無意識日記
宇多田光 word:i_
 



捨てたバラードはこのアルバムに適所がなかっただけであって今後復活するかもしれないのだ。テイク5は前作で海路と天秤されボツになった。ならテイク5はボツ曲クオリティかというとコレが完全に5th後半のハイライト。即ち、僕が光の最高傑作がこのアルバムに留まらないと断じるのは「シンプルで素直」より更に適切な何かを立てる事で光の幅広い音楽性総てが1枚に収まる様な作品が生まれる可能性を感じるからだ。海路を入れればテイク5がハズれ、セレブを入れれば地味バラードがゴミ箱へ、ではない全部盛りの1品。そんなアルバムを夢見ている。尤も、その日は来ない方が幸せなのかもしれないけどね。

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コンセプト「シンプルで素直」の威力が最も発揮されたのは制作ラストの曲Celebrateだ。バラード曲を捨て「20代半ばもイケイケ!」と言わんばかりのダンスチューンを完成させた。ココで注目したいのはそのバラード曲を"しばらくあたためていた"点である。僕らはアルバム完成後の自嘲気味に話す光しか見れないので推測する他ないが制作中は同曲を「最後のとっておきの自信作」と思っていたのではないか。「地味で辛気くさい」なんて貶める言い様だがBeMyLastを「あの暗いヤツ」と一笑に付す人である。曲の出来が悪かったのではなく単にコンセプトに合わないと気付いたのがハズした理由なんだろう。

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