湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

集合論・・・数学は”言語”

2016-10-25 18:08:03 | Weblog
浪人中の私は、哲学書だけではなく
数学の本も読んでいました

遠山啓先生の

「無限と連続」(岩波新書)

には、感銘を受けました

数学者カントールは、集合論を使い
有理数、無理数、超越数などの、数の階層を明らかにしたのでした
彼は論理の力で”無限”を数えたのです
集合論は、そのための手段でした
私は、そこに感動したのです
”数学は論理”という
幼時からの私の信念が証明されたように思えたからでしょう

フィールズ賞を受賞した数学者の広中平祐氏は
テレビに出演して

「集合論は数学の中で一番つまらない分野だ」

と、話していました
確かに、教科書で習う集合論
それ自体は、つまらない形式論理かもしれません

しかし、数式的な厳密な思考の持つ恐るべき力
集合論の衝撃は、数学界を超えて、哲学の領域に及びました
集合論の影響を受けて
思考の厳密化、思考の記号化を考える哲学者達が現れたのです

遠山先生の本には
集合論と記号論理学の関係は書かれていなかったと思います
最近、私は、記号論理学のことを少し知り
集合論と記号論理学との関係の深さを知り
青春の日の感動を想い出しました
私と同じく「集合論」に感動した人々がいたのです
そして彼らは、新しい知の体系を作ろうとしたのでした


コメント (3)
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