2012/01/17 OnAir - 2nd. Week - 僕のレコードライブラリーから ~ インディーロックの最前線
Real Estate:It's Real
Yuck:Get Away
Lil Wayne:How to Love
Bon Iver:Calgary
Foster the People:Pumped Up Kicks
Cults:Go Outside
Kurt Vile:Jesus Fever
St. Vincent:Cruel
M83:Midnight City
Destroyer:Kaputt
佐野元春:Happy End
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・特集「2012年新春僕のレコードライブラリーから」
「2012年新春。僕のレコードライブラリーから欧米インディ・ロックの現在を聴いてみたいと思います」と元春。
・It's Real
ニューヨークの中心部から川を挟んで目と鼻の先ニュージャージー出身のリアル・エステイトがUKのドミノ・レーベルからリリースした「It's Real」。
・Get Away
ロンドンのインディ・ロック・バンド、ヤック。彼らが昨年出したデビュー・アルバムから。
「これは思い切ったバンド名ですね。英語で"Yuck"といえば例えば胃の調子が悪くなったときの"おえっ"といった感じだと思います」と元春。
・How to Love
米国のヒップホップ・レーベル「キャッシュマネー」からのラッパー、リル・ウェインの「How to Love」。
・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月1月の「3PICKS!」はボン・イヴェール『Bon Iver』、ムーンライダーズ『Ciao!』、そしてグレン・キャンベル『Ghost on the Canvas』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週は『Bon Iver』。
・ボン・イヴェール
米国ウィスコンシン州出身のソングライター、ジャスティン・ヴァーノンのソロ・プロジェクトが「ボン・イヴェール」。フランス語で「よい冬」という意味なんだそうだ。アルバムのカバーはウィスコンシン州の冬の景色が描かれている。昨年のグラミー賞で4部門にノミネートされて話題になった。インディ・アーティストとしては異例の快挙。ジャスティン・ヴァーノンは現在31歳。デビュー・アルバムは彼が25歳のときに作られた。その経緯が面白い。そのデビュー・アルバムは彼の父親が持っていた山小屋に3ヶ月間こもって曲作りからレコーディングまで純粋に音楽に没頭して作った。そこででき上がったアルバムが評判になってヒットした。さらにカニエ・ウェストが彼の音楽に注目して自分のレコードに採用した。また、ピーター・ゲイブリエルは彼の曲をカヴァーしている。そのようにプロのミュージシャンからも高く評価された。今回紹介するのは2枚目のアルバム『Bon Iver』。全米アルバム・チャート初登場2位を記録している。全10曲のタイトルはすべて地名。リリックを見ると特にその土地のことを歌ってるということではなさそうだ。地名から何か触発されて曲を作ったということだろう。ソングライター、ジャスティン・ヴァーノンが作る透明な世界観が素晴らしい。アルバム『Bon Iver』から「Calgary」。
・ツイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるツイッターという仕組みを採用しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。番組からツイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
・Pumped Up Kicks
フォスター・ザ・ピープルは米国ロサンゼルスのインディ・ロック・バンド。昨年デビューしたバンドでデビュー・アルバムは昨年のグラミー賞でオルタナティブ・ミュージック・アルバムの部門にノミネートされて話題になった。
・Go Outside
ニューヨークの男性女性デュオのカルツ。'70年代にあるカルト教団が起こした事件をテーマにしている。「人が持ってる不安というものがそうしたカルトに向かわせてしまう。それがバンドの最大のコンセプトだ」彼らはそんなふうに言ってる。
「そうですね。最近よくインターネットの中でも自称教祖と言ったり、自分のことをシャーマンと名乗ったりして、聖者を気取ったプロフィール写真を載せている人がいます。まずはそういう人には気をつけろということだと思います」と元春。
・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/
今週は「IVUSA(イビューサ)国際ボランティア学生協会」。学生の持つ行動力や熱意で社会を元気にすることを目的に1992年から活動を行なっている。
・ニュー・アルバム
リスナーからの「今年は佐野さんの新しいアルバムも聴けそうですね」というコメントを読んで。
「どうもありがとう。そうですね。今年は新作のレコーディングに頑張ってみたいと思っています。作品を作るときはいつも思うんですけれども、どんなアルバムにしようかと、あれこれ考えてるとき、それがいちばん楽しいですね。どんなアルバムになるか僕も楽しみです。少し時間がかかると思いますが頑張ってやってみたいと思います」と元春。
・Jesus Fever
米国フィラデルフィア出身のソングライター、カート・ヴァイルの「Jesus Fever」。
・Cruel
女性ソングライター、セイント・ヴィンセントはギタリストとしてもユニークなサウンドを作っている。
今回取り上げたアーティストのほとんどは二十代から三十代といった世代。彼らの音楽をよく聴いてみるとそこにあるのは'80年代のポップ・アイディア。ファッションにしても音楽にしてもよく流行は繰り返すという。でもよく見てみると単純な繰り返しではない。見た目やちょっと聴いた限りでは同じだが中身が違う。表現というのは時代を追って一見繰り返してるように見えるが実は進化している。そんなふうに言える。ちょっと理屈っぽくなったが次に紹介する2曲は'80年代を思わせるようなサウンドが楽しい。
・Midnight City
フランスのバンド、M83は2009年に来日公演を行なっている。
・Kaputt
カナダのソングライター、ダン・ベイジャーのソロ・プロジェクト、デストロイヤー。新しいレコードから。
・フィードバック
「Motoharu Radio Show。番組ではみなさんからの楽しいフィードバックを待ってます。番組専用のウェブサイトを用意しているので、是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのコメントを送ってください。みなさんからの楽しいフィードバックを待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
・Happy End
「僕からみなさんに一曲。新年明けて何か新しくはじめようと思う方も多いと思います。そんな方にぴったりな曲。ちょうど20年前に出した自分のアルバム『sweet16』からこの曲を贈りたいと思います。Happy End。今夜はこの曲を聴いてお別れです」と元春。
・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
・次回放送
1月24日火曜日