「私とはこのロボットのことだ」と私は語るに違いありません。人間そっくりのスーパーリアルロボットですから、だれもがロボットの身体を見ながら、それが私として会話してくれます。そのとき、こちらにある私の本当の身体は、いったい何なのか?
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それにもかかわらず、私は私の身体が私だとしか思えないでしょう。しかし、その未来の科学は人間そっくりのスーパーリアルロボットをも実現しているはずです。そのロボットはバーチャルスーパーリアリティを使って遠隔操作できる。操縦している私の目にはロボットのカメラ画像が入ってくる。私の筋肉にはロボットの圧力センサーの測定する抗力が感じられる。ロボットが歩き回れば私自身が歩き回っていると感じられます。
そのロボットにつながれたまま、私は数日を過ごすとしましょう。そういう実験では、私はそのロボットの身体が私の身体だとしか感じられなくなるでしょう。
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おかしさを感じないですむけれども、おかしくない根拠はない。私の身体の内側に私の内側があるという証拠はまったくありません。今世紀の終わりころ、あるいは来世紀に入って、科学の発展により脳の言語機構は詳細に解明されるでしょう。神経細胞の連結状態は完全に記述できるようになる。それを知れば知るほど、私の内側と思えるものは見つからない、と思われます。私の身体の内部のどこにも、私自身が見つからないことがはっきりするでしょう。
幸い、私は私の身体の内側を見ることができない。真暗闇ですから。私の身体のどこがどう変化して私がこうして言葉を語っているのか?まったく分かりません。自覚できません。そうであるから、私の身体の内側に私の内側があって、私がこうして身体を使って言葉を語っているのだ、としてもおかしいとは感じないですむ。
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