goo blog サービス終了のお知らせ 

shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Hello, Satchmo! / Louis Armstrong

2010-07-01 | Jazz Vocal
 空耳貢献アーティスト・シリーズ(?)もマイコー、プリンスに続いて3回目、今日はジャズ界随一の空耳アーティストで、サッチモの愛称でも親しまれているルイ・アームストロングでいってみよう。
 彼は1920年代から活躍していたジャズ・トランペッターの巨匠なのだが、一般の音楽ファンにとっては独特のしわがれ声のヴォーカリストとしての方が有名だろう。特に日本では彼のヒット曲「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド(この素晴らしき世界)」が1980年代にホンダ・シビックのCMソングとして頻繁にテレビで流れていたので彼の歌声を耳にしたことのある人も多いはずだ。又、1964年の2月1日から5月2日までの14週に亘って全米№1を独占したビートルズ(「抱きしめたい」~「シー・ラヴズ・ユー」~「キャント・バイ・ミー・ラヴ」)の連続記録にストップをかけた「ハロー・ドーリー」を歌っていたオッサンが他でもないこのルイ・アームストロングというのもビートルズ・ファンの間ではよく知られた話だ。
 彼の魅力は何と言ってもその温か味溢れる歌声にある。美声とは程遠いしわがれ声だし、それほど歌唱力があるようにも思えないのだが、彼が歌うとどんな歌でもハートフルな響きでもって聴く者の心にスーッと沁み入ってくるのだ。若い頃は彼の良さがあまり分からなかったが、最近になってやっとこのワン・アンド・オンリーな魅力に開眼した。ロック一辺倒だったのが様々な音楽を聴いて耳が肥えてきたのか、ただ単に人間が丸くなったのかは分からない。
 まぁどういう理由であれ今ではサッチモを楽しめるようになってメデタシメデタシなのだが、そのきっかけになったのが例によって空耳アワーというのだから人生何がどう転ぶか分からない(^.^) で、私をサッチモ・ファンにしたケッサク空耳が下に貼り付けた3曲で、それぞれ「オチ・チョ・ニ・ヤ」は1分23秒に “鼻から母乳~♪” 、「チーク・トゥ・チーク」は2分25秒に “できれば スパゲティ~♪” 、「エイプリル・イン・ポーチュガル(ポルトガルの四月)」は0分44秒に “あんさん、日本人~♪” と聞こえるのだ。モノは試し、空耳未体験の方は一度聴いてみて下さいな。
 何だかとんでもない紹介の仕方になってしまったが、そんなサッチモの決定版CDとなると活動時期が長い分迷ってしまうが、藤子不二雄が描いたジャケットの魅力でこの「ハロー・サッチモ」にしよう。①「ハロー・ドーリー」、②「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド」はもちろんのこと、空耳3曲中⑯「オチ・チョ・ニ・ヤ」と⑬「エイプリル・イン・ポーチュガル」の2曲もちゃーんと入っている。「チーク・トゥ・チーク」はヴァーヴの名盤「エラ・アンド・ルイ」を買って、歌伴のお手本のようなオスカー・ピーターソン・トリオの粋な演奏も一緒に楽しむのがいいと思う(^.^)
 上記の曲以外で特に気に入っているのは、オールド・ジャズの楽しさ溢れる③「ホエン・ザ・セインツ・ゴー・マーチング・イン(聖者の行進)」、⑥「ジーパーズ・クリーパーズ」、⑦「キャバレー」、⑧「ラ・ヴィ・アン・ローズ(バラ色の人生)」、⑰「ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」あたりで、どれもこれも彼の持ち味が良く出た名唱だ。一度サッチモの渋い歌声の魅力にハマると中々抜け出せない。
 音楽のスタイルだけで言えば確かに古臭さは否めないが、彼の滋味溢れる歌声には時代を超えて心に響くサムシングがある。そんなサッチモの魅力を凝縮したようなこの CD 、楽しいジャケットと相まって気に入っている1枚だ。

Louis Armstrong - Otchi-Tchor-Ni-Ya


Louis Armstrong & Ella Fitzgerald - Cheek to Cheek (Heaven)


April in Portugal

この記事についてブログを書く
« 1999 / Prince | トップ | 三代目 RX-7 引退 ~ Thank y... »