さて、シマウマのほうは、自分たちがライオンに追いかけられる運動のシミュレーションを持っているでしょう。
ライオンが来る→逃げる→ライオンが追ってくる→全速で逃げる→ライオンが全速で追ってくる→どんどん逃げる→ライオンが引き離されて追ってこないところまで逃げ切る
これがシマウマとしての仕事の流れです。シマウマは、その身体の中にこういうシミュレーションを持っているに違いない。
シマウマは同時に、またその身体の内部に、ライオンの運動目的イメージをライオンの概念とのペアの二項形式(ライオン、シマウマを追う)という運動シミュレーションの形式で持っているはずです。それは次のようになる。
ライオンがシマウマに気づく→近づく→シマウマが逃げると追う→シマウマが逃げてもしつこく追う
シマウマの内部にあるこういうライオンのシミュレーションを使って、シマウマは自らの恐怖を駆り立て、全力を振り絞って走り続ける、と推測されます。
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