shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

太陽の彼方に / アストロノウツ

2010-03-15 | エレキ・インスト
 エレキ・インスト特集最終回は日本におけるエレキ・ブームの火付け役と言われている「太陽の彼方に」、演奏はもちろんアストロノウツである。時は1964年、太平洋の向こうアメリカはビートルズ上陸で上を下への大騒ぎだったが、日本ではアストロノウツの「太陽の彼方に」が大ヒット、それに追い打ちをかけるように藤本好一がこの曲に “のってけ のってけ のってけ サーフィン、波に 波に 波に 乗れ乗れ~♪” という摩訶不思議な歌詞を付けてカヴァーし、この “のってけ~♪” フレーズが日本中で大流行、ここにベンチャーズの「ウォーク・ドント・ラン」(←邦題が“急がば廻れ” って...???)や「パイプライン」が怒涛のように押し寄せ一気に日本のエレキ・ブームは沸点に達したという。
 当時の音楽雑誌に載ったアストロノウツの広告ページを見てみると、そこには “全世界で爆発的大流行、'64の新リズム...サーフィン!!!” という文字がデカデカと踊っている。いつから “サーフィン” がリズムの名称になったのかは知らないが(笑)、まぁ何もかもが大らかで平和な時代だったということだろう。
 この曲、よくよく聴けば同じフレーズを転調して繰り返しているに過ぎず、起承転結もエンディングに向けての怒涛の盛り上がりもない、非常に単調な構成なのだ。まぁだからこそ先の “のってけ のってけ~♪” という単純な歌詞と結びつき、東京オリンピックで浮かれていた一般大衆の頭の中で脳内ループ現象を起こしたのかもしれない。ということで、今日は「太陽の彼方に」5連発で乗ってけぇ~♪

①Astronauts
 アストロノウツはサーフィンとは全く縁のないコロラド州の、しかもインスト専門というワケでもない、単なるローカル R&R バンドだった。アメリカではほぼ無名に近かったのに、何故か日本だけでこの曲がサーフィン・サウンドとして大ヒット。まぁベンチャーズとは次元も格も大違いだが、素晴らしき一発屋として日本洋楽史に永遠にその名を残すグループだ。
太陽の彼方にMovin' [Mono]/The Astronauts #1963#


②藤本好一
 この人のことはよく知らないが、寺内タケシとブルージーンズのバンド・シンガー(?)だったらしい。歌手そのものよりも、タカオ・カンベ(神戸孝夫...アニマルズの「悲しき願い」の訳詞は傑作!)という人が書いた歌詞、コレがアホらしいけれどめっちゃキャッチーでインパクトは抜群だ。
太陽の彼方・・・藤本好一&寺内タケシとブルー・ジーンズ


③寺内タケシとブルージーンズ
 こちらは歌なしのインスト・ヴァージョン。アストロノウツ・ヴァージョンを凌駕する勢いで、寺内御大も気合いの入り方が違います(≧▽≦) この曲は御大のお気に入り曲らしく何度もレコーディングしているが、私は疾走感溢れるこのヴァージョンが一番好きだ。
太陽の彼方に


④ゴールデン・ハーフ
 私が初めてこの曲を聴いたのは多分このゴールデン・ハーフ・ヴァージョン。まだ小学生だったが「黄色いサクランボ」とか「チョットマッテクダサイ」とか大好きで、ドリフの全員集合も毎週見ていた。エバ好きやったなぁ...(^.^)
ゴールデン・ハーフ 太陽の彼方


⑤シュガー
 このシュガーに関しては、確か “クタバッチマエ~♪” と高音でハモッてたコーラス・グループという記憶しかない。そんなことよりも特別ゲスト(?)で張り切る西城秀樹のドラミングが結構サマになっててカッコイイ... (≧▽≦) まさにヒデキ感激!と言いたくなるお宝映像だ。
太陽の彼方に  シュガー

この記事についてブログを書く
« Spotnicks In Japan | トップ | 京都フェロモン菩薩 / 渚ゆう子 »