人類の言語(自然言語)は(拙稿の見解では)、意図を持つ主体の行動を仲間と一緒に同時に予測しそれを共有する、という図式のもとに構成されている記述システムです(拙稿18章「私はなぜ言葉が分かるのか」)。言葉(自然言語)を使って物事を語る限り、主体―意図的運動、というこの図式から抜け出せない(一九二一年 ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』既出)。
これは(拙稿の見解では)言語以前に人類の認知機構が、目的あるいは意図を持つ主体の行動を仲間と一緒に同時に予測しその予測を共有するシステムとして構成されているからです。人間の認知機構は、物体(たいていは動物)が動くことを(目や耳で)感知すると、その動きの結果として実現する状況を予測し、その状況を実現するという目的や意図を持ってその物体(たいていは動物)が動いている、という図式を作り出す。
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