無意識日記
宇多田光 word:i_
 



おぉ、@hikki_staff の菊田くんが

《《 現在、表参道、六本木にて展開中のポップアップ「 #カルティエ座 」にて #宇多田ヒカル によるプレイリストが公開中!

六本木POP UP終了まではポップアップのみの展示となります》》

https://twitter.com/hikki_staff/status/1597885645816725505


と呟いてくれているぞ。つまり六本木のポップアップがクローズしたらヒカルさんのプレイリストがオープンになるのね? なら朗報だ。というか安堵したわさ。こんな素敵な選曲を関東や関西のローカルで独占するとか勿体ないのでな。

だってねぇ、ヒカルさんは世界中にファンが居るんだよ? そして、今回のプレイリストは総て英語の歌なんだ(一部英語に聞こえないのもあったけども(歌詞見ないと何言ってんだかサッパリわからんかったわ))から、英語の歌を普段聴いてるヒカルファン、Utada Hikaruリスナーにこそ聴いて貰わないとね。ある意味、日本よりもそれ以外の地域でニーズのあるプレイリストなのよ。

それを六本木や表参道や梅田でのみアクセス出来るったって、いやその為にわざわざ海外から渡航しろとかそんなの無理やん。てことなので、「ローカルな人は何週間か先行で聴けますよ、だからポップアップに足を運んでね」ということならまだ飲み込めるかな。てか最初っから先行公開って言うわけにはいかなかったんかな。そこの駆け引きはよくわからないからいいんだけれども。

てことで、六本木がクローズしたらまたこの話に戻ってきますかね。

9年前に『Kuma Power Hour with Utada Hikaru』を毎月ウキウキで聴いてた身としては(夏に喪服着なくちゃいけなかったとかあってずっとウキウキではなかったですが)、今回のプレイリストはラジオ復活に近い訳ですよ。ヒカルさんのコメント付きだもんね。しかも、当時と同じくテーマを決めた選曲でね。スネアの回とかデュエットの回とかあったもんねぇ。今回は愛の回ですね。…恋の回?(濃いのかい?)

その上今回の16曲にはトレボヘの頃を思わせるものもありーの、もっと言えば、一部しか聴いたことないけど『Hikki's Sweet & Sour』で掛かってたような曲もありーので、なんていうの、ヒカルさん、趣味が一貫して変わってないんですねというのがわかって特にオールド・ファンには感慨深いプレイリストになってるんじゃないかってね。

…いやだからそういう話はプレイリストがオープンになってからって…!…そう、語りたくて仕方ないモードなのです今の私。

もうこの企画、カルティエから引き取ってutadahikaru.jpオフィシャルで続けていっちゃっていいのでは…? 今回は洋楽でR&B寄りの選曲だったけど、ヒカルさんならロックでもクラシックでもジャズでも民族音楽でもなんでもいけると思うんだ。勿論日本語の歌、邦楽でもね。

そんな中できっといちばん気合いが入るのが「藤圭子特集」よな! そりゃ目の色変えて選曲してくるですよ宇多田ヒカルさんは…と思ったけどサブスクにほんの数曲しか置いてないじゃないですか藤圭子!? いかん、このままではまたヒカルさんが『ダウンロード違法化がなんぼのもんじゃい』って呟いてYouTubeの無断動画をリンクしまくってしまうぞ…。うむ、例えば今日から氷川きよしがサブスク解禁になったりしてるんだし、演歌系も徐々にストリーミングが充実してきているから、ここはいっちょ藤圭子の歌声も世界中に響かせて貰えませんでしょうかね関係者の皆さん。「マイ・ウェイ」のカバーとか、シティ・ポップなんか目じゃないぜっていうスケールで全世界的にブレイクするポテンシャルあると思うのよねぇ。どうでしょうか業界の方々? きっとヒカルさんが率先してキュレーターやってくれると思いますんで! 案外儲かるかもよ??(ゲスなシメだなー)

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「ご当地限定」自体はいいと思うんだけど首都圏でそれをやるとイヤミったらしい、ということかな。難しいよね関東って。中央という認識と関東ローカルっていう現実が重なり合ってるから。小さい頃はテレビでローカルネタ(小田急沿線がどうとかそういうやつ)を全国ネットで披露するテレビタレントの気が知れなかったけど、目の前のディレクターに気に入って貰う為には形振り構ってられなかったってことだったのね。目の前の人をまず笑わせないと全国ネットの舞台に立てないと…

…って唐突な独り語りで日記を初めてしまったけれど(日記ってそういうもんですけどね)、バラエティ番組と共に歌の世界もローカル性と中央集権ってどうしても存在しててな。「有楽町で会いましょう」とか「横浜たそがれ」とか関東住んでから意味が変わったもんねぇ。

ヒカルさんも歌詞の中に具体的な土地名を置くことがある…と思ったけど、どちらかというとUTADAの方が多いか? クレムリンは今出さなくてもいいけど、ニューヨークと東京が出てくる『FYI - Merry Christmas Mr. Lawrence』なんかも…そういえばもうクリスマス・シーズンなのかもう…“Let It Snow"が身に沁みる季節…と思ったけど今朝結構暖かいな!?

そういう意味で『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』は画期的だわね。固有名詞の地名がタイトルに入り込んだのは『東京NIGHTS』以来20年振りになったのかな? どうだっけ。

具体的な地名を盛り込むと、そこを知ってる人と知らない人で曲の印象が変わってしまう。恐らくだが、マルセイユ在住のリスナーにとって『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』という曲は在り方からして違うのだろう。ただ、それは恐らく嬉しみを伴ったもので、嫌な感じじゃないだろうね。

何より、『東京NIGHTS』も『FYI - Merry Christmas Mr. Lawrence』もそうなんだけど、土地名が「ご当地感覚」よりも「外様としてみた景色」が強調されているのが少しヒカルは違うかもしれない。東京キー局の番組で関東ローカルネタで盛り上がられた時感じる疎外感─その疎外感の方に寄り添う歌詞になっているというかね。「その土地を知っている」から歌われてるというより「その土地を知らないから」歌っているというか。

そう書くと、東京もニューヨークもヒカルさんが育った地なのだからご当地なんじゃないのということになるのだが、多分だけどずっと住んでてもご当地とか故郷とかいう感覚なかったのかもしれないね。ずっとアウトサイダーの感覚で居たから、東京に対しても外から眺めるような目線になるというか。(今後ロンドンについて歌われるのは注目で、その嚆矢が『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』かなぁともおもうんだけどね)

そんなヒカルさんなので、ここからはそういう中央とローカルの境界線があやふやになった押しつけがましさとは無縁に、いつも企画が開催される都会以外への人たちに向けた何かをここから展開してくれるんじゃないかと。まー限度ってものはあるけど、そこは「姿勢」の問題だと思うので。

そうね、例えば『HEART STATION』アルバム発売時のご当地ラジオ局毎の固有なステッカー配布とか、ああいうのがあったらいいなぁと思いますよ。いや勿論、いちばん嬉しいのはおらが町にコンサートしに来てくれることなんではありますが。そこは現実とのバランスと、心意気ですわよね。…でも取り敢えず旅費は貯めとこうか!(笑)

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てことでヒカルさんのプレイリストをゲットしてきましたよ。ドラマ同様、なるべくネタバレ無しでレポートを。…難しっ!


愛をテーマにした曲を並べたプレイリスト。まず断っておきたいのは、ヒカルさん自身が関わってる曲は選ばれていない。他人の曲ばかり。なので、「宇多田ヒカルやUTADAの歌は興味あるけど、Hikkiの好きなアーティストとかはそんなに興味ないかな」という人はポップアップ行かなくていい。ザックリ言ってしまえば、2013年度にInterFMで放送していた『Kuma Power Hour with Utada Hikaru』を毎月楽しんで聴いていた人が対象だといえる。

その上、総て洋楽である。単純に、レコードショップで洋楽コーナーにある曲ばかりが選ばれているということだ。「洋楽はようわからん」という人は、これまたスルーしていい企画かもわからない。「洋楽はようわからんけど、ヒカルさんのオススメなら聴いてみようかな」という人はチャレンジする甲斐もあるかと。

あと、プレイリストはSpotifyで作られているので、予めインストールしていった方がベターだろう。無料会員でもプレイリスト自体は手に入れられるので、会員登録は済ませておこう。勿論、有料会員になっておいた方がモアベターなのは言うまでも無い。

そして、恐らくこれカルティエのLINEアカウントをフォローしてある必要がある、のかな。取り敢えずLINEアプリ自体は必須の模様なのでインストールしておこう。そして念の為カルティエのアカウントをフォローしておいた方が無難、ということだ。

まとめると、「QRコードを読み取れる」「LINEとSpotifyをインストールした」スマートフォンを忘れずに持っていきましょうね!ってことですね。


で、選曲の話に戻る。全16曲。その人選だが、トレビアン・ボヘミアンにゲストで来た人の歌だったり、そのトレボヘや『Kuma Power Hour with Utada Hikaru』で取り上げた曲だったりアーティストだったり、ファンなら見覚えのある名前もチラホラ。例えば2001年12月にヒカルさんが来日公演を観たあの女性アーティストとか、藤圭子さんに「ヒカルの声は○○みたいに素晴らしい」と褒められたその○○とか(2文字じゃないぞ?)ね。その頃を御存知ないファンにとっては「ヒカルさんってこんな洋楽聴いて育ってきたんだなー」といういいガイドになるだろう。

ただし、お馴染みだけど取り上げていないアーティストも結構居る。クイーンやフレディ・マーキュリーは選曲されてない。あと、これは単なるヒントだが、ポール・マッカートニーは居ないね。…ポールはね。(笑)

メアリーJ.ブライジとかGroove Theoryとかも居ないな。でもあの時代のR&Bソウル曲は幾つか選ばれてるね。スティング/ザ・ポリスもない。レッド・ツェッペリンやエルビス・プレスリーもラブソングの超有名曲幾つかあるけど選曲されていない。尾崎豊もない(邦楽だしね)。それと、コクトー・ツインズは選ばれてない、が、同じレーベルの別のアーティストがチョイスされていたりもしてそれはちょっとビックリした、かな。


なんにせよ、ポップアップ限定ということで選曲を明かせないのがもどかしい。こんな奥歯に挟まったような日記じゃ遣る瀬ない。どこかで時効にならないかと期待しておくとしましょうか。いっそヒカルさんが自らバラしちゃったらいいんじゃない!? だったら誰も文句言えないだろっ(笑)。

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おいカルティエ。おいおいカルティエ。何やってくれとんじゃ。

説明を始めるとややこしいなこれ。というかまだこっちも把握し切れてない。表参道と六本木で始まった新しいカルティエポップアップ企画のニュースだ。

「(前略)六本木の「カルティエ座」では、ステージにて厳選されたアーティストによるライブパフォーマンスを不定期で夜の時間帯に開催いたします。Awesome City Club、milet、平井大、SIRUPなど、さまざまなアーティストが一夜限りのパフォーマンスを披露。事前予約制となります(以下略)」

「会期中には、日本を代表するアーティストのシークレットライブも開催予定です。」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000158.000016275.html


「日本を代表する」って、そうそう言えないよねこれね。「お前に代表されたくないわ」って言われかねないリスキーな形容詞節。

プレイリスト参加アーティスト(敬称略)
・藤井フミヤ
・岡村靖幸
・リリー・フランキー
・藤原ヒロシ
・広瀬香美
・大沢伸一
・堀込泰行
・宇多田ヒカル
・藤巻亮太(レミオロメン)
・長岡亮介
・YOSHIROTTEN
・最果タヒ
・オカモトショウ (OKAMOTO'S)
・浜野謙太
・玉森裕太
・平井大
・Awesome City Club
・長塚健斗(WONK)
・Ryohu(KANDYTOWN)
・SIRUP
・TENDRE
・小袋成彬
・milet
・ハラミちゃん

この面子から選ばれるとなると、もう3~4人に絞られちゃうじゃん。いやシークレットだから他の人でもいいんだけど、こうやって名前を出されたら期待してしまうんだから、ここの面子より更にビッグネームでないと割に合わないんだけど…ほんまなんちゅう企画を企んでくれとるんや。

っとと、説明が前後しちゃったけど、このプレイリスト企画の方もあくどい。

「会場に並ぶレコードにはQRコードが印字されており、宇多田ヒカル、藤井フミヤ、玉森裕太、 Awesome City Clubなど豪華アーティストが“愛”をテーマに選曲したスペシャルなプレイリストにアクセスすることができます。」

「*一部のアーティストによるプレイリストはポップアップ会場でのみアクセス可能です。」

今ひょいとWebに載せれば済むQRコードを、わざわざ六本木や表参道や梅田まで赴いてアクセスしろと!? あくどい。なんともあくどい。そうまでして足を運ばせたいか。


と、心ざわめかせる事ばかりしてきたのかと昂ぶるこちらの心を鎮めてくれるのがヒカルから寄せられたこちらのコメント。


『愛をテーマにした曲をいくつか選んだところで、そういえば「ラブソング」の定義ってなんなんだろう、と気になって調べたところ、日本語では「恋の歌」、英語だと「恋」と言う言葉がないので「”romantic love”の感情の浮き沈みなどの歌」。

そうなのか…。7歳の息子に「Love songって言葉から何を連想する?」と聞いたら「Kindness!(優しさ・思いやり!)愛してる人に思いを伝えること…あと友情」という返答。(以下略)』

https://cartierloveisall.jp/playlist/1028


ああもう! ああもう! なにこれ愛おしい。続きはリンク先で読んで欲しいが、こんな思いを込められてプレイリスト作成されたんじゃ六本木だろうが表参道だろうが梅田だろうが赴かない訳にはいかないじゃないのさ。

でも、憤ってるからね! どうしてこう都心から離れた人たちの心を更に離すような真似をするのやら。それがブランディング、それがマーケティングだと言われたらそれまでなんだけど、そうこうしてるうちに地域密着型の人たちにファンとられちゃうよ? たかがプレイリスト、戯れのようなもの、と高を括っているのならそれは違うと申し上げたいわ。


でも、ヒカルさんの天運からすると、これこのあと全国ツアーだよね。プレイリストもシークレットライブ(こちらは誰かわかんないけど)も、都心のファンに向けたものなのだから、本能がバランスをとるはずだわ。そこは期待して待ちましょうかね。

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毎度そうなのだが、朝起きてその日の日付を確認した時妙に心がざわつくことがある。「あれ?この数字の並びは何か特別だぞ?」と。

今朝もそうだった。「11月28日」という日付を目にしたら途端に何故だか知らないがワクワクした気分になった。まだ9割方寝惚けてる頭はすぐにはそれが何故だか思い出さない。何の日だっけと調べたかどうかというタイミングで漸く思い出した。「そうだよ今日は『traveling』の発売日だよ」と。

21年前この曲を聴いたときに感じた「次のアルバムはとんでもないことになるぞ!」という予感は『DEEP RIVER』という名盤によって現実のものとなったのだけれど、この、未知のものへの期待感が未来への希望だと感じさせた『traveling』のサウンドは、今でも特別だ。そしてこの曲で生まれた「宇多田ヒカル必殺の4つ打ち16ビート曲」のフォーマットはこのあと須くとんでもない名曲を次々と生み出していったのだった。『This Is Love』『Beautiful World』『Goodbye Happiness』から最近作の『One Last Kiss』『BADモード』に到るまで、錚々たる楽曲が立ち並ぶ。これらの曲がライブで披露されたときの高揚感は筆舌に尽くし難い。

で。確かにこの、16ビートに流麗なメロディが乗るスタイルは『traveling』で確立されたのだが、そこに到るまでに重要なピースとなったのではないか?と後付けで勘繰りたくなったトラックがある。それが、この間から度々触れている『First Love - John Luongo Remix』だ。

ヒカルの最初の2枚のアルバムにもアップテンポな曲は幾つかあるが、『Movin' on without you』や『Wait & See ~リスク』はエレクトリック・ギターが嘶くややロック寄りのサウンドだったりするし、『甘いワナ』は派手なブラスにうねるベースラインというヒカルにしてはかなり異色な楽曲で、やはり「4つ打ち・16ビート・メロディアス」という王道サウンドからはやや距離がある。そんな中で、いちばん『traveling』に近いサウンドになっているのがその『First Love -John Luongo Remix』なのだ。

実際、『First Love -John Luongo Remix』と『traveling』を繋げて聴くとそのサウンドの親和性にビックリする。もっとビックリするのは『First Love -John Luongo Remix』と『BADモード』を並べて
聴いた時で、私なんか思わず「おんなじ人が作った歌だわやっぱ!」と誰彼構わず呟いてしまった程だ。23年の月日を経て、なんという一貫性だろうか。

ヒカルが当時この『First Love -John Luongo Remix』を聴いて(自分でミックスしたわけじゃないからね)実際に何らかのヒントを得たかどうかはわからない。というかこのリミックス・バージョンに関して言及したことがあるかどうかすら私は知らない。が、その後『DISTANCE』や『Flavor Of Life』をスロウダウンして新しい地平を切り開いたのとは逆のことを『traveling』でやっていたとしたら面白いなぁと素直に思った。「あれ?私のメロディって4つ打ちに合うんじゃない?」って気がつくキッカケにリミックスがあったとしたら、ね。


ということで『traveling』のルーツに『First Love』があるかも?という大胆不敵な仮説を(自分自身半信半疑で)今回提示させて貰った訳だが、目下大絶賛配信中のNetflixドラマ『First Love 初恋』でも全く別の理由で『traveling』がフィーチャーされている筈!と観る前に息巻いていたんですよ私は。だって主人公がタクシードライバーだっつーんですもの。これはきっと『traveling』の

『タクシーもすぐつかまる(飛び乗る)
 目指すは君』
『どちらまで行かれます?
 ちょっとそこまで』
『“不景気で困ります(閉めます)
 ドアに注意”』

のうちのどれかの歌詞がセリフの中に現れるんじゃないか!?って期待してたんです。

結論をいえば、残念ながら見当たりませんでしたとさ。近いのはあったんだけどねぇ。やっぱり行き先を告げるときに「ちょっとそこまで」って言う人は居ないわな(笑)。ちゃんと固有名詞言えよって。

…いや!でももしかしたら私うっかり聞き落としてるだけかもしれないので、もし「あったよ!」という方がいらしたら是非御一報を宜しくお願いしますね☆

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ひとまず、ドラマ「First Love 初恋」全9話観終わったよ。実写ドラマを等速で観ていると高確率で寝てしまう私が3日間で観終えたというんだからこれは相当面白かったと言っていいんじゃないでしょうか。

兎に角どこを切ってもクォリティが高い。余りに総ての面で手堅いためクリエイティブ面でのサプライズみたいなものはないんだけど、古来からの作劇のノウハウの蓄積が凄まじい。これは「最愛」を観てても思ったことだな。テレビドラマや邦画の世界が円熟してるっことっすな。エンドロールに出てくる名も知らぬ(多分結構歳のいった)スタッフの皆さんが仕事してんだろうな~と思わせてくれる逸品だった。

その分、大人向けというか、静かな語り口(映像面でも音声面でも、ね)が貫かれていて、「まぁ、わかるよね」というトーンで全体が進む。それに鼻白む人は副音声や英語字幕を頼ればいいのが配信ドラマのいいとこだね。あたしも手話は読み取れなかったから日本語字幕のお世話になりましたよ。

そして、自分は3日かけてバラバラに観終えたのだけど、出来ることなら7時間半?一気観するのがいいのではないかと。よくいう伏線回収というやつが余りにも小ネタで然り気無い。つまり、気づかなくてもストーリーには差し障りがないよということなんだが、その割に心情的には核心に触れるようなネタが鏤められていて、これに気づけないのは勿体ないなぁとも感じさせられ。これ、もし週一で配信されてたら私忘れてたネタ幾つもあったと思うよ。ついさっき或いは昨日観たとこ、だったから気づいたとこが幾つかあった。

そういウ風に全9話全体の構成を考えた上で全体が設えられているのだけど、そうやって話をまとめ上げてストーリーとしての面白さをアピールすればするほどファンタジーさが増すというか、現実味が薄れるというのは、美点なのか弱点なのか。前半中盤までの現実に即した「恋愛中あるある」「失恋中あるある」で硬軟良悪両面に於いて心を抉ってくる細かい描写は、なんというか同じ宇多田ファンだからこその恋愛観の共有を感じて寒竹さんあんたも好きねぇと思えていたのだけど、第8話第9話まで来るとそれが浮遊して別世界に飛んだ感覚になる…のは贅沢なロケーションのせいだけでもあるまいて。逆に言えば、そんなとこまでロケに行ったんだからそれ自体が狙いだったんだろうけど、それを視聴者が受け容れるかどうかはまた別問題かな。


…と、いうのが、単なるドラマの感想になるのだけど、肝心要の場面で流れる『First Love (たぶん2022 Mix)』と『初恋(たぶん2022 remaster)』の威力が凄まじく、それが強引すら越えて自然必然な感覚をこちらに植え付けてくるのだから、やっぱ宇多田ヒカルは凄いなぁと改めて(何万回目?)感じさせてくれた。だってこれらの歌はうちらの生活の中に溶け込んでるものだからね。ドラマの中でストーリーが最もファンタジックになる場面で(うちらにとっては)もっとも身近な歌が流れてきてファンタジーを越えていく。なんとも不思議な体験だった。

もっと俗っぽく言えば「ここで主題歌が流れてきたらお涙頂戴だよねぇ」と揶揄されない場面で真正面からその揶揄を質して正すだけの力が楽曲に宿っていたなと。「かっこいい」とでもいうべきかねこれはもう至ってシンプルに。ともすればスタンダード・ナンバーとして流れてきたら笑われかねないくらいに有名になり過ぎた(ベートーベンの「運命」とかバッハの「小フーガ・ニ短調」とかみたいなね)曲をもう一度感動的な場面にまで持ち帰ってくれたという意味でも、このドラマには精一杯のねぎらいの言葉を掛けてあげたくなっています。寒竹ゆり監督、やり遂げましたねぇ。宇多田ヒカル公式の歴史に、「ブラックジャック」みたいな黒歴史としてではなく(笑)、寧ろその名をより強くするだけの作品を作ってくれました。大いに讃えたいと思います。


にしても、一旦780円の「広告あり」プランで観てたのに、途中一度も広告が入らなかったな。もしかしたらこの作品はCMがNGだったのかもね。まだ加入を躊躇ってる人には、780円で一ヶ月だけ加入して全9話一気観すりゃ十分元は取れるんじゃない?と言っておきますか。1話あたり87円とか? それが安いかどうかは観て判断してほしいっすね。

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本日は椎名林檎のお誕生日。そんな彼女の全国ツアーが発表になったんだって。

》》2023年は、椎名林檎にとってデビュー25周年。加えて、椎名の生誕45年でもあります。そんな記念の年に、5年ぶりとなるソロ名義の全国ツアーを実施いたします。ツアータイトルは「椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常」です。《《
https://www.kronekodow.com/gaiko/ringo_tour2023/


…だそうな。ワタクシ大して林檎姐のファンでもないのになんでわざわざこんなオフィシャルの一文を引っ張ってきたかと申しますと! これ、ヒカルさんの誕生日(2023年1月19日木曜日)にも殆ど同じ文章がオフィシャルに掲載される可能性があるのではないかと! こんな風に!


》》2023年は、宇多田ヒカルにとってデビュー25周年。加えて、宇多田の生誕40年でもあります。そんな記念の年に、5年ぶりとなるソロ名義の全国ツアーを実施いたします。ツアータイトルは「宇多田ヒカルとクマ等と知る苦尽甘来」です。《《


ほら! ツアータイトルは適当だけど(笑)ほとんど一緒の発表が再来月にあると思いませんかっ!? 5年ぶりまで一緒なんだねぇ。 …それが言いたかったが故に椎名林檎オフィシャルから一文拝借したのでしたとさ。誕生日にツアー発表、あると思います。デビュー記念日でもいいけどさ、どちらかといえばアナログでアカペラ聴いて感動してる時にそんな情報で奇襲されたら心臓がもたないので出来れば避けてうただきたいかなと…。

だが、ヒカルさんが椎名林檎と違うかもしれないのは、「全国ツアー」ではなく「アジアツアー」や「全世界ツアー」なのかもしれないってこと。林檎姐は全国11か所22公演だそうだけど、公演数は同じくくらいだとしても時差のある土地に行ったりする可能性がある。イギリスでライブやったら地元公演になるんか。寧ろ全国ツアーが来日公演。…ちゃんとビザおりるんだろうな…?

前回のツアーでは初日公演日に『Too Proud L1 Remix』がリリースされたもんだからセカンド・レッグでアジアツアーもあるのか!?とか色めき立ったけれど、来年(以降)は今年のコーチェラでのステージを経ているので実現性はかなり高まった。また同じように多国籍多人種な企画盤をリリースするなら88risingがあっさり手伝ってくれるだろうし。新曲ナシでツアーに突入するなら今度こそ『君に夢中』の英語バージョンなんかをリリースしてくれると嬉しい。普通はそういうリリースをツアーと同時に敢行すると「じゃあコンサートで歌うのも英語バージョン!?」となるのだけどヒカルさんの場合上述のようにアジア各国からゲストを招いて『Too Proud L1 Remix』をリリースしたにもかかわらずコンサートではJevonはおろかゲストを一人も呼ばずに全部自分で歌ってラップしたという前科があるだけに、そこは気にしても仕方がないかもしれない。

にしても、こうやって同期の人が「25周年ツアー」と銘打って動き出してくれると俄然真実味が増してきますねヒカルさんのライブコンサートツアー。今からでもしっかり資金を積み立てておきますか…と思ったらまたアナログを買い増しさせるような企画がタワレコ渋谷であるのね。色々勘弁してくださいよ全く(笑)。ま、そこらへんの話はまた来週のお楽しみということで。ワールドカップとかでも空気変わりそうだもんね読者の皆さんも。

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なお昨日のオフィシャル情報は文字数が多すぎてまだちゃんと読めてないぞ。触れるのは概要を把握してからだな。


『First Love 初恋』の第1話を観た。一言で言えば「邦画だな」と。エンドロールに並ぶクレジットの長いこと長いこと。地上波連続ドラマでこんなにスタッフ沢山居たりするんだろうか? これは映画だと思って観た方がいいやつだわね。しかし、こんだけの人数の顔と名前を大体覚えてたって満島ひかりお前…。

シンプルにクオリティが高い。画角も綺麗だし下手な役者も出ていない。御芝居がしっかりしてるから邦画特有の暗い画面も違和感がない。劇伴音楽も多用されているが結構大胆にシンプルな為邪魔な感じはしないな。何より美男美女ばかりで癒される。ドラマを観慣れてない身からすれば「そんな境遇にそんな美男美女居ません」とか言いたくなるがそれは野暮ってもんですね。

ドラマは事前の告知通り、現在と過去をシームレスに繋いで構成されていく。劇伴を止めずにそのまま20年行ったり来たりするのは大胆だけど案外何とかなるもんだね。「現在と過去を行き来してるんだ」と気がつけば特に違和感もなく観れるだろう。編集技術が高いねぇ。新鮮味はないけれど。

みてくれは映画っぽいが、しかし、脚本が連続ドラマのそれなので、感情移入の距離感がとりづらいかなとも思うが、そこを主演二人の説得力で引っ張っていこうということかな。確かに、そのまま引き続き第2話を観たくなる構成だった。テレビドラマの世界のノウハウの蓄積と継承を感じたわ。


で、肝心の「宇多田さん要素」だが、第1話の時点では可も無く不可も無くといったところか。ラジオから赤坂泰彦のDJで『Automatic』が流れてくる1998年と、駅に『初恋』の宣伝が貼られている2018年と。主人公がヒカルさんと同い年という設定なのだが、すまん、八木莉可子15歳には見えなかったわ。まぁそれはアニメとかじゃないししゃーないわね。生身の人間の御芝居なんだし。あとヒカルさんの誕生日は12月9日ではなく1月19日だから、同じ生年月日ということでもないわね。よく知らない人はそこ勘違いしそうだなとは思ったよ。

総じて「無難な第1話」という感じで、これで家族構成や人間関係、現在と過去を頻繁に行き来する建付なんかに馴染めた人は多分このまま全9話をスーッと完走しそう。突然衝撃的な事件が起こって嫌が応にも引き込まれていく、というタイプではなく、所謂「説明回」から入っていくという事でどちらかというと大人向け、落ち着いてドラマや映画を観たいという人向けかな。倍速でせわしくストーリーをチェックするタイプの人にはかったるいかも。静かな音楽を背景に、美男美女を美しい画角で観賞するのがいい楽しみ方なような気がします。


ところでところてん、試しにNetflixの契約を「広告あり」にしてみたんだけど、一度も広告入らなかったよ?? まぁ今後煩わしくなったらまた広告ナシに戻すけれども、暫く様子を見てみたいと思います。とはいえ、980~1980円が780円で、っていう価格設定はそこまでお得感がないような。でもこれのお陰で潤沢な予算がとれて長大なスタッフロールの映画みたいな連続ドラマが制作出来てるんだもんね。うまくいってほしいなぁ。あとはどれだけ宇多田さん要素がフィーチャーされるか、ですね。

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おおぅ、「First Love 初恋」は17時に配信が始まったのね。てことで全9話一挙配信なのか。17時ジャストから倍速で観てたとしてもまだ観終わった人居ないよね。

さて、一挙配信ならこれネタバレネタはどうしたものか。いつドラマの感想をここに書くのが正解なのか? 難しいなぁ。下手に全部観ちゃったら、ネタバレ書かなくても行間から読み取れる事が出来てきちゃうもんねぇ。でも折角なので観てみたいし、取り敢えず後でぼちぼち第1話を観てみてから判断しますかね。


ドラマの方は一旦置いておいて、一昨日からの話の続きを。CDシングル『First Love』収録トラックについてだったね。まずは『First Love - featuring David Sanborn』から。

このトラック、かなりゲスト泣かせ。というのも、まるっきりオリジナルと同じ音源を渡されて「ここに貴方の演奏を足して」という依頼だったようだから。既にアレンジが完成されてる所に音を足したら大体蛇足になるじゃん…! よくこんなオファー受けたなと。

しかしそこは百戦錬磨のデイビッド・サンボーン。彼のウィキペディアを見てくれればわかる通り、24年前のこの時点で既に歌モノでのゲスト演奏は経験豊富でして、見事なパフォーマンスで魅せてくれております。

鍵となるのは「弾かなくていい所は弾かない」こと。実際、多分どこに音を足してもよかったんだろうにこの人、1番まるまる放置して、2番に到る間奏部分まで全く音出さないからね。この潔さが成果を生んだ。

そこからも、出しゃばらない。控えめに脇を支えるのに徹する。サビに入ってストリングスが派手になってきてやっと「ここでなら多少は吹いても大丈夫かな?」という具合に気合いを入れてはくるものの、それでもまだ控えめ。歌モノバラードにおけるサックス演奏の機微をわかってらっしゃると申しますか。

とはいえ、吹くべき所ではしっかり吹いてくる。2番のサビが終わってキーチェンジして更に盛り上がる所ではキッチリと半音階上げてアピール。あそこの心地良さがハイライトだよね。そのあとアウトロに向かってしっかりとサックスソロをまとめて終局。実に巧い。

『First Love』という曲はピアノを筆頭にしてクラシック・ギターとストリングスがしっかりとアレンジを支えている為、そうそうサックスが入れる隙間がない。1番サビ以降はラウドなベースとドラムスもやってくるし、果たしてどこにどう音を入れればと思案したかと思う。特に、ギターの演奏がとても控えめな為(元々音の小さい楽器ですしね)、これを邪魔しないようにというのは考えたかと思うが、うまく入れ替わり立ち替わりになるように音を差し挟んでるわね。オブリガートと言うのも烏滸がましい程慎ましくね。テクニックをひけらかすことなく、歌がより活きる構成になっていて、如何にも手練れだなぁと感じさせる仕上がりになっております。

裏を返せば、ゲストの存在感で押して全くオリジナルと違う印象を与えるというよりは、オリジナルの持ち味に少し化粧を足した程度の、楽曲の持ち味をそのまま活かすアプローチな訳で、「そんなのわざわざ高いギャラ払って呼んだ甲斐がないじゃん」と評価されるリスクもあったかもね。ここらへんは好みの問題かな。私は好きなのです。日本人好みの「引きの美学」の中に甘い旋律を忍ばせる、まるで上品な和菓子のようなセンス。うむ、そう、「サンボーンさん、まるで和三盆みたいな味わいだったね」という駄洒落を言いたかっただけなのです今回は!すいませんでしたっ!(笑)

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おおぅ、サッカーワールドカップ本戦で日本代表が優勝経験国に勝つのは史上初なんか。そらせやろまいか。日本2-1ドイツ。今朝のトップニュースだったし時事ネタ織り込んどいて日記らしくしとこ。なお朝起きたら同組のもう一試合がスペイン7-0コスタリカという唖然な点数で。一夜にしてスペインのガヴィくん18歳がスーパースターに…はなってなかったけど、優勝候補の一角ねぇ。

で、次の日本vsコスタリカ戦が27日日曜日の19時キックオフということで、完全に「不滅のあなたへ」第6話の真裏じゃないっすか! いやまぁでもアニメ観る人は録画や配信という手があるし、スポーツは生中継だからねぇ。内容はまだまだこれから尻上がりに面白くなっていく所なだけにここらへんで脱落者が増えると勿体なくはあるけど、ますます今までの回を観てないと何が何だかわからなくなっていくというのもあるし、なんだか第2期は難しいね! 「SPYxFAMILY」なんかが第2期から観始めても全然楽しめる(アーニャ可愛いって言ってれば済む)のと対照的だわねぇ。宇多田ヒカルの歌声に惹かれて観てみたけど何が何だかわかりませんでした、ってなるのが「不滅のあなたへ」なのかな…。

まぁいいか、終わった後に「名作だった!」と評判になればそこから配信が活発になるということもあるし、長い目で見ていこう。全編知った後に聴く『PINK BLOOD』の味わいもまた別格だろうて。

配信といえば今日からいよいよNetflixドラマ「First Love 初恋」の配信がスタートする。全世界同時配信の場合だとこれ今日の何時からになるんだ? と思いググってみたら

「作品がオリジナルである国: 太平洋時間の午前0時から視聴可能」
https://help.netflix.com/ja/node/118959

とのこと。太平洋時間を換算すると、

「日本時間の午後5時」

ってことになりますね。ただ、

「全エピソードをいっきに配信する場合は、日本時間の17時。毎週1話ずつ配信される場合は、日本時間の19時。」

という記述もあったので、「First Love 初恋」が1話ずつ配信の場合は

「日本時間の午後7時」

からのスタートになるのか。さてこれどっちか知らないので、今日の夕方になったらチェックしてみますかね。

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管楽器や弦楽器をフィーチャーした『First Love』といえば、シングル盤の『First Love』に収録されている『First Love - featuring David Sanborn』と『First Love - Strings Mix』を押さえておかねばならないだろう…という話をする前に、そうだそうだ、1999年に発売されたそのCDシングル盤の位置付けみたいなものを語っておかなくちゃ。


もう来月、あと半月ほどで2枚組EP『First Love/初恋』が発売される訳だが、当然1999年当時も、上述の通り『First Love』のシングル盤CDが発売されていた。が、当時を知らない人の為にその頃のリスナー側の受け取り方を記しておこうかなと思う。

シングル盤『First Love』のウィキペディアを見ると「オリコン週間最高順位第2位」とある。泣く子もまた咽び泣く超有名国民的大名曲がなんで1位獲ってないねん、となるとこだけどこれはまず第1に8cmCDと12cmCDの2種類が発売されて売上が真っ二つに割れ、オリコンで別々に集計されてしまったから、というのがある。合算だと1位を獲っていたのだ。

あともうひとつは、もうみんなこの歌を知っていて持っていたから、というのが大きかった。その前の2枚のシングル盤(『Automatic / time will tell』&『Movin' on without you』)とこの後の2枚(『Addicted To You』&『Wait & See ~リスク』)が何れもミリオンを軽く突破しているのに、この最も有名で最も愛されている『First Love』のCDシングルが累計出荷枚数96万枚とミリオンに届いていないのは、もうみんなアルバムでこの曲を持っていたから。だってアルバム『First Love』の発売日は1999年3月10日だったのよ。シングル『First Love』が発売された4月28日の頃には総売上500万枚を突破して、ゴールデンウィークを明ける頃には日本新記録と騒がれるくらい、もうみんなアルバム『First Love』を買って楽曲『First Love』を聴いていたのだ。更にテレビでは同年4月8日からドラマ「魔女の条件」の主題歌として流されていた。なんていうか、この『First Love』のシングル盤って、「わざわざ買うまでもない」1枚になってしまっていたのだそのタイミングでは。シングルカットとはいえ、「アルバムが買われすぎて」売上が伸びなかったというのはなかなかに無いことだった。兎に角CDを買う習慣のある人は(無い人までも!)須くアルバム『First Love』を買っていたからね。

そんな状況でそれでも敢えてシングル盤の『First Love』を買う人は、アルバムに収録されていなかったカップリングの3曲がお目当てだったということになる。いや勿論、アルバムは高くて買えないけどシングル盤なら、という人も多かったろうけど。あと、タイトルもジャケットも紛らわしいのでアルバムと間違えて買った人も居たとか居なかったとか?? アルバムジャケットはカラー写真、シングル盤はモノクロだから! 今回のアナログ2枚組EPがまたアルバムのセッション時のカラー写真をジャケットにしちゃったもんだからまたしても混乱を助長してますけども!


…と、いう感じなのでこの『First Love - featuring David Sanborn』と『First Love - Strings Mix』の2トラックは、当時それでもシングル盤を購入した物好きな(?)リスナーたちに愛されたトラックなのでありました。次回こそその話をしましょうかね。ってもうドラマ始まっちゃうけどね!

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今日は『ぼくはくま』発売記念日か。ヒカルがジャケットに写っていない数少ないCDシングル。あとは『For You/タイム・リミット』と『HEART STATION』くらいか。

『BADモード』でアルバムジャケットに於ける顔面ドアップの呪縛(?)からヒカルは解き放たれたが、今回のジャケットの肝はヒカルも言うとおり「背景が写ってること」だ。今までは環境云々より「宇多田ヒカルの世界」だったのが、「宇多田ヒカルと世界」に変わった。いやまぁ、『Fantôme』『初恋』の2枚も、同じセッションの他の写真には背景があったりするんだけどね。でもやっぱりジャケットに選ばれた1枚がステートメントだろう。

これをみて、宇多田ヒカルという存在が作品の中で相対的に小さくなった、と解釈するのは私真逆だと思う。寧ろ、肉体から飛び出して周囲にも宇多田ヒカルの影響…というより自己、自我が波及してる顕れだと感じている。つまり背景も肉体も両方含めて宇多田ヒカル。毎度触れるが(ホントな)『気分じゃないの(Not In The Mood)』で周囲の出来事を書くことによって最も宇多田ヒカルを感じさせてくれた。あれが出来るようになってくれば様相はまるで変わってくる、という訳だ。

となると、全く違う反転があるかもしれない。次作ですぐにとはならないだろうが、将来的に、ジャケット写真が「宇多田ヒカルの見る風景」になっていく可能性がある。ジャケットとして想像するだけなら難しいが、単なるスナップ写真としてなら、例えばダヌくんや照實さんや三宅さんや梶さんや…そういった人たちがカメラに向けて笑いかけてる1枚があったなら、それは「宇多田ヒカルの見ている景色」なんだなと僕らにもわかるだろう。勿論これだとジャケット写真にはならないけども。そういう写真にシフトしていく可能性もあるんじゃないかなと。

アルバムのそれらとは異なり、シングルCDには引きの画面でヒカルがポツンとみたいなのは結構ある。『光』とか『Be My Last』とか。たった1曲だと「宇多田ヒカルの世界」に引き込んでしまう意図が薄いともいえる。一方で『FINAL DISTANCE』はアルバム群を凌駕するほどにドアップだ。地上波テレビでのプロモーションを拒否した同曲は、真正面から対峙してじっくり宇多田ヒカルの世界を知って欲しかったという所だろうか。

視点と視野と視座は常に重要である。どこにいて、何の中から何を見出すか。『ぼくはくま』のジャケットはまくまくんだが、後にヒカルは『HEART STATION』(と『Goodbye Happiness』)の時にギガントの頭をとって中に自分が居ることを見せつけた。後付けでしかないのだが、この『ぼくはくま』のまくまくんのジャケットでも、ヒカルの気分の中では自分が着ぐるみの中に居たのかもしれないな。だって「きみはくま」じゃなくて『ぼくはくま』なんだもんねぇ。そう考えるとこのヒカルの姿の見えないジャケットにもちゃんと中の人として写ってることになるんかな。うぅむ、16年前の作品でも、新しい見方は出来るもんだね。

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ネトフリドラマプレミアムイベントYouTube配信観れてないのでその話はまた日を改めて。へぇ、『First Love』のオーケストラ・バージョンが流れたの? そりゃ聴くのが楽しみだ。12月9日リリースの配信音源やアナログレコードに収録されていないんだしな。


で。その『First Love』の歌い出しといえば

『最後のキスはタバコのflavorがした』

だが、当時ここを未成年が歌っている事が問題に…はそんなにならなかったが、話題にはなった。選抜高校野球という未成年だらけのイベントの入場行進曲に採用されたからだが、23年経ってますます喫煙への風当たりが強くなる昨今…どころか喫煙者が激減した昨今だと本当に問題にされてしまうかもしれない。ヒカルも昔みたいに「いいじゃんね、歌詞なんだから」とか言い返せるかどうか。今や成人してて本当によかった(どころか来年ダブル成人式っすな)。

先日pixivが決済会社の検閲の影響で規約変更をするという話題もあった。そういった個別の件についてはわからないが、一般論として検閲が行き過ぎにならないように引き続き祈っておきたい。

ヒカルの歌詞は比較的安全だよねと思っていたらApple Musicのセンサーシップに引っ掛かって一部音声がカットされた、という話は耳に胼胝が出来るほどしてきているが、ではこれ、今後我々はどういう対処をすべきなのか。

いちばんあっさりした方法は、しっかりとフィジカルを購入することだ。定額サブスクや無料で配信するから検閲に引っ掛かるのであって、個別のパッケージ販売にまで影響を及ぼせるとは考えづらい。勿論、通販などでは決済会社に止められる可能性はあるが、フィジカルの購入方法は配信より多岐に渡っているからより確実だ。今後放っておいたらストリーミングの『BADモード』は“健全な”バージョンしか聴けなくなっていくかもしれないので、しっかりとCDも買っておこう。

今までの音源はそれでいいとしても、今後はどうなるか心配といえば心配だ。CD自体の生産がいつまで続くかわからないからだ。特に日本以外の国では日本以上にCDの存在感が薄くなっている。

それを踏まえると、今年の宇多田ヒカルの徹底した「アナログレコード攻め」なんかはその点でいいセーフティ・ネットになっていくのではあるまいか。過去作をアナログ化して、今後の作品もアナログレコードでリリースしていく。実際、海の向こうでは「アナログレコードとサブスクストリーミング」という組み合わせでのリリースは最早珍しくもなんともない。絶対数は少ないものの、アナログレコードは暫くかなりの需要があるはずだ。

ここらへんは時間感覚との勝負になるだろうが、宇多田ヒカルの音源を検閲ナシにしっかり手許にキープしておく為には、今後はアナログレコードの購入がより確実な手段になっていくかもしれない。ならばどうせならもうアナログレコードを聴ける環境を整えてしまっておいた方がいいのかもね。

「いや、宇多田ヒカルの歌詞が検閲されるだなんて有り得ないよ」というのももっともなので、心配し過ぎというのはその通り。眉唾だし絵空事だ。今後アナログレコードを買うかどうか、買っていくかどうかを迷ってる人に「そういう安心も得られるかもよ」と一言添えたかっただけなので、余り深刻に捉えないようにね☆

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そうか、今宵はNetflixドラマ「First Love 初恋」の配信記念プレミアムイベントだね。

https://twitter.com/hikki_staff/status/1593857904334888960

NetflixはプレミアムイベントをYouTubeで配信するんだ…と思ったけどこれ無料サービスがないんだっけかネトフリは。或いは生配信プラットフォームが無いか。どちらにせよ普段からYouTubeで宣伝してるしその延長線上なんだろうけど、アナログテレビ世代としては民放が他の局の番組宣伝を自局でやるみたいな感じで、時代が違うんだなと改めて痛感させられる。


さてさて、私の関心はどれくらい『First Love』や『初恋』が流れるか、だわね。もう24日には配信だから焦ってはいないのだけれど、リミックスやリマスタリングがどんな効果を伴っているかは興味深い。十中八九、プレミアムイベントを観てる人はそんな音の違いには気づかないだろう。しかし、気づかせずに効果的ということは有りえる。

音が変わってると思わせずに、一方で「いつまでも色褪せない名曲だな」とでも思って貰えれば成功だ。何十年も続く食品ブランドでも、毎年のように味に改良を加えて時代のニーズに合わせている。『This Is Love』や『Kiss & Cry』でお世話になった日清カップヌードルも、私の小さい頃と較べたら味が結構変わっている。だけど、メーカーはそれを声高に叫んだりはしない。たまにはリニューアルとか言うけどね。気づかないうちに気に入って貰い続けているのだ。

果たして、歌にもそういったリニューアルは必要だろうか。ノスタルジックに聴くだけなら、寧ろ昔ならではのサウンドの方が耳馴染みがあっていいかもしれないが、今回はネトフリドラマの劇中で流れそうなのだ。そういう時にサウンド面で最新のクォリテイの他の劇伴音楽と較べて出音で聴き劣りすると遣る瀬ない。そんな事情もあっての最新ミックス、最新マスタリングであろうかとも思われる。

故に、その効果は、ドラマを視聴しているときに最大限であって欲しい、とは思う。一方で、こちらとしては様々な『First Love』を聴いてきているからその中での判断となる。ちょっと一般視聴者(がどれくらい居るかわからないが)とは感想が異なるかもしれない。


他方、『初恋』の再評価の流れはどうなるのか。元々TBSの地上波ドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」のイメージ・ソングとして世に出た1曲。この時のイメージってどれくらい引き摺られているのだろう? また、ドラマ自体の視聴者層はどれくらいカブっているのだろう? 何か印象が残っていたとして、それを払拭する程のインパクトがあるのだろうか。

しかし、なんといっても高い壁なのはNetflix自体への加入だ。今ここを読んでいる人であっても月額が高いなぁとNetflixに課金されるのを躊躇っている人は多そうだ。廉価な広告プランも新しく加わっているが果たしてどれほどの効果があるのやら。

そんな中でこのプレミアムイベントの視聴者数はひとつの目安にかるのかな。ダブル主演のお二人の人気が鍵なのだろうが、ドラマタイトルを担う宇多田ヒカルの影響力も大きい。イベント自体は見なくても、視聴者数はチェックしておいていいかもしれない。

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(前回からの続き)しかし映像総集編といっても、具体策は難しい。例えば音源なら、レコード会社移籍時に前の会社に昔の曲の原盤権をとられても「リ・レコーディング・ベスト・アルバム」みたいなものを新しく制作して原盤自体を新たに手に入れるみたいな方法もあるんだけど、映像でそれやったことあるケースって聞いたことないもんなぁ。Spotify以外でも観られるように『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー』のビデオをもう1回撮り直すとか? その際バックダンサーを公募するとか?(そんな話はしてない(笑)) 

まぁ今んとこヒカルが何らかの映像の権利を失ったケースもないとは思うんだが。…『time will tell』のPVが公式YouTubeにないのは単に恥ずかしいからだよね?(笑) まぁあれは正式な映像じゃないか…『Fly Me To The Moon (...in other words)』とかも置くだけ置いときゃいいと思うんだけども。


地上波テレビ出演の類いは相変わらずでしょうしね。元々ビデオグラムの発想の無かった業界だからね。仕方ない。そんな制度や習慣になってない以上諦めるしかない。せめて各動画サイトにUPされてる過去映像については知らないフリを続けて欲しいわ。

でもなぁ。そのままにしとくには惜しいバージョンが幾つもあるのよね。『Be My Last』なんかチェリストとのタイマンとか(Mステ)、フルオーケストラとの共演とか(僕らの音楽2)があるんだぜ。正式リリースして欲しい。

せめてNHKはイギリスのBBCセッションズに倣って(『Animato』の歌詞に出てくる『BBC Sessions of Led Zeppelin~♪』のソレです)録音した音源だけでもリリースしてくんないかね。こちとら殆どテレビ観てないのに受信料払ってるんだから。(私ラジオはよく聴くので不満はないけど。なおラジオ受信機を所持していてもそれだけでは受信料は発生しません。) うちらは音源と、出来れば映像も受け取る権利があるはず! 死蔵なんてするくらいなら、法律改正して、10年経った映像は国会図書館のデジタルアーカイブからアクセス出来るようにするとかどうですか? 受信料で作ったドラマのDVDを普通の値段で売るとかしないで。あれほんとなんなんだろね??

今年の紅白歌合戦は今のところ出演の予定はないけど、『PINK BLOOD』をどこかの時点でテレビで歌って欲しさがまだまだあるので、そこの点は引き続き期待しておきたい。出来ればソフト化が可能なフォーマットを持つ新番組でも誂えてね。出来なくはないでしょ!?


いやまぁ、こういう愚痴は、どのアーティストのファンも持ってるだろうけどね。あぁ、そういやインスタライブのソフト化とかもしてくれませんかね…(延々愚痴が続きそうなのでここでカット(笑))。

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