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哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

理性と本能の違い

2010年07月01日 | xx2私にはなぜ私の人生があるのか

考えることを重ねていくと、過去を教訓として未来をよく予測することができる。現在のその時その場だけの状況に具体的に対応するばかりではなく、遠い目標を定めて広い時間空間の中で自分がおかれた状況を予測し、それに身体を応答させることができる(二〇〇八年 ニラ・リーバーマン、ヤーコフ・トロープ『此処と今を超越することの心理学』)。つまり人間は、想像した状況に対応して自分の身体を反応させることで、物事を的確に予測できる。この働きによる行動のコントロールが、私たちが理性といっているものにあたる、といえます。

一方、サルが目の前の子を抱く、というようなその時その場だけで作動する反射運動の連鎖による行動の発現を、私たちは本能という。とすれば、本能といわれるものの働きが現在感覚器が感知する目の前の現実だけに反応するのに対して、理性といわれるものの働きは過去から未来へかけての広い時空の中での、客観的に予測される仮想の現実に対応する、といえる。ここで客観的な仮想の現実というのは、自分の感覚感知だけでなく、むしろ仲間の視点に憑依して見た世界の予測から感じとれる現実、ということです。

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