無意識日記
宇多田光 word:i_
 



Kiss&Cryで光は「スポーツ選手は悲喜を率直に表現するタイミングがあって羨ましい」旨発言していた。曲調や詞も超然としていて、俯瞰から頑張る人を励ます歌になっていた。所がFightTheBlues」では「それでもやるしかないんです。今宵もファイトのGONGが鳴る」と自らリングに上がってきている。羨望と共に眺めていた他者の涙を、今度は自らが流す番なのだ。そしてそこから皆を励ます。両方があってこそ説得力のある応援歌。傍観者であろうが当事者であろうが光は歌う。"We"FightTheBlues、僕と君私とアナタが一緒に奏でる「みんなのうた」が今度のアルバムのトップを飾るのである。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




光が語る今度のアルバムのコンセプトである。"素直"をどう解釈するかが難しいが、曲名にある"Gentle"とすると面白いか(余談だがGentle&Simpleと逆順だと貴賤という意味になるらしい)。穏やかで温厚、奇をてらわない真っ直ぐな音楽。昔はCleanを"清潔"と訳していたし、BeMyLastの頃はIntegrityなんて耳慣れない単語を持ち出していた。UtaDAでない、宇多田ヒカルの文脈の中で使われる英単語は、寧ろ伝統として根付く日本らしさを外から眺めた時の風景を表すものが多いのかもしれない。曰く「高潔」とか「武士道」とかね。"素直"をそういう観点から捉えるのもアリかなぁ。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )