無意識日記
宇多田光 word:i_
 



これは凄い。

宇多田ヒカル5thアルバム「HEART STATION」に関連する感想・批評・レビューを
プロアマ問わずこれまで沢山読んできたが、オフィシャルライターである松浦さんや
MUSICAの編集長鹿野さん、勿論私やら他の皆さんやらファンのみんなのブログや
BBSでの発言、そして、
(これが本当に凄い事なのだが)
宇多田ヒカル本人の発言まで総て含めた中で今現在のところ最強の作品レビューの登場である。


【Stay Gold】ノース2号の巻 WEB-ROAD by Hiron
http://blog.goo.ne.jp/hiron323/d/20080321

携帯族の皆さんの為に、ご法度承知で全文引用する。
一部抜粋しても無意味なほど、簡潔明瞭単純明快な文章だから。
(PCの人は、ちゃんとクリックして原文をあたってください)

*****

【Stay Gold】ノース2号の巻


人間臭さをいかにして消すかが勝負だったというピアノの音色。無心に、そして無機質に。けれどその中には奥深い訴えがあるみたいな感覚で。
そうある為に、ヒカルはひたすら平常心を装って何度もくり返し弾き続けました。そして終に目を閉じ感覚だけで弾く事で、この音に辿り着く事が出来たのだと言います。
何を思いながら、或いは何も思わないで弾いたのか・・・。
ネジを巻けば誰にでも奏でられるオルゴールのように、ただただ綺麗なピアノが物悲しく響く歌です。

浦沢直樹さん著『PLUTO』1巻の中には、ほんの誤解から愛を疑い続けた一人の老人の心が、心を持たない筈のロボットに告げられた真実によって漸く溶かされるシーンがあります。
ノース2号という名のロボットが奏でるピアノはきっと、こんな音色だったのではないでしょうか。


*****

宇多田ヒカルの“Stay Gold”という曲と、
浦沢直樹『PLUTO』第1巻収録の名エピソード「ノース2号の巻」の両方を
既にご存知の向きには、如何にこの文章が美しいか一瞬にしてわかるだろう。
「ノース2号の巻」を読んだ人なら、ダンカンとノースの奏でるピアノの音色が
一体どんなものか、是非耳にしてみたかったと一度は思った事がある筈である。
その想いに対して、“Stay Gold”が見事に応えてくれる事を、
この文章はさり気無く教えてくれる。ここでは、あらゆることが繋がっている。
何故、ヒカルは“Stay Gold”を母性に満ちた歌唱でまとめ、
“なんか幽霊が唄ってるっぽい曲”と形容したのか。
「ノース2号の巻」を読んだことのある方ならすぐさまピンとくるはずだ。

ヒカルがこの曲のピアノに望んだ“無心”とノース2号の“無心”とが、、、って、えぇい、
何を書こうが原文の美しさにはかなわんわ(涙)。読めばわかるだろう。
とにかく、ヒカルの望んだものが「ノース2号の巻」で描かれた音楽の持つ情景と
結び付くんだということに気が付いたのが凄い。ていうかそれが俺でなかったのが悔しい。
もしかしたら、ヒカル自身が一番悔しがってるかもしれない。もし気付いていなかったのなら。


(つづく/後日UP予定)

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文化放送の受信が酷く三宅P拘りの良質Soundの話なぞ無意味に帰す雑音だらけの中光の歌声が突き刺さってきた.本人も自覚ある様だが光の声はCleanな空間より雑音だらけの中での方が魅力をより大きく発揮する.Classic等の歌手とは対極である.それを痛感するのがDrumとVocal位しか聴こえないモノラルAM放送だ.昔AutomaticをAMで聴いた時光の歌の雑草の様な"強さ"に吃驚した.今日"吉井歌奈子MusicTrip"で掛けてくれた曲はPrisonerOfLove.久々にその光の声の強さの質を再確認させてくれる秀曲だ.歌が突き刺さる快感.この歌が売れなきゃ嘘だろう.

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