ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

フライト

2017年09月08日 | ノンジャンル
飛行機に搭乗する場合、必ず緊急脱出口の
座席が空いていないか確認する。

身長が185cmある私には、エコノミー席での
長時間飛行は苦痛である。
この席は、足を前に放り出せるので、
快適なのである。

但し、緊急の場合は、補助の責任と、指示を
理解するために英語が必須となる。
つまり、脱出は最後となるのである。

アジア圏など、短時間のフライトの場合は、
窓側の席を取る。雲上の燦々たる陽光と水平線を
眺めながらの、何を考えるでもない時間が、
束の間の安らぎとなる。

長時間のフライトだと、どうしてもトイレに
立つことになるので、通路側の席を取る。

窓側だと、隣の乗客に立ってもらわねばならず、
気を遣う。
自分が立って譲る分には何とも思わない。

さて、搭乗して隣の席が空いている場合、
願う事は二つである。
このまま誰も隣に来ないように、と、来るなら
若い女性であるようにである。

それが長時間のフライトとなればなおさら
この願いは強くなる。
前から来る乗客が、若い女性なら、
隣に座ってくれと祈るし、太った男性なら、
どうか隣にならないようにと祈る。

その祈りが叶うのは、これまでの統計上、
一割にも満たないだろう。

前回は、幸運にも若い美人が隣になった。
ところがツアーか何かで、席がバラバラだった
のだろう。前の席に、彼女の弟さんが座っていた。

まだ彼は中学生ぐらいで、しきりに前と後ろの席で
やり取りをしている。

仕方なく、彼女に弟さんと席を替わりましょうかと
申し出ると、こちらが恐縮するくらい感謝され、
快く替わったのだが、その席の隣は、
太った男性であった。

短いとはいえ、悲喜こもごものフライトであった。