとそういえば我が国に先駆ける人が居たと気付くことになる。

 背が高くバランスの取れた体型そしてよく通る声で淀みなく話し続ける能力は優れた役者であることを示してはいるが、よく考えればそれは演技なのだ。演技も優れてくると演技と思わせない、究極では演じているご本人も演技ではないと感じるようになる。その域になるとよほどの見巧者でないとコロッと騙されてしまう。ここにきて鎧が透かして見えるようになってはいるが、安倍的復古という本音は巧みにカモフラージュされてきた。この名優と取り巻きは戦略に長けている。経済優先は支持を取り付けるための戦略でもあるのだ。誰もが豊かな生活を望んでおり、この表看板には反対しずらく、弱者切り捨て格差拡大などの歪みを指摘する声はかき消されてしまう。本当に豊かさがもたらされたかというまともな問いさえ、もりかけと同じようにご飯論法でまやかしはぐらかしてしまう。

 枝野さんの内閣不信任演説が克明に不信任に値する問題点を明らかにしているが、多くの国民は長い文章を読む根気を失っており、殆ど読まれていないようだ。

 オリンピックという思考停止を招く錦の御旗を利用した戦略の向こうに、経済失速格差の歪拡大という崖があるのが隠されている。面と向かって指摘しているのは堺屋太一氏くらいだ。安倍的復古を一部でも実現できれば、後は野となれ山となれというのだろうか。金メダル、確かに人生の素晴らしい目標ではあるが、思考停止の目くらましに使われてはたまらない。東京オリンピックが終わった後も安倍政権の後も、安倍時代以上に我々は豊かに生き生きと生活したい、崖から落ちるのはご免こうむる。ポストツルースではなくポストアベを考えるのがまっとうな政治だと思う。

 一番の問題は戦略を優先しすぎたために安倍式復古に含まれているまともに論じなければならない政治課題が隠されてしまっていることだ。多くの人が内容を理解しようせず、二枚目でない太目の人がぼそぼそくどくどと話すのは聞こうとさえしない。

 署名してから事故が起きて、契約書をよく読むと話が違うということになっては困る。

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確度の高い予報がなぜ生かされないか

2018年07月10日 | 人物、男

        

  昔は賞味期限の切れたポテトサラダも気象庁気象庁気象庁と三回唱えれば当たらないと言われた。今や週末に遠出を計画する時には天気はどうかなと必ず予報を参考にする、ほぼ百パーセント当たるようになったからだ。

 しかし今回の西日本豪雨では雨が降る前からの数十年に一度の災害が起こる雨量になるという気象庁の警告も虚しく、多くの方が命を落とされた。どうして折角の警告が十分に生かされなかったのだろう。安倍首相は西日本豪雨の中、権力維持に長けている才能を発揮して、災害情報を措いて自民党の懇談会に出席していた。まさかここまでの被害が出るとは思わなかったと出席した要人は釈明しているようだが、天災は忖度しないのをご存じなかったらしい。

 亡くなられた方のことを何か言う気持ちは毛頭ないが、どこかまさかと高を括るところがあったり、未曾有の災害に備えるつもりでもいつの間にか型通りの点検に終始していなかったかと、人間的要素の介在を懸念する。

 近年の日本の健忘症は変わり身の早さという良い側面もあるかもしれないが、貴重な教訓を忘れる副作用も大きいように思う。私の故郷、木曽川長良川揖斐川の集合する濃尾平野西南部では洪水が日常茶飯事であったので、江戸時代から様々な治水工事が行われ、個々の農家は皆船を持っていた。おそらく今も船のある農家が多いと思う。

 NHKの大河ドラマで西郷隆盛が放映されているが、薩摩の偉人といえば宝暦の治水の功労者平田靭負を語り継がねばならない。

 住みなれし 里も今更(いまさら) 名残(なごり)にて 立ちぞわずらふ 美濃の大牧 

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