駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

どうする杉の木

2014年10月01日 | 小験

                      

 日本は島国だ。島国なぞ珍しくもない。日本は緑の山国だ。これは実は貴重な存在なのだ。平野が少ないのは残念かも知れないが、これだけ緑溢れる山々を持つ国はないと言っても過言ではない。ではその緑の山々が生かされいるか?。否だ。杉林はアレルギー性鼻炎で国民を悩ませ、僅かに一部薬品メーカーが潤っているていたらくだ。

 なんでこんなに杉林が多いのか?。戦後に何か行政指導があって植えまくったのだろうが、アレルギー性鼻炎を蔓延させ、野生動物を里の人家に出没させるはめになった。思惑と違ったで放置は敵わん。思いやり予算を林業に振り向け、採算を度外視しして公共の木造建造物は国産木材使用に限れば、だいぶん景色も変わるだろう。

 市の外れ山中で孤軍奮闘しておられる医師会の森林部隊長を自認するM先生と会食して上記のような話になった。山が落葉樹主体の雑木林でないために、餌を求める猪、鹿、熊などが人里に出てきて困る。杉林を雑木林に変えられないかと言われる。そういえば熊に似ているM先生の野生動物的意見であった。儲からなければ票にならなければ動かない、日本株式会社の議員さん達はどう考えているのだろうか。これも安倍内閣の最重要課題の一つにして戴きたい。

 雑木林にすることに関しては、自然保護派と林業育成派で対立があるだろう。しかし本来の政治は対立を力で制すのではなく妥協、調和案を絞り出すのが仕事のはず、五年十年先二十年先を見極めて国民の為に動いて戴きたい。

 M先生によると猪は撃っても販路があるが鹿は撃っても販路がなく埋めたりしているそうだ。それは勿体ない話で、鹿死にでは鹿も浮かばれまい。いつかも書いたが、ごく一部の地方でしか鹿は食されていない。フレンチのシェフは何をしていると言いたい。ステーキほど喜ばれないですと。そこは腕の見せ所、そしてステーキの半値で提供していただきたい。販路に乗せれば地元の鹿肉が高価の訳がない。やれば出来るというのが安倍内閣のスローガンのはずでしょう。

コメント
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