山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

頭の体操の話

2017-02-05 21:09:47 | 宵宵妄話

先月末のある日、知人から突然メールが届きました。何だろうと見てみると、そこには「寒中の戯言へのお誘い」とあり、中にはクイズのような問題が5項目ほど書かれていました。それらは毎日新聞に掲載されていたもので、彼のチャレンジでは少ししか正解を得られなかったとありました。

知人のSさんは、同じ高校出身の同じ学年で、大学も学科も同じなのですが、殆ど面識は無く何となく名前は知っている程度の記憶しかなかったのです。それが、数年ちょっと前に共通の知人を介しての出会いがあり、それ以降親近感が膨らんで、時々会ったりメールでやり取りをする間柄となりました。

Sさんは硬骨漢と言っていい人物だと思います。いわゆる水戸っぽという奴です。それは斯く言う私も同じであり、時代が江戸であったなら、同じ水戸藩の領地に住んでいて、同じ精神構造を培っていたに違いないように感じています。一見は温厚そうに見えても、いったん事が生じて対処しなければならない状況に面したら、断じて己の信念を枉げない頑固さを、どうしょうもないほど抱えているのが水戸っぽなのです。

端から少し脱線しますが、世に三ポと呼ばれる、似たような精神構造を持つ人たちがいて、水戸の他には薩摩っぽ、土佐っぽと呼ばれているようです。これらの垢抜けない田舎者の精神が、実は幕末の日本のあり方を大きく変革するパワーの源泉となっています。それがどんなものであったかを簡単に言えば、先ず水戸は幕末を動かす思想・理念の理論的ベースを提唱したこと。それを実際行動に移して、明治時代を開くに至ったのが土佐と薩摩であり、その中で土佐は諸難事の仲介者としての役割を果たし、薩摩は長州と組んで武力進攻のリーダーを務めたということになるのではないか。私はそのように思っています。勿論その他の様々な要素が絡んでいるのは当然のことですが、三ぽについていえば、我が結論はそのようになるのです。

この三ぽに共通しているのは「田舎者」というコンプレックスの裏返しの矜持・プライドではないかと思います。この「田舎者」という意識は、どんな時代にも重要であり、それは主体側に対する抵抗エネルギーとして、強大なパワーを秘めているような気がします。江戸の人間が、田舎者を垢抜けてないなどとからかう話は、掃いて捨てるほど多くありますが、嗤う側の力は乏しく、田舎者のパワーの方が強大なのは、多くの歴史の示す通りです。私は、田舎者であることに、死ぬまでこだわり続けたいと思っています。

<閑話休題>

 Sさんの話からとんだ飛躍をしてしまいました。クイズの話に戻りたいと思います。水戸っぽのSさんが、戯言とは言えこのような問題提起(?)をされるとは想像外でした。彼はエッセイストでもあり、又大へんな読書家なのですが、いつもだと、新作のエッセーが出来上がる度にまとめて送ってくれて、それを読んでコメントを書くのが楽しみなのですが、今回は思いもよらないクイズなのでした。面白い男だなと、改めてSさんへの親近感が膨らみました。

 さてその問題なのですが、次のようなものなのです。

◇下記の文字を並び替えて言葉にしてください。半濁音(パピプペポ)は ○だけしか書かれていません。

例題: ○―コ  答は コピー、又はコーポ、コープ

問題1 シジ○ョン

問題2 ゴシッ○ヘリ

問題3 スットノ○ン

問題4 イステトト○―

問題5 イナ○フ○――

正直言って私はクイズというものがあまり好きではありません。答えがあるものを追求して解を求めるという作業は、どうも苦手なのです。それは例えば数学の数式の解を求めるのと本質は同じことであり、そのような作業は好きになれないのです。何故なのかは自分にもよく解りませんが、多分横着なのだと思います。数学に拠らず正解があるものをわざわざ考えるというのが好きでないのです。クイズというのは、敢えてそのような答のあるものを解くわけなので、そのようなことは、好きな人に任せておけばよい、俺は知らんよ、というのが横着の理由なのです。

 ところが我が相棒と言えば、数独を始め少し難度の高いクイズ形式の問題を考えるのが大好きなようで、退屈を覚えているらしき時には、何やら補助ペーパーに書き込みなどをしながら、一人、何時間でも取り組んでいるというのですから、呆れ返るばかりです。ま、人間面白いことには集中できますので、そんなバカげたことはやるな、などとは決して言ったりはしません。

 それで、送られてきた問題は先ずは相棒に振ることにしました。しかし、丸投げではSさんに対して礼を失することになるので、問題4と問題5だけは、自分が担当することにしました。問題を眺めてみていて、これは要するに○に隠された半濁音(=パ・ピ・プ・ペ・ポ)を含む組み合わせのことばだなということが判ります。

先ず問題4ですが、イ・ス・テ・ト・ト・○・-をしばらく眺めながら、○を除く6文字の中から、何かキーワードが見つからないかを探すことにしました。各文字を頭にしていろいろな組み合わせが出来ますので、それらの思考錯誤を続けました。15分ほどあれこれやっていると、「スイート」ということばが見つかりました。これが見つかれば、あとは簡単です。「ポテト」を見つけるに手間取ることはなく、答えは「スイートポテト」であるのを見つけました。

問題5の方は少し厄介な感じがしました。○が二つとーが二つも入っているのです。これは単純に眺めていただけでは無理だろうと思いました。それで、パソコンの画面を使うことにして、○に該当する「パ・ピ・プ・ペ・ポ」を二つ並べた組み合わせ一覧を作ることにしました。15通りの問題が並びました。しかし、どうもキーワードらしきものを見つけることができません。少し休んで、○以外の三文字を並べてみたら、「ナイフ」というのに気づきました。なあんだ!と思いました。あとはナイフのいろいろを思い浮かべるだけですので、たちまち「ペーパーパーナイフ」が正解であるのを気づいたというわけです。合計で30分くらいかかったと思います。

 相棒の方は、問題1から問題3まで皆同じタイプの問題なので、解を見つけるのは早く、問題2などは2分もかからないで「ヘッピリゴシ」に気づいたようです。己自身のことを言っているのだから、直ぐに気づくはずだと言ったら、叱られました。問題1の解は直ぐに「ポジション」というのに気づくことができましたし、問題3も「ノンストップ」であるのに気づくにそれほど手間はかからなかったようです。

 翌日早速Sさんにメールで報告しました。一応お褒めを頂きましたが、偶にはこのようなことも頭の体操にはなるのかなと思った次第です。それで、思いついたのは問題を作って見るという作業です。半濁音を含む言葉はかなりありますので、問題作りは解くよりは遥かに簡単です。

以下に5問を提示します。興味と暇のある方はチャレンジしてみてください。出題者から見ると簡単ですが、毎日新聞のよりは少し難しいかも?  (ジジイの悪趣味ですネ)

問題1:ライ○ハッイ

問題2:ウンバ○ラッシ

問題3:シニゲッ○ンッ

問題4:ナ○ッル○イ

問題5:リンコ○ンロ○

 

 ※:回答は近々のブログに掲載します

 

コメント
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