駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

七。、八年に一度の喧嘩

2015年12月12日 | 診療

           

 長く患者を診ているから、辛い思いや嫌な思いは何度もしてきた。T先生は注意深い人で、この患者は要注意と思えば先回りして丁寧に手放すと、受付嬢に訊いたことがある。成る程と拝聴したのだが、私は懲りずにというか学ばずに、今でも率直な物言いで希に患者さんの反発を買う時がある。でも、それは大事にならない。

 但し、相手によりけりで七、八年に一度はちょいと言い合いになることもある。今まで片手で足りるけれども、喧嘩腰になったことがある。危ない危ないと後から思う。病気というのはとてもじゃないが一度の診察で100%分かるわけがない。それを暗黙の了解として診療している訳なのだが、希には結果が悪いと難癖を付けられる患者さんが居る。病気というのは後から診た医者の方が断然有利で、後から診た医者の不用意な一言で、「お前は**と言ったのに」と怒ってくる患者が非常に希だが居られる。実際には後から違う病気であったことはもっと多いはずだが、病気はそういう物だと思って居られる方が殆どで、中にはご不満の方が居られるとは思うが、表に出る問題となることはない。笑顔で**でしたよと話して下さる患者さんも居る。

 文句を言われる方は、最後まできちんと聞いていなかった為の誤解が殆どなのだが、目的は嫌みを言うことにあるのだからどうしようもない。駐車場が少ないなどと、筋違いの捨て台詞もあった。

 先日久し振りに患者さんと言い合いになったのだが、「あんたはこう言った」と刻銘に憶えている、あるいは思い込んでいるのには参った。後から精神科に入院歴のある方と判明し、まずいことをしたと反省している。職員は当然?全員私の味方で「何よあの人」と肩を持ってくれるが、なんとも言えない後味の悪さだ。

コメント
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