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てらまち・ねっと



 日光に当たるのは健康に良いことか悪いことか、人によって考えが違う。
 私は、若い時は、黒く日焼けした方が健康的で良いと思ってきた。
 でも、最近は、無理には陽に当たらないようにしている。
 
 この夏も、「外で半袖」にはならないようにしているので、
 時に畑で半袖になると、すぐに「肘のあたり皮膚がチリチリ」する感じになる。
 だから、すぐに長袖を着る。そんな風な体感になった。

 昨日の報道に「ビタミンD不足 :北日本は長時間の日光浴を」という旨があった。
 それは言えるのだろうけど、悩ましい。

 国立環境研究所のWebページを見てみた。 
   ・・・この表から、7月の晴天日の12時には、札幌・つくば・那覇ではそれぞれ、4.6分・3.5分・2.9分で必要量のビタミンD生成を行うことが出来ることが判ります。
    一方、12月の晴天日の12時では、那覇では7.5分、つくばでは22.4分で生成するのに対し、太陽高度の低い札幌では、必要量のビタミンD生成に76.4分という長い時間が必要となることが判明しました。
    実際には、曇りや雨等晴れ以外の日もあることから、必要なビタミンD生成のためには、さらに長時間の日光浴が必要となります。


 この国立環境研究所のページには、
   「紫外線照射によるビタミンD摂取の必要性と有害性」
 という項目もあった。

 ともかく、日本の中間的な位置として「つくば」では、
 >夏は「3.5分」、 冬は「22.4分」
、ということらしい。

 日光の特性や最近話題の UVA と UVB については、例えば次。
    ⇒ UVAとUVB (紫外線A波と紫外線B波について) - ロート製薬の紫外線対策
   
 
 でも、毎日新聞には次の記事もある。
   1978年、旧国立がんセンター(現・国立がん研究センター)が「がんを防ぐための12カ条」を提唱、
   その第10条に「日光に当たりすぎない」という項目がありました。
   しかし、2011年に更新された「新12カ条」では、日光の項目がなくなっています。
   むしろ、日光を浴びるとビタミンDによって骨が強くなるほか、大腸がんなどを予防しますから、多少は日光に当たった方が良いためです。


 最近の「大陽の直射日光に注意」という流れと、学者の、少々なら大丈夫、という良くある認識とのズレを感じる。
 
 ところで、今日は、どんよりした曇り、時折、パラパラの天気。
 だから、朝は、安心して「アスパラに菜種かすを追肥として施す」作業。
 昼前に岐阜市内での所要に出かけて、午後は・・・・

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 ●国立環境研究所 / 体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定
—札幌の冬季には1日に76分の日光浴が必要—2013年8月30日体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定
—札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要—


                国立環境研究所 / 体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定 —2013年8月30日
    (筑波研究学園都市記者会配布)  平成25年8月29日(木)
             独立行政法人国立環境研究所  地球環境研究センター

国立環境研究所と東京家政大学の研究チームは、このほど健康な生活を送るのに必要不可欠な成人の1日のビタミンD摂取量の指標とされる、5.5 μgすべてを体内で生成するとした場合に必要な日光浴の時間を、日本の3地点である札幌、つくば、那覇について、季節や時刻を考慮した数値計算を用いて求めました。

その結果、両手・顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、紫外線の弱い冬の12月の正午では、那覇で8分、つくばでは22分の日光浴で必要量のビタミンDを生成することができるものの、緯度の高い札幌では、つくばの3倍以上の76分日光浴をしないと必要量のビタミンDを生成しないことが判りました。紫外線を浴びすぎるとシミやしわ、皮膚がんの原因となることから、最近極度に紫外線を忌諱する風潮も一部で見受けられますが、冬季の北日本などでは食物からのビタミンD摂取に加え、積極的な日光浴が推奨されることが今回の研究で明らかとなりました。
なお、本研究結果は、8月30日発行の日本ビタミン学会の機関誌「Journal of Nutritional Science and Vitaminology」に掲載されます。

1.背景
健康な生活には、必要な量の各種ビタミンの摂取が不可欠です。その中の一つであるビタミンD*1について、現代の日本人の多くは慢性的に不足しているという報告があります*2。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2010年版)」では、成人について1日のビタミンDの摂取目安量として、最低5.5 μg、上限50 μgを推奨しています*2。

諸外国では、もっと多くのビタミンD摂取を推奨する研究者もいます。ビタミンD欠乏は世界的に問題となっており、高緯度に位置する北欧諸国などでは、日光浴不足によるビタミンDの欠乏を補うためにサプリメントの摂取が積極的に行われています。日本でもかつてはビタミンDが豊富な魚介類の摂取や、積極的な日光浴により、ビタミンDは比較的充足していたと考えられます。それが最近では、乳幼児・妊婦・若年女性・寝たきり高齢者等を中心にビタミンD不足が指摘されてきております*3。

我が国を含む多くの民族においてビタミンDの必要量の大部分は日光紫外線照射による体内での生成に依存していると考えられていましたが、1980年代のオゾンホール発見等オゾン層の破壊が顕在化して以来、紫外線は有害であるとの考え方が浸透し、太陽光をなるべく浴びないようにするという風潮が広まってきたことも、近年のビタミンD不足の一因と考えられます。また、特に女性においては、紫外線の照射はシミ・しわの原因となるなど主に美容上の観点から、なるべく日光浴を避けるという傾向にあるものと思われます。

実際、京都市内で2006年から2007年にかけての1年間に出生した新生児1120人を対象とした調査では、全体の20.5%にビタミンD欠乏症を示唆する頭蓋ろうが認められました。しかも発症には明らかな季節変動性が認められ、胎児の骨量が増加する妊娠後期が太陽紫外光の弱い冬季であった4~5月出生時に、特に頭蓋ろうの頻度が高いという結果が示されています。

紫外線によるビタミンD生成を推奨するため、環境省をはじめとする関係機関は、表1に示すような日光浴を推奨しています。ところがこれを見てわかる通り、組織によって推奨する値には大きなばらつきがあり、また紫外線の量に大きな違いがある地点(緯度)や季節の違いもあまり考慮されてはいません。そこで、本研究では国内の代表的な3つの地点を選び、日本人が1日に必要とされているビタミンDを、日光浴のみによって体内で生成するのに必要な日光照射時間を、季節や時刻を考慮した数値計算を用いて求めました。

表1. 各機関・組織のHP等に記載されているビタミンD生成に必要な日光照射時間

2.今回の研究結果の概要
本研究では、健康な生活を送るのに必要不可欠な成人の1日のビタミンD摂取量の目安とされる、5.5 μgのビタミンDを、すべて日光照射によって体内で生成させるとした場合に必要な日光照射時間を、放射伝達モデルSMARTS2*11を用いて計算しました。このモデルの中では、太陽から発する紫外線が、太陽-地球間距離を補正し、特定の場所・時刻において地上に達するまでに減衰する要因として、空気分子による散乱、オゾン等の分子による吸収、エアロゾルによる散乱と吸収、標準的な地表面の反射特性を考慮に入れています。

また、紫外線は雲が存在すると多重散乱の影響によって大きく変化するため、今回は雲のない晴天日を仮定して計算を行いました。オゾン全量は気象庁が札幌・つくば・那覇で観測しているドブソン分光光度計によるオゾン全量の日代表値を、エアロゾル量に関しては同様に気象庁がつくばでサンフォトメーターによって正午に観測した値を使用しました。その結果得られた紫外線スペクトルに、ビタミンDを生成するCIE作用曲線*12を掛け合わせたものを波長290~325 nmまで積分して、ビタミンD生成紫外線量としました。このモデルによる計算結果は、気象庁高層気象台がつくばで観測した値と比較して、とても良い相関を示していました。

紫外線によって体内で生成するビタミンDの量を計算するためには、ビタミンD生成紫外線が単位量当たりに体内で生成するビタミンD量の値が必要ですが、これにはイギリスのDavieらの論文*13の値を用いました。さらに、紫外線を浴びる皮膚の色に由来するスキンタイプと皮膚の表面積を仮定する必要があります。ここでは、スキンタイプとしては日本人の平均的な値をSPT: IIIとし、皮膚の表面積として、大人の両手の甲と顔を合わせた面積に相当する600 cm2を用い、以上の前提の上に、札幌・つくば・那覇の3地点について、午前9時・正午・午後3時の各時刻において、ビタミンD 5.5 μgを生成するのに必要となるビタミンD生成紫外線照射時間を求めました。

表2に、上記の前提条件のもと、今回の計算で得られた結果をまとめます。この表から、7月の晴天日の12時には、札幌・つくば・那覇ではそれぞれ、4.6分・3.5分・2.9分で必要量のビタミンD生成を行うことが出来ることが判ります。一方、12月の晴天日の12時では、那覇では7.5分、つくばでは22.4分で生成するのに対し、太陽高度の低い札幌では、必要量のビタミンD生成に76.4分という長い時間が必要となることが判明しました。
実際には、曇りや雨等晴れ以外の日もあることから、必要なビタミンD生成のためには、さらに長時間の日光浴が必要となります。


*11 SMARTS2: 1995年にGueymardによって開発された、地上に到達する紫外線量を計算するためのシンプルな放射伝達モデル。
*12 CIE作用曲線: CIE(Commission Internationale de l’Éclairage: 国際照明委員会)が2011年に発表した、紫外線の波長とそれによってビタミンD生成を起こす量の関係を示した曲線。
*13 Davie, M. W. J., et al., Vitamin D from skin: contribution to vitamin D status compared with oral vitamin D in normal and anticonvulsant-treated subjects., Clin. Sci., 63, 461-472, 1982.

表2. 5.5 μgのビタミンDを生成するのに必要な、各地・各時刻での日光照射時間

3.紫外線照射によるビタミンD摂取の必要性と有害性
今回の解析により、健康な生活を送るために必要な量のビタミンDを日光浴だけから得ようとすると、特に緯度の高い札幌の冬季には、晴天日のお昼という一番太陽紫外線の強い状況下でも、今回仮定した前提条件のもとでは、毎日76分というかなり長時間の日光浴が必要となることが判りました。実際には冬季の札幌は晴天日が少ないため、さらに長時間の日光浴をした方が良いことになります。また、顔と手だけではなく、足や腕など日光に当たる部位を増やすことによって、必要な日光浴時間は短縮させることが出来ます。

もちろん、ビタミンDは魚やきのこなどの食物や、場合によってはサプリメントによっても体内に補給することが可能です。冬季の北日本では、食物などからのビタミンD補給と併せて、積極的な日光浴が推奨されます。また、1日に消費される以上に得られたビタミンDは体内で蓄積され、ある程度はその効果が持続することが判っています。

紫外線を過度に浴びすぎると、シミや皮膚の黒化、場合によっては日光角化症や皮膚がんなどの原因となることが懸念されます。その目安として、WHO等は皮膚に紅斑を起こす最少の紫外線量を、最少紅斑紫外線量(1 MED)として定義しています。この量以上の紫外線を頻繁に浴びることによって、上記疾病の危険性が高まります。しかし我々の試算によると、1 MEDに達するまでには、必要なビタミンDを生成する紫外線照射時間の約4~6倍の時間が必要となります。
この範囲内で適度な日光浴を行い、十分な量のビタミンDを補給することが、健康な生活を維持するために必要と考えられます。



●ビタミンD不足:北日本は長時間の日光浴を
        毎日新聞 2013年08月30日
 成人が1日に必要とする量のビタミンDを体内で作るには、北日本ほど長時間の日光浴が必要とされ、冬の札幌市では茨城県つくば市の3倍以上の時間がかかることが、国立環境研究所(つくば市)の研究で明らかになった。30日付の日本ビタミン学会機関誌に発表する。

 ビタミンDが不足すると骨が弱くなったり、高血圧などになる危険性が高まる。ビタミンDは魚などの食事からとれるほか、紫外線を浴びることによって体内で作られる。厚生労働省の基準では、成人に必要な1日の摂取量は最低5.5マイクログラム。魚では1匹(約50グラム)を食べる必要があるが、日光浴の方が手軽とされている。

 そこで、同研究所の中島英彰・地球環境データベース推進室長らのチームは、ビタミンD5.5マイクログラムを、日光浴だけで作るための必要時間を分析した。その結果、12月の晴れた日の正午に顔と両手を露出した状態で、那覇7.5分▽つくば22.4分▽札幌76.4分−−と、札幌ではつくばの3倍以上の時間がかかることが明らかになった。

 中島室長は「最近は紫外線を避ける人が多く、慢性的にビタミンDが欠乏する人が多い。日差しの弱い冬の北海道や東北地方では、積極的に日光浴をしたほうがよい」と話している。【相良美成】

●日光浴76分でビタミンD 大人1日分、冬の札幌で
             東京 2013年8月30日
成人が1日に必要な量のビタミンDを体内で作るには、冬の札幌では76分間の日光浴が必要との研究結果を、国立環境研究所(茨城県つくば市)の中島英彰室長らが30日付の日本ビタミン学会機関誌に発表した。他の地域では、より短い時間で済んだ。

 ビタミンDは骨の形成を促し、がん予防につながるとされるが、日本では不足気味との指摘もある。キノコや魚などの食べ物から摂取するほか、紫外線が当たると体内で作られる。中島さんは「冬の北日本では、適度に太陽光を浴びた方がよい」としている。(共同)

●1日に必要なビタミンD生成、日光浴の時間推定 国環研
            日経 2013/8/30
国立環境研究所と東京家政大の研究チームは29日、1日に必要な量のビタミンDを体内で作るのに適した日光浴の時間を推定したと発表した。
12月の晴天の正午では、那覇市で8分、茨城県つくば市で22分、札幌市では76分の間、日光を浴びる必要があるとの結果になった。

 紫外線がシミやしわなどの原因になるとして日光を避ける風潮もあるが「冬の北日本では食べ物からビタミンDを取るだけでなく、日光浴が推奨される」と研究グループは説明している。

 ビタミンDが不足すると骨の生育に異常が生じ、頭蓋骨がへこむ頭蓋ろうや、くる病、骨粗しょう症などが起きる。

 ビタミンDは魚やキノコなどの食物から取れるほか、紫外線を浴びると皮膚の中にできる。最近は、乳幼児や妊婦、若い女性、寝たきりの高齢者を中心にビタミンDの不足が指摘されている。

 研究グループは、成人が健康な生活を送るのに1日に必要なビタミンDの量を5.5マイクロ(マイクロは100万分の1)グラムと想定。すべてのビタミンDを両手の甲や顔の日光浴だけで体内で作る場合の日照時間を試算した。

 紫外線が強い7月の晴天の正午では、札幌市が5分、つくば市が4分、那覇市は3分となり、各地で必要な日光浴の時間に差は少なかった。

●Dr.中川のがんの時代を暮らす:/66 日本人向けの予防策
              毎日新聞 2013年01月28日
 これまで、がんに関する情報の多くは欧米発のものでした。たとえば、日光浴で皮膚がんが増えると言われますが、白人に対しては正しくても、有色人種の日本人にはあてはまりません。
 1978年、旧国立がんセンター(現・国立がん研究センター)が「がんを防ぐための12カ条」を提唱しました。これは長く日本のがん予防の指針になっていましたが、その第10条に「日光に当たりすぎない」という項目がありました。

 しかし、2011年に更新された「新12カ条」では、日光の項目がなくなっています。むしろ、日光を浴びるとビタミンDによって骨が強くなるほか、大腸がんなどを予防しますから、多少は日光に当たった方が良いためです。

 日光と皮膚がんの関係に近い誤解が、飲酒による発がんでもあります。喫煙が、がんの原因のトップで、受動喫煙でもがんを増やすことは広く知られるようになりましたが、飲酒のリスクは軽視されています。

 1996年に米ハーバード大のがん予防センターから発表された米国人のがん死亡の原因は喫煙が30%、食事が30%、運動不足が5%となり、飲酒は3%でした。一方、日本人を対象とした研究では、男性の発がん原因の9%、男女合わせても6・3%が飲酒によるものとなり、米国に比べて日本人の方がアルコールの発がんへの関与が高いという状況です。

 このような結果になる理由は、日本人が「酒飲み」だからではありません。欧米と比べて日本のアルコール消費量はずっと少ないのですが、東洋人の4割がお酒で顔が赤くなり、これは白人には見られない現象です。アルコールが分解されてできるアセトアルデヒドを処理しきれず、体内にたまることで起きる状態で、「アジアン・フラッシュ」と呼ばれます。このアセトアルデヒドが発がんの原因になるため、白人ではあまり問題にならなくても、日本人は飲酒による発がんのリスクを無視できないのです。日本人向けのがん予防策が大事な理由です。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)

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