湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

記号論理学とコンピューター言語・・・数学は”言語”

2016-10-26 17:43:58 | Weblog
バートランド・ラッセルやウィトゲンシュタインは
論理の厳密化に半狂乱で取り組み
今日の記号論理学の基本を作ろうとしました
しかし、これは失敗したはずでした

ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」などは
読んでも、何が書いてあるのが、さっぱり分かりません
おそらく、書いた当人も分からないでしょう

なぜ、こんなことになってしまったのでしょう?

理由は簡単です
言語の意味は「数」に比べて多様で不確定だからです
たとえば

「灰色の空から雨が降る」

という表現は、簡単な数式に置き換えられそうです
実際は、灰色に無限の諧調があり
雨にも、様々な降り方があり
そこから受ける人の印象も多様だからです

記号論理学は、知の迷路に迷い込み
逆説や矛盾の山の中で、ついには、抜け出すことの出来なくなった
哀れな人々の悲しいエピソードとして
哲学史の片隅に記録される運命にあったはずでした

ところが、事態は思わぬ展開となったのです
コンピューターの発明です
コンピューターに記録される言語は
ワープロソフトを利用してキーボードで打ち込まれる信号です
どんなに複雑な信号であっても、一つ記号として記録されるのです

こうなると、記号論理学は可能性が出てきました
言語を数式と同じように取り扱う条件が整ったからです
コンピューター言語は、記号論理学の発展したものなのです
天才達の、不毛とも思われた努力は
コンピューター言語となって
力強く、生まれ変わったのでした

コメント (2)
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