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哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

全知全能の権威者

2012年07月27日 | xxx私を知る私

Draperlamia 逆説的ですが、この言語表現の限界を超えるような現代的な自己中心的(第二の)自我は(拙稿の見解では)、文字による言語表現の出現によって顕在化したのではないか、とみることができます。文字が発明されて、聖書経典、宣誓書、通達書

契約書、法律書、文学書(あるいは現代における書籍、新聞)などに神あるいは王など全知全能の権威者(現代のマスコミ)が発する言葉が文字化されて記述され社会的に機能するようになる。全知全能の権威者の視座から見た自己中心的感覚の記述が日常的に機能するようになる。その結果、権威者の語る言語によるこれら表現(第一の自我)の後ろにある、全能の主体、つまり幼児的自己中心自我(第二の自我、言葉では言い表せない本当の私)の存在感を呼び起こすようになった、と(拙稿の見解では)推測できます。

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幼児帰り

2012年07月26日 | xxx私を知る私

このように現代人の自我概念は、過去十数万年の人々にとって支配的であったような仲間と共有する集団的自我(第一の自我)を下敷きにしてはいても(拙稿の見解では)、文明社会の影響によって一種の幼児帰りを起こしていて、自己中心的自我(第二の自我、言葉では言い表せない本当の私)を表層に表してきていると考えられます。

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近代哲学の自我問題

2012年07月25日 | xxx私を知る私

Draper_wrathoftheseagod 私たち現代人には、大なり小なり、だれにでも、自分が王様、自分が神様、自分が死んだあとはどうでもよい、というような仲間集団への依存とは逆方向の、言葉ではうまく言い表せない(言語の限界を超える独我論的な)、自己中心的な自我感覚が強くあります。この感覚は、ふつう幼児的自己中心主義とされて片づけられることが多いようですが、実は、近代哲学の自我問題の出発点となった心身二元論の土台になっていると考えることができます(稿19章「私はここにいる」 )。

拝読ブログ:覚え書:「今週の本棚:山崎正和・評 『西洋哲学史 1-4』=神崎繁・熊野純彦・鈴木泉、責任編集」、『毎日新聞』2012年07月22日(日)付。 - Essais d’herméneutique

拝読ブログ:不眠症で悩まされた小説家たち

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自我感覚が変わる

2012年07月24日 | xxx私を知る私

私たちは今でも、過去十数万年にわたって人類が使っていた言語形式と同じと思われる第一人称、第二人称、第三人称という形式を持つ自然言語を使っています。その言語のうえで私たちは自分というものを考えている。しかしながら現代人である私たちが自分というものを強く意識するときは、自然言語が発生したと推測される十数万年前過去の人類の自我感覚とはかなり違うと考えるべきでしょう。私たちの身体が置かれている物質的な環境の違いと、さらに大きくは社会的な環境の違いによって、自我感覚が変わってきているはずです。

「私を知る私」というような言葉で自分を反省してみる(拙稿本章のような)場面においては、客観的現実としての自分ばかりでなく、むしろ客観的ではない、言葉では言い表せない本当の私というような、自己中心の感覚が第二に来ているでしょう。第二というよりも、感じ方によっては第一かもしれません。

拝読ブログ:人類の進化 | 萌萌虫

拝読ブログ:「人類1年暦」からヒトの健康を見直してみませんか - 薬屋のおやじのボヤキ

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出世哲学、行動戦略、処世術

2012年07月23日 | xxx私を知る私

Draper_lancelotandguinevere_2 そうであるとすれば、自我概念は、仲間の一人としての自分、つまり仲間と共有する客観的現実の一部としての自分を知ることがその元来の機能でしょう。

仲間の集団的観点からみて、自分という人間がどういう役割でどういう影響力を持つかを予測するための道具としての自我。それは現代でも社会感覚としての自我、つまり、他人との関係において見定めることができる自分の姿、あるいは兵法、マキャベリズム、出世哲学などいわゆる、行動戦略、処世術に描かれる自我として、第一に現れている自我概念です。

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