たとえば日本人の住居には玄関という構造があり、そこには必ず靴箱(昔は下駄箱と言った)という戸棚があります。ここで靴を脱いで中に入る。日本人ではない人々の家には靴箱に当たるものがない。日本人は、家の中では靴を履かない、という特有の行動をとります。日本人どうしが自分たちのその行動を説明するときには、道路は汚いから、というような理論が使われます。ところが実際、現代の日本ほど道路が清潔な国は少ない。この理論はグローバルスタンダードではない。それにもかかわらず、この道路不潔理論は日本では標準的理論となっています。この理論体系を維持するためには、靴箱は存在しなければなりません。逆に言えば、日本におけるこの道路不潔理論は靴箱を存在させるための理論であるといえます。
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