たとえば、リンゴがそこに見えるとしても、前段プロセスで身体がその存在感を認知しなければリンゴは存在できません。前段プロセスでリンゴの存在感が成り立たない例をあげてみましょう。
まず私がこのリンゴを見ないうちに、だれかが来てリンゴを粉砕してしまうことを考えてみましょう。その人はリンゴをミキサーに放り込んでこなごなに粉砕してしまいました。そのジュースに庭から拾ってきた泥を混ぜてよくかきまぜています。さらに、台所から粉せっけんを持ってきて混ぜています。さらに冷蔵庫から卵を出して割って殻ごとぐちゃぐちゃにかきまぜています。さらに押入れから古いパソコンを持ちだしてきて金槌で粉々に粉砕して破片を先の混合物に混ぜあわせて練り合わせています。ついでに細かくちぎった紙くずとセメントも少しまぜてしまいました。もう何が入っているか分からないぐちゃぐちゃの混合物ができました。さあ、これは何でしょう?
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