村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

真間ママの紅葉モミジ

2017-11-14 22:15:44 | 茶道具、古美術、骨董
写真は
歌川広重 
名所江戸百景
真間ママの紅葉モミジ
手古那テコナの社モリ
継ツギはし

手古那とは
万葉の時代の少女の名前、


紅葉の間から見える空
雁が飛んでいる

眼下に鳥居、手古那の社がある

鳥居の右奥の橋が継橋

奥の山は筑波山
男体山と女体山
と二つの峰が目印

こうして言われないと
何を見るともなく
ぼうっと見ていて
何が書いてあるかを
気にしないものだ


山部赤人
吾も見つ 
人にも告げむ葛飾の 
真間の手児奈が 
おくつきところ
( 私も見ましたよ、
あの美しかったという
真間の手児奈の墓を。
帰ったら人に教えてや)

■ 葛飾の 
真間の入り江に 
うち靡く 
玉藻刈りけむ 
手児奈し思ほゆ
( 真間の入り江で
なびく玉藻を刈っていた、
美しい手児奈が
思い起こされたまらない )

高橋虫麻呂
■ 勝鹿の 
真間の井を見れば 
立ちならし 
水汲ましけむ 
手児奈し 
思ほゆ
( 真間の井戸を見ると、
昔ここで楽しく水を汲んでいた、
美しい手児奈が
思い起こされたまらない )

詠み人知らず
■ 葛飾の 
真間の手児奈を 
まことかも 
吾に寄すとふ 
真間の手児奈を
( 葛飾の真間の手児奈は、
私に心を寄せてに違いない。
 あの、真間の手児奈がだよ)

■ 葛飾の 
真間の手児奈が 
ありしかば 
真間のおすいに 
波もとどろに
( 葛飾に真間の手児奈が居た頃は、
あまりの美しさに
磯部の波もとどろいたものだ )

■ 足(あ)の音せず 
行かむ駒もが葛飾の 
真間の継橋 
やまず通はむ
( 足音をさせない馬さえいれば、
毎晩この継橋を渡って、
手児奈のところへ
通えるのになぁ )



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