山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

旅と台風 

2007-09-10 15:07:57 | くるま旅くらしの話

今年の夏は猛暑でした。しかし幸いなことにその強烈な暑さを味わったのは、北海道道東の1週間だけでした。その期間以外は、暑いといっても朝夕は快適な時間をものにすることができました。そして幸いなことに帰宅した後もしばらく涼しい日が続いて、このまま秋になってしまえばよいのになどと思っていたのですが、台風9号がやってきたのです。これは暑さを超えた不気味な悪魔の襲来のように思えます。台風9号は関東を直撃して上陸し、私の住んでいる守谷も少なからぬ雨と風に見舞われ、庭と畑に植えた木立ダリアは全て倒されました。木立ダリアは初秋にダリアに似た美しい花を咲かせる巨大な草花で、その高さは3m前後になります。猛暑を乗り越えて、これから花を咲かせるための第2ステップに入ろうとする時期に、この台風の来襲はがっかりする出来事でした。

ところで、旅先での台風対策について述べたいと思います。旅先の台風は、その対応の状況判断が難しいことが多いのです。うっかり天気予報を聞き漏らしたり、見落としたりして台風情報をしっかりと手に入れないことがあったり、場合によっては携帯電話が圏外のエリアに長期滞在していたりして、何も知らないままにそこを離れた後、下界に降りてその情報を得て驚くことがあります。天変地異は、人間の抗しきれない強大なパワーを持っており、まともにそれにぶつかったら命の安全は保証されないと考えます。それゆえ、少しでも早く正確な情報を得、予めの対応が大切なのだと思いますが、旅先では心が緩んでうっかりすると安易に考えていることが多いように思います。

幸いなことに、台風や集中豪雨などには予報というものがあり、その精度は最近ではかなり高くなってきていて、これは大変ありがたいことだと思います。この情報をうまく使えば、旅先での安全は確保できるものと思っています。

ところで、くるま旅をされている皆さんは台風襲来にどのように対処されているでしょうか?自分だけは大丈夫などと考えて、あまり気にしないでいることはないでしょうか?この頃は、北海道にもかなりの頻度で台風が来襲しており、過ぎ去った後の、なぎ倒されたエゾマツやトドマツの大木を見ると、北海道だからといって決して台風を侮ってはならないと思わずにはいられません。

私どもの場合の、台風や大雨への対処の考え方を述べたいと思います。

先ず基本的なこととして、台風は大雨や強風を伴うものです。これへの対応を考えるに当っては、宿泊や滞在する場所の選定が重要と考えます。危険な要因を備えた場所は避けなければなりません。特に大水や高潮が心配されるような海辺の場所は敬遠する必要があります。道の駅もキャンプ場もそのような場所に作られている場合は、避けるべきでしょう。

次に強風への対応ですが、駐車場の周辺に大木がある場所は避けるべきだと思います。去年でしたか、北海道の某キャンプ場で倒れた木の下になって亡くなられた方がいるというニュースを耳にしました。又、倒木が車を直撃して車が真ん中からぺしゃんこになった写真を見せて頂いたことがあります。風を防ぐには樹木は有効ですが、倒木の影響を受けない範囲に駐車するよう心がける必要があります。又強風はいろいろなものを吹き飛ばすパワーがありますから、周辺に飛ばされるようなものがないかどうか、その危険性を察知しておくことも大切です。

集中豪雨のような場合は、排水の状況と併せて、がけ崩れや地盤沈下の恐れがないかどうか等を確認してから宿泊場所を選定する必要があります。土地勘が無い場所では、早めに周辺の住人の方に聞いておくことも必要かも知れません。

また、次に考えておくことは、例えば交通の不便なエリアで台風や豪雨に遭遇してしまった時には、たとえ一時的に車の安全が確保でき、雨が止み強風が収まったとしても、車を安易に移動させたりせず、道路状況を確認した上で動くことが求められると思います。

以上のようなことは、冷静時の頭の中では誰でも当たり前のこととして考えることなのですが、いざとなると人間はその当たり前のことを忘れ果てることがありますので要注意です。

私どもの場合は、台風や集中豪雨の情報を知ったら、先ず次のような考え方で、宿泊・滞在場所の選定をすることにしています。

①海や川の側でない場所(道の駅・キャンプ場等)を探す

 :高波や急な増水で被災することがないように留意する

②主要道路(国道で300番以下の道路。できれば100番以下)の側にある場所

 :何かことが起こっても、幹線道路の近くであれば、その後の対応がしやすくなる

③出来る限り広い駐車場がある場所

 :狭いということは余裕がないことでもあり、いざというときの逃げ場を見出しにくい

④出来る限り大勢の人が利用している場所

 :仲間が大勢いた方がいろいろな意味でいざというときの力となる

⑤駐車場の周辺に危険箇所(崖、古家、倒木の危険のある樹木)のない場所

     :念には念を入れた安全確保のための要件

避難場所としての宿泊・滞在の場所を決めたら、あとはジッと我慢して災いの元凶が去るのを待つだけです。みだりに車の外へ出て歩き回ったりしないことが肝要です。以前能登を旅したとき、ものすごい雷雨に見舞われたことがありましたが、このときは車の周辺に何発もの落雷があり、その度に轟音と共に大地と一緒になって車も揺れ動いて生きた心地がしなかったのを思い出しますが、あのような雷鳴の時に車の外に出たりしたなら、それこそ命の保証はなかったと思います。今年は不幸にして北海道の道の駅で落雷に遭遇して亡くなられた方がおられたと聞きましたが、大自然の脅威に対しては、的確な判断と対応が不可欠ではないでしょうか。

 台風が去って3日経った昨日、近く(といっても3kmほど離れていますが)の鬼怒川(守谷市の近くで鬼怒川は利根川に合流する)を見に行きましたが、とても普段見られぬ凄まじい形相をして流れていました。大自然の憤怒というのは、実()に恐ろしいものだと改めて感じつつ、くるま旅に出掛けられている多くの方々のご安全を願ったのでした。

コメント
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