医者という職業は教師と同じように**先生と呼ばれる。この先生は便利な言葉らしく、色々な職種や立場の人も先生と呼ばれるようで、街中で石を投げれば先生に当たると揶揄される。
医者は古くから先生と呼ばれつけている職種なので、抵抗もなく先生と呼ばれて「はい」と返事をしているが、ある日突然患者さんに、**さん場合によっては**と呼び捨てにされるようになったら、驚きとても嫌な感じがすると思う。犯罪は犯していないが、何十年前には未熟と過信からいくつか小失敗をしているから、誰かが私を陥れようと昔のドジをほじくり出したのかなと身に覚えのない突然の呼称の変化に戸惑い不安になるだろう。
周永康氏、今回報道されるまで知らなかった人物だが、突然同士だかの敬称がなくなり、呼び捨て(中国で何というのか知らない)にされるようになったと報道されている。失脚、場合により逮捕の前触れらしい。何と嫌な事をするのだろう。権力争いというか権力固めの方策の一端らしい。国家主席としては不正や悪を罰するのは当然、権力から7番目とか8番目も例外ではないということだろう。背後の詳細ははっきりしないが、起きていることは単純露骨で、**団と変わらない。
行ったこともないのに弁護するわけではないが、友人や出張経験のある患者さんの話では、民衆一人一人は特別異常あるいは敵対するわけではなく、多少違いは感じられても庶民そのもののようだ。これが組織の幹部になるとだんだん奇妙になるらしい。民衆にとってはどこ吹く風の政府の動きだが、そこは権力の恐ろしさでいつの間にか揺らいでいるのだろう。