<09月09日プレイリスト>
[棚からひとつかみ]
悲しみのJODY/山下達郎 "MELODIES" '83
STROLL ON/THE YARDBIRDS "BLOW-UP" '67
DON'T YOU KNOW/BUTTERSCOTCH '70
WE'RE NOT GETTING ANY YOUNGER/KALEIDOSCOPE '75
ON A CLEAR DAY(YOU CAN SEE FOREVER)
/JOHNNY MATHIS "THE SHADOW OF YOUR SMILE" '65
C'MON MARIANNE/DONNY OSMOND "DISCO TRAIN" '76
DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING/フォー・リーブス '70頃
バイブレイション/笠井紀美子 "TOKYO SPECIAL" '77
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■内容の一部を抜粋
・新曲のレコーディング
CMのタイアップ曲。英語詞なので8年振りにアラン・オデイと仕事をしている。MP3でカラオケを送ると、歌詞と仮ヴォーカルがのったMP3が返ってくる。今日、ミックスして、明日先方に渡す予定。次のシングル、あるいはアルバムのときにフル・ヴァージョンを録音。
まりやさんの新曲もCMタイアップ曲で、まもなくテレビでオンエアされる。
・悲しみのJODY
夏の終わりなのでリクエストが多い曲。
タツローさんは「白いアンブレラ」とどちらをかけるか迷ったらしい。
・STROLL ON
映画『欲望(BLOW-UP)』のミケランジェロ・アントニオーニ監督が亡くなった。
映画にはジェフ・ベックの演奏シーンがある。もともとはザ・フーに出演を依頼していたが、ザ・フーがごねてる間にヤードバーズが横取りしたそうだ。ミケランジェロ・アントニオーニ監督はヤードバーズのレパートリーだったジョニー・バーネットの「トレイン・ケプト・ローリン」を演奏してほしいとご所望したが、前のマネージャーが曲の版権を握って絶対に渡さなかった。しょうがないので歌詞を変えて「STROLL ON」というタイトルにしたという背景がある。
「STROLL ON」はジェフ・ベックとジミー・ペイジのツイン・ギターが炸裂している。ジェフ・ベックは映画の中でギターを壊して暴れているが、これ以降、ヤードバーズのステージは、ジェフ・ベックが観客から「ギターを壊せ」と言われて、くたびれたというエピソードがある。
・DON'T YOU KNOW
バタースコッチはアーノルド、マーティン、モローという3人組の作家チームが組んだユニット。「DON'T YOU KNOW」は彼ら唯一のヒット。1970年、全英17位というスマッシュ・ヒット。
・WE'RE NOT GETTING ANY YOUNGER
カレードスコープは全く実体のわからないグループ。シングルが2枚、その前にFIRST OF JANUARYという名前で1枚、3枚シングルを残している。ハリス・マシーンと呼ばれるサルソウルのフィリーのリズム・セクションMFSBのメンバーがプロデュースしたプロジェクトで、1975年、TSOPレーベルから出たシングル。作曲とアレンジはノーマン・ハリス。
・ON A CLEAR DAY(YOU CAN SEE FOREVER)
バーバラ・ストライザンドで有名な「晴れた日に永遠が見える」のジョニー・マティス・ヴァージョン。1965年、98位。
・C'MON MARIANNE
2006年4月23日の放送でフォーシーズンズの「C'MON MARIANNE」の別ヴァージョンをリクエストしたリスナーから。その時、タツローさんはグレーフフルーツの「C'MON MARIANNE」をかけたが、どうやら他のアーティストの「C'MON MARIANNE」だったらしく、「知っていたら教えてほしい」と再度のリクエスト。
ダニー・オズモンドが1976年に全米38位に送り込んだ「C'MON MARIANNE」がある。プロデュースはマイク・カーブ。
・DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING
ジャニー喜多川さんは昔からアメリカ進出を夢見ている。ジャニーズもアメリカでレコーディングしたが結局お蔵入り。それに続いてフォーリーブスもMGMでマイク・カーブのプロデュースで作品を作った。なんとジェリーとペースメイカーズの「DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING」をレコーディングした。アレンジはトミー・オリバー。
・eメール・リクエスト導入?
10月から郵政民営化される。ちょうど年度変わりなので、eメール・リクエストを導入しようかと、タツローさんは考えている。これまではがきオンリーでリクエストを受け付けていたが、もうそういうことしているのはこの番組かNHKぐらいしか残ってない。超常連のご意見をお待ちしているとのこと。10月から即導入ということではないらしい。
・バイブレイション
ソニーから紙ジャケ限定で笠井紀美子さんの『TOKYO SPECIAL』がリイシューされた。このアルバムの1曲目がタツローさん作曲の「バイブレイション」。作詞は安井かずみさん。シングル・カットもされた。
この曲はもともとアルファから出る予定だった細野晴臣さんプロデュースのリンダ・キャリエールのアルバムに提供したもの。しかし、お蔵入りしたので、楽曲販売という形で笠井紀美子さんが取り上げた。なので、このレコーディングにタツローさんは何の関与もしてないそうだ。バックはいわゆるコルゲン・バンドで、鈴木宏昌さん、松木恒秀さん、岡沢章さんなど。
タツローさんはこの1年後、アルバム『GO AHEAD』に、リンダ・キャリエールに提供したもとの英語詞のヴァージョン「LOVE CELEBRATION」を収録している。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
09月16日・23日は、「リクエスト特集」