医療は日進月歩なのでさまざまな勉強会や講演会に出席する。この勉強会や講演会は半数以上薬品メーカーが協賛というか実質主導している。講演の後には情報交換会という名の宴会が付き物だ。立食形式が多いのだが十数名の小規模の勉強会では豪華弁当やフルコースが付いている。糖尿病の勉強会などは食事指導の話が出て、ご馳走満腹は御法度と聞いたばかりなのに、ご馳走が出てきて変な感じがする。 ホテルでは粗食を出すことはできないらしく、ご馳走を食べたくない時に出てくるご馳走には閉口する。おまけに講師の話が聞いたことのある自慢話では、申し訳ないが少し残すことになる。
旨いものはどんなに美味しくても設えと心身の状態が整っていないと、あまり美味しくない。適度な空腹と楽しい会話が、何よりの調味料と言われる由縁だ。
会食に限らず、楽しみも設えが悪いと厚意が有難迷惑になることもある。内緒の話だが焼き立てのタイ焼き、金つばに特製シュークリームが小母さん患者さん達の差し入れで鉢合わせすると、昼食の後先生もどうぞと言われてちょっとだけ困る。どういうわけか食後ちょっと口淋しい時には何も頂けず、頂く時は重なることが多いのだ。