yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

重箱の隅をつつく

2018-04-13 06:35:10 | 文学
「重箱の隅をつつく」や「重箱の隅を楊枝でほじくる」の意味は、「物事の取るに足らない部分ばかりにわざと注目して難癖をつけること。」マイナスのイメ-ジのある言葉です。
しかし、学問、研究の分野においては、専門領域のさらに先端部分の極めて微小の部分に注目して日々探求が行われています。まさに「重箱の隅をつついている」のが普通です。絵画や芸術、文学などにおいても一流の作品の創造においては「神は細部に宿る」といわれ、細部にまで細心の注意が払われると聞きます。
一方、政治や人間関係においては、重箱の隅をつつくのは失敗の原因ともなるようです。織田信長は、家臣の失策を厳しく咎めたのが一要因となって、襲撃されたともいわれています。しかし、徳川家康は、関ヶ原の戦の後、かつて無礼を働いた、直江兼続の命を取ることもなかったのです。諸侯はこれを見て、直江さえも寛されたのだから、自分も大丈夫だろうと思い、家康に服従したということです。こうして徳川政権は盤石になりました。日本型将帥の典型といわれる西郷隆盛や大山巌は些末な事にこだわらず、有能な部下に職務を任せ、「責任はすべておいがとる」と言いました。このように、政治や人間関係においては、とりわけ寛容が成功の要諦のようです。
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