駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

至福のひととき

2014年02月28日 | 身辺記

                         

 休みの日、朝少し仕事をしてから行きつけの床屋に行く。鋏の音を聞いているうちに眠くなる。眠るわけではないのだが微睡むというのか、起きているような寝ているような気分になる。一通り終わり、横になって何だか蒸気のようなものを当てられると数分寝てしまう。椅子を起こされて目が覚める。最終仕上げにちょいちょいと髪を整えて貰って眼鏡を掛ける。おかみさんにブラシで服を叩いて貰って完成だ。ちょいと伸びをして支払いを済ませ、十一時過ぎの未だ朝の気配の残る通りへ出る。十五分ばかりぶらぶら歩いて気に入りの店で昼食だ。

 いつも外食は家内と二人のことが多いので、たまに一人カウンターで食べるのも悪くない。「いらっしゃいませ」。と声がかかる。三種類のランチが月毎に変わって行く。今日はこれにするかとAランチ(ローストポーク)にする。デザートに迷っていると「タルトタタンは今月で終わりですよ」と小柄なまだ若いマダムが声を掛けてくれた。人が働いているのを見るのは楽しい。カウウンターの奥のキチンにシェフの動きを感じ、目の前でマダムがきびきびと動くを見るともなく見る。素晴らしく美味しかった食事を終え、コーヒーを飲みながら、PENのバスク特集に目を通す。そうかバスクがあったなあ、いつか行ってみたいが無理かな。

 

 

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塩を送る

2014年02月27日 | 小考

             

 今朝は雨、底冷えもなく春を告げる雨だ。昨日は好天だったのだが、周りの山が霞んで見えた。春霞ならよいのだが、どうもPM2.5という歓迎できない大気汚染物質も混ざっていたようだ。福島までも飛んでいたようで、福島の人達は西から東から歓迎できない飛来物で、大変だなあと思う。災害には酌量ということがないので、何とも申し上げる言葉もない。

 全く迷惑な物質を送りつけてくる国には、あれこれ怒りを感ずるけれども、大自然に国境はなく地球環境問題はけしからんと思っても人類全体の問題として対応する必要があると思う。

 大男総身に知恵が回りかねではないが、中国政府は広過ぎる国土多様な民族をきちんと統治しかねている。無体な目くらましのごり押し主張に屈しってはならないが、対立し過ぎて毒を送りつけられたり、強そうに見えた巨体が崩壊しては、対立以上の被害を被る。PM2.5を減らす技術供与などは、裏からそっとしてやった方がよいと思う。

 外務省にこの無理難題が解けるだろうか、余計なお世話と言われても大丈夫かなと気になる。お役所感覚では難しいと思うからだ。

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猿を笑えない

2014年02月26日 | 町医者診言

                 

 朝三暮四と言えば猿を引き合いに人間の迂闊さというか愚かさを指摘しているわけだが、千年経ってもこの言葉は色褪せない。言葉巧みに騙されてしまう。そういえば、これだけ注意されているのにどうしていつまでも、オレオレ詐欺に引っ掛かる人がいるのだろうかと不思議な気がする。大坂のおばさんたちはオレオレ詐欺に引っ掛からないそうだが、今回の奇妙な出直し選挙にはどうなのだろうか。問題が大きくなると目が届かなくなるのかもしれない。

 言葉巧みと言っても言葉だけでなく言葉に代えた有識者委員会や諮問委員会という絡繰りで、元はといえば自分で付けたお墨付きを提示してくる。テレビのやらせは犯罪扱いだが、官軍の芝居には評論家は口をつむぐようだ。

 与謝野馨さんがいみじくも、永田町ではよく考えて分かっている奴は喧嘩が弱いんだよなと呟いていた。

 どうも猿に悪いことを書いたが、本当は猿ではないんだと思う。

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アンネの日記事件、続き

2014年02月25日 | 世の中

      

 アンネの日記を破る犯人にネオナチ的な政治的背景はないのではないかと思いながら昨日のブログを書いたのだが、早速それを見通したコメントを柳居士さんから戴いた。所謂愉快犯というのが柳居士さんの見解だが、私は広い意味では愉快犯ということになるのかもしれないが、日本社会の精神病理を端的に写す屈折犯のように思っている。

 どうも愉快犯というのは適切な命名ではないように思う。何一つ愉快ではないし、秘かにほくそ笑むのを愉快とは言わない。誰が付けたのか知らないが、何を慮ったか正対を避けたネーミングのように思う。

 所謂愉快犯として、なぜアンネの日記なのだろうか?それを心理学精神医学を専門とする人達に分析して貰いたい。森元総理の発言、軽率ではあるが発言全部を聞けば袋だたきにするほどのものではない、の何倍も今の日本社会が抱える病理を明らかにする手がかりを与える事件だとマスコミ人に申し上げたい。

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アンネの日記を、なぜ

2014年02月24日 | 世の中

                         

 東京都内の図書館でアンネの日記が何百冊と破られていたと報道されている。どうも図書館内での犯行のようで、人員を動員しきちんと捜査をすれば犯人が特定できそうに思う。警視庁がどの程度重要視しているかわからないが、極めて悪質で重点捜査に値する犯罪だと思う。アメリカのユダヤ系団体から憎悪に基づく攻撃的な犯行という声明が出ているようだが、少し違うような気もする。

 私が犯人を捕らえる必要性を強調するのは、なぜそういうことをしたのかを明らかにして欲しいからだ。犯人にも上手く説明できないかもしれないが、こうした犯罪の背景に心理学者や精神医学者はもっと精力的に迫って欲しい。精神科医は同業者であるが、敢えて努力不足とまで申し上げたい。高血圧や糖尿病などの病態解析治療の進歩に比べると、犯罪者の精神病理の解明は遅れているのではないか。社会に渦巻く憎悪など、精神科の領域ではないと言われそうだが、逃げず?に踏み込んで頂きたい。

 どうしてアンネの日記を破くのか、卑劣と非難するのは簡単だが、動機と背景を分析すれば社会に渦巻く多様な憎悪や歪みを緩和する手がかりが得られるかもしれない。町医者の分際で出過ぎたことをと言われる方も居られるだろうが、私は無関係という心境にはなれない。明日に何某かの責任を感じてしまう。

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