ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

打上げ花火

2010年08月07日 | ノンジャンル
あの夜から、一年になる。 早いものだ。

もう自分では立つ事もできないほど衰弱した、小さな身体を
乳母車に預けて、最後の花火を眺めていた。

嬉しかったのだろうか。 楽しかったのだろうか。

その小さな胸に何を想い、何を打ち上げ花火の中に
見ていたのか、今も想像がつかない。

声を掛ける事も憚られた、いや、絶句といった方がよい、
変わり果てたその子の姿であった。

それから、わずか2ヶ月足らずで、あの子は星になった。

花火の後の静けさは、いつも何かしら淋しい思いがよぎるが、
今夜の花火は、淋しさもひとしおであった。

まだまだ暑い日が続くが、日が沈む時間も少しずつ早くなり、
夜、朝の風も涼やかさを帯びてきている。

どうも、この8月というのは、心に淋しい風が吹く。






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6 Comments

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Unknown (heart)
2010-08-08 11:50:17
夏の風物詩でしょうか。
花火は好きです。
大きな打ち上げ花火から、小さな線香花火も好きです。
でも終わった後の、ん~~~なんともいえないもの寂しさ、、、、わかります。
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Unknown (jetlinks)
2010-08-08 20:09:24
そうですね。私も大好きなのですが、終わった後の
静けさと風に、何ともいえない想いに包まれます。
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Unknown (しゃんぷ)
2010-08-10 09:48:14
小さな命が亡くなってしまったのですか?

jetさんにとってどういう幼子だったんでしょうか?

聞いたらいけなかったかな?

花火は大輪の火花を咲かせ綺麗でロマンティックでも儚いが故に切ない淋しさがあるよね。
小さなお子さんが 最後に見た花火を 胸を温かくしてお星さまになってくれていたらなぁ~と思います(;_;)
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Unknown (jetlinks)
2010-08-10 13:15:47
ご近所の女の子でした。

詳しくは、下の記事にあります。

そうですね。あの日の花火のように、キラキラ星に
なったのかもしれません。


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Unknown (しゃんぷ)
2010-08-11 11:12:50
記事を読ませて頂きました

感慨深く切なく涙がでそうになりました(;_;)

5歳といったら我が子と同じなので重ね合わせてしまいます

どうもありがとう(;_;)
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Unknown (jetlinks)
2010-08-11 21:44:43
もうすぐ初盆です。

あの明るい笑顔に、祈りを捧げたいと思います。
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